アライバルとは「到着」のこと!
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人が目的地に着く、物が届く、いわゆる『到着』に関わるところでよく見聞きする『アライバル』。この言葉に出会うことが多い場所は空港ですが、輸出入を含め、物品の出入りに関する仕事をする貿易業や小売業でも使われます。
今これを読んでいるあなたは、「アライバルってなに?」って思ってここにたどりついたのだと思います。これを機に、言葉の意味だけでなく正しい使い方やセットで使われやすい言葉もぜひ覚えていってください。
アライバルの意味をチェック
『到着』を意味するアライバルですが、実際に仕事を行う現場においてはどのような意味合いで使われているのでしょうか。ここでは分野ごとの使い方について簡潔にまとめてみました。
①:空港で使うアライバル
飛行機の発着がある空港において、アライバルは『到着』に関係する物や場所の名称に使われていることが多いです。しかし、空港によっては到着口そのものを『アライバル』と呼ぶ場合もあります。
■アライバルショップ…到着出口付近に設置されている店舗。
■アライバルラウンジ…到着ロビーに設置されているラウンジ。空港・航空会社よって利用条件や設備が異なる。
ちなみに、成田空港にあるANAのアライバルラウンジはこんな感じです。
参考 ANA成田空港アライバルラウンジ そのほか、アライバイルの反対語で『出発』の意味をもつ『デパーチャー』もよく目にするので、あわせて覚えておくと便利です。②:貿易・輸入で使うアライバル
貿易・輸入の分野においても『到着』の意味で使われますが、特に目にする機会が多いのが、海上輸送で必要になるアライバルノーティス(Arrival Notice)でしょう。
日本語では『貨物到着案内書』といわれており、対象の貨物を積んだ船が到着する際、配送を手配した会社が荷受けを確認する人宛に、貨物の到着を通知する目的をもった書類を指します。
書類によってはArrival Noticeの頭文字をとった略語『A/N』と表記されていることもありますのでぜひ覚えておいてください。
③:小売業で使うアライバル
小売業の中では特にファッション業界でよく目にしますが、『アライバル』単独ではなく『ニューアライバル(New Arrival)』という熟語になっていることが多いです。
小売業界でのニューアライバルは、『新入荷』『新着』『新作』の意味合いで使われており、ファッション業界においては季節の変わり目によく見かけます。
ただし、通常多くの商品を入荷して販売する場合は、『Arrival』ではなく、複数形の『Arrivals』が正しい使い方です。しかし、日本では一般的に『New Arrival』と単数形表記になっていることが多いです。
再入荷は『リアライバル』
一度完売した商品を再び入荷することを再入荷といいますが、『再び到着する』と解釈して『リアライバル(Re Arrival)』という言葉がよく使われます。
ただし、正式な英語表現は『Restock』になりますので、あわせて頭に入れておきましょう。
[ビジネス版]アライバルの使い方・例文
正しい意味がわかったところで、今度は正しい使い方について学ぶことにしましょう。限定されたシーンでしか登場することがない言葉ですが、参考にしてみてください。
アライバルの英語やスペル、似ている単語って?
カタカナ用語としてのアライバルは、英語表記でも使われますが、英語の意味もカタカナ用語と同じなのでしょうか。ここでは英語の意味について詳しくみてみましょう。
アライバルの英語は「arrival」
アライバルは英語では『arrival』と書き、次のような意味をもっている単語です。
■到着
■到達
■到着便
■出生
■新生児 など
ここまでの項目の中で『New arrival』を紹介しましたよね?読み方は『ニューアライバル』。カタカナ用語としては主に『新入荷』『新着』『新作』の意味で使われていますが、英語では『新生児』『新着メール』を表す場合も『arrival』が使われるので、特に英語で会話をしているときには文脈に注意しましょう。
生きている(alive)の英語と区別しよう
アライバルと間違いやすい英語にalive(アライブ)があります。これは『生きている』を意味する単語ですので、しっかり区別して覚えておきましょう。
「リバイバル」と「アライバル」の語源は関係ある?
arrivalは、『到着する』『届く』などの意味をもつ動詞の『arrive』に、『~すること』の意味をもつ『al』を合わせて名詞形になった言葉です。
『復活』の意味をもつ『リバイバル(revival)』はカタカナで書くととても似た言葉ですが、リバイバルは、再びの意味をもつ『re』、生きるの意味をもつ『vive』に『~すること』の意味をもつ『al』を組み合わせて生まれた言葉で復活という意味合いで使われます。
カタカナ表記は似ていますが、語源はまったく違うので、マメ知識として覚えておくとちょっと自慢できるかもしれませんね。
アライバルと一緒に覚えたいカタカナ語
ビジネスシーンでアライバルが登場する際、一緒に使われやすいカタカナ語がいくつかあります。会話のときにスムーズに理解するためにもしっかりチェックしておきましょう。
アライバル×ドメスティック
ドメスティックの意味:家庭的な、家庭の、国内の、国政の
国内空港でも到着ゲート付近にラウンジを設けているところがありますが、多くの場合は上位グレードの会員しか利用できないようになっています。この例文はそのことについて残念だと言っているのです。
なお、ドメスティックについては次の記事でも詳しく解説していますので、そちらもあわせて読んでみてください。
ドメスティックの意味や対義語とは?ビジネスや家庭に関する話題で登場する用語をチェック
アライバル×ロット
ロットの意味:生産・注文単位
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ロットについては、次の記事で詳しく解説していますので、そちらも読んでみてください。
ロットの意味とは?物流や製造、販売にかかわる人が知っておきたい用語の使い方を解説
アライバル×プレゼンス
プレゼンスの意味:存在感
プレゼンスってどんな意味?ビジネスでの正しい使い方、高め方を徹底解説
[番外編]アライバルというタイトルの絵本も!
オーストリア生まれ、ショーン・タン作。新たな土地に移民した人が、その土地で生まれ変わり、新生児のように成長していくさまを描いた絵本で、文字がないのが特徴です。
空港案内や販売業で使われるアライバルを知っておこう!
これから貿易業や小売業に携わろうとしている人は、仕事をするうえで必ず必要になる言葉です。また、これらの仕事に就く予定のない人でも空港でアライバルを目にすることはあるでしょう。『アライバル』の文字を見ても迷わず行動できるよう、これを機にきちんと覚えておいてくださいね。