シングルマザーは仕事がない?シングルマザーの仕事事情
シングルマザーは子育てしながら働くことが必要です。そのため、求人応募しても会社側から敬遠されそう…。確かに正社員にはなりにくいことがありますが、中にはシングルマザーの積極雇用をする会社もあるようです。
シングルマザー歓迎の会社もある
「シングルマザーは子どもの都合で仕事を休みやすい」といったイメージによって、企業から敬遠されそうな気がしますが、意外とシングルマザーを歓迎している企業もあります。シングルマザーを雇用することで出る補助金制度もあり、企業にとってもシングルマザーの雇用にはメリットがあるのです。
実際に、離婚を期に転職したシングルマザーも多いので、働き口がまったくないのではと不安になる必要はありません。
シングルマザーは正社員になりにくい
シングルマザーの雇用に積極的な企業もある反面、雇用形態についてはあまり恵まれていないのも事実といえそうです。シングルマザーの半数が非正規雇用というデータもあります。
子育ても大変?シングルマザーの子育て事情
シングルマザーは、仕事と子育てをどちらも一人でやっていくことになります。子どもと過ごす時間は、仕事のためにおのずと短くなり、学校行事への参加などにも苦心することがありそうです。
仕事との両立が大変
夫婦が揃った家庭なら、主に家計を支える人と主に家事をする人を分けて働くこともできますし、共稼ぎなら家事の分担をすることもできます。ところがシングルマザーの場合、家計の担い手も家事や育児も夫婦で分担することができません。そのため、仕事に子どもと過ごす時間を奪われやすく、さらに仕事疲れによって子育てに十分に力を発揮できないこともあります。
時間はなくても愛情を示すことはできる
シングルマザーは仕事に時間も体力も奪われて、子育てにしわ寄せがくることもあります。疲れて、子どもと十分に語り合えない日も、ついイライラしてしまう日もあるでしょう。確かに子育てにかけられる時間は少ないかもしれません。
しかし、子育ては手をかけた時間で決まるものではありませんし、時間がないから愛情不足になるわけでもありません。時間がないなら、短時間でも目をみて、抱きしめて、愛情を示してあげましょう。時には家事は手抜きをして、子どもと向き合うのもおすすめです。
シングルマザーのお財布事情は?
引用:グラフでみる世帯の状況|厚生労働省政策統括官(統計・情報政策担当)
シングルマザーのお財布事情は、やはり厳しいと言わざるを得ません。上記のグラフをみると、シングルマザーは全世帯平均と比較して所得金額が低いことが分かります。ただし、公的手当などのサポートもあるので、上手に生かしていくことが大切です。
収入が少なく貯蓄しにくい
シングルマザーの平均年収は低く、生活費をねん出するのが精いっぱいになることも考えられます。シングルマザーになってからでは十分な貯蓄もできない可能性があります。そのため、長期プランで離婚を検討中の方は、離婚前にまとまった貯金を作っておくことをおすすめします。
養育費はあてにならない
離婚した場合、子どもと同居していない配偶者が子どもを引き取った相手に養育費を支払うことになります。シングルマザーも、元夫から養育費を受け取ることができます。ただし、日本で養育費をきちんと支払っている人は少なく、支払い続けている人も離婚後の年数が経つにつれて減っていく傾向です。
以下の表は、母子家庭の養育費受け取りの実態の表です。「受けたことがない」の多さも気になりますが、「現在も受けている」が離婚後の年数に応じて下がっている点も問題視したいところです。
引用:16 離婚母子世帯における父親からの養育費の状況|厚生労働省
公的手当と貸付金を使える
離婚後、シングルマザーが生きていくのに利用したいのは公的サポートです。養育費があてにならなくても、手当があります。また、まとまったお金が必要な場合には、有利な条件で利用できる貸付金もあります。
母子世帯が使える主な手当には、児童扶養手当、児童育成手当などがあります。手当の申請は、市役所や区役所の「福祉課」「子育て支援課」「子育て給付係」や福祉事務所で行うことはできます。
↓↓自治体のホームページなどで確認できます。
シングルマザーとして安定収入を目指す方法
シングルマザーとして生きていくためには、子育てしながら安定した収入を得られる環境を目指すことが大切です。もらえる手当の手続きは速やかにし、安定収入を目指した転職も、必要な人はスタートしましょう。
離婚をしたらまず手当の手続きへ
離婚したら、まずは母子家庭でもらうことができる公的な手当の手続きをスタートしましょう。メジャーなものとしては、児童手当、児童扶養手当、児童育成手当などがあります。
また、手当の手続きを行うと、医療費の助成や水道代・ゴミ処理費などの減免も受けられるようになります。自分で手続きをしなければ受け取れず、さかのぼっての請求はできないので、早めに手続きしましょう。
転職活動をする
離婚時に十分な収入が得られる仕事に就いていなければ、転職活動も必要です。また、安定した収入を目指すなら正社員になることも検討しましょう。
■ スキル・実績がある人
スキルや実績のある人が転職活動するなら、転職サイトや転職エージェントを使って、正社員を目指すことをおすすめします。正社員だけが安定する働き方だとはいえませんが、福利厚生もあり、一度入社すれば簡単に辞めさせられないのは安心です。目指せるスキルや実績があるなら、正社員を目指してほしいと思います。
■ キャリアに自信がない人
専業主婦だったりこれまでのキャリアに自信のない人は、まず初めに派遣から始めるという選択肢もあります。人材派遣は女性の事務職に強く、未経験でも始めやすい働き方です。無期雇用派遣なら期限のない働き方ができますし、紹介予定派遣なら正社員を目指すこともできます。
紹介予定派遣とは?正社員・一般派遣との違い・メリット・デメリットを知る
↓↓シングルマザーのリアルな派遣体験談もチェック!
正社員から派遣社員への転身は吉と出るか?シングルマザーみやの”前進を優先する”転職論 Vol.2
■ 転職活動に自信がない人
転職活動を初めて行う人など、転職活動に自信がない人は、サポートの手厚い転職エージェントがおすすめです。職務経歴書の書き方や面接での答え方指導、企業とのやり取りや交渉なども代行してもらえます。
転職エージェントはどこがおすすめ?第二新卒や20代、30〜50代に強いサービスを徹底ガイド就労中に利用したいサービス
働くシングルマザーのために、役立つ子育てサービスを紹介します。
■ 急な病気に「病児保育サービス」
子どもの急な病気の際にも預けることのできる「病児保育サービス」は、仕事を急に休めないシングルマザーに役立ちます。専門知識のある医師・看護師・保育士が協力して保育にあたるため安心です。
↓↓公的な情報サイト
↓↓医療施設での保育サービス
■ 残業時のお迎えなどに「ファミリーサポート」
断り切れない残業や早朝出勤には、一時預かりやお迎えをサポートしてくれる「ファミリーサポート」があります。地域で子育て経験を役立てたい人と手伝ってほしい人をつなぐ組織です。会員には援助をする提供会員とサポートを利用する依頼会員があり、ファミリーサポートセンターを通じて助け合います。
■ ご近所のサポートとして「子育てシェアコミュニティ」
民間企業による子育てサポートもあります。AsMamaは、ネットを通して送迎や預かりを親同士がサポートし合う「子育てシェアコミュニティ」を運営している企業です。プラットフォームを通して子育てネットワークを作り、いざという時に頼り合う仕組みになっています。安価な謝礼と近場で見てもらえる安心感が魅力です。
シングルマザーとして幸せを目指すステップ
シングルマザーは、仕事と子育ての両立や金銭的な不安もあります。しかし、一歩一歩、問題をクリアしていくことで、幸せな生活を築いていくことは可能です。
職場では誠意をもって働き人間関係を築こう
シングルマザーが働くにあたっては、サポートを利用しても子どものことで仕事に穴をあける可能性はあります。やはり、どうしても同僚や職場にはしわ寄せがいく可能性は否めません。
そのため、子どもが健康で、自分がバリバリ働けるときには誠意をもって働き、常に良い人間関係の形成に努めましょう。職場環境、人間関係が良ければ、早退や有休も取りやすくなります。
家事や育児は程よく手抜きしよう
シングルマザーは、時にがんばりすぎることがあります。「ひとり親だから…と馬鹿にされないように…」「ほかのうちに負けないように…」「子どもがつらくないように…」頑張るのも大切ですが、ほどよく手抜きする日も大切です。
家庭は子どもだけでなく、ママ自身も安心してくつろげる場。うちに帰ったら、「家事や子育てを頑張る」のではなく、時には思い切り手抜きして「ゆっくりくつろぐ」時間を作りましょう。必要ならば、親兄弟、友人、サポート組織など、なんでも頼れるものは頼るべき。もしも、感謝や負い目を感じるならば、子どもが大きくなってから、今度は自分がお返しに誰かをサポートすればいいだけです。
子どもを戦友にしよう
母子家庭は、ママ1人子1人で成り立っている家庭です。子どもも家庭の一員なのですから、ママだけでなく、子どもにもがんばってもらいましょう。ママと子どもがお互いに協力する過程を目指すことで、二人がよき戦友、人生のパートナーになれます。
また、子どもは役割を与えられることで責任感が育ち、自立心が身につきます。はじめから完ぺきにできる子はいないため、期待はしすぎないで緩やかに、近い将来の有力な家事の担い手を育てていきましょう。
仕事も子育てもイキイキ頑張るシングルマザーに
シングルマザーは、仕事も子育ても自分1人でこなさなければいけないと追い詰められることもあるもの。収入面も不安が多く、配偶者がいない分、仕事と子育ての両立は負担が大きいでしょう。
しかし、負担は大きくても、その負担を「誰か」と分け合うことはできます。シングルマザーとして生きるなら、自分のできることはしっかりとやって、できないことは無理せず、周りの人に頼ることが大切です。他人に助けられながら、仕事も子育ても頑張って、いきいきと毎日を生きる女性を目指しましょう。