非正規雇用とは?日本の実態や働く人の割合・問題点などを紹介

子育て中だからパートで働いているけど、不安定だからちょっと不安もあるわ。

日本では、いろいろな事情で非正規を選ぶ人が多いみたいだね。子育てしやすさなどのメリットもあるけど、デメリットや問題もあるらしいよ。

非正規雇用とは

非正規雇用は、正規雇用ではない働き方、正社員以外の働き方を指す言葉です。非正規雇用は、職場での立ち位置や収入などで問題視されることも多くなっています。まずは、非正規雇用がどんなものか知っておきましょう。

非正規雇用と正規雇用の違い

非正規雇用は、正規雇用ではない雇用形態です。正規雇用は直接雇用で期限のない働き方、いわゆる正社員を指す言葉です。正社員以外が非正規雇用に当たりますが、そこには契約社員やパート・アルバイト、派遣社員など、さまざまな働き方が含まれます。派遣社員は間接雇用ですが、派遣社員以外は正社員と同じ直接雇用です。

正規雇用非正規雇用
直接雇用正社員契約社員・パート・アルバイト
間接雇用派遣社員

公務員にもいる非正規雇用

民間企業だけでなく、公務員でも正規雇用と非正規雇用はあります。非正規公務員に当たるのは、国や自治体などで働いている「臨時職員」や「非常勤職員」と呼ばれる人たちです。教師や看護師などの専門職にも非正規公務員として働く人はいます。

日本の非正規雇用の実態

日本では、年々非正規雇用が増えている現状が注目されています。働き盛りの世代にも非正規雇用は多く、非正規雇用の労働力に頼る企業も多いようです。

非正規雇用の割合

非正規雇用
引用:【政調更新】HP掲載資料
厚生労働省のデータでは、平成元年に19.1%だった非正規労働者の割合が令和元年には38.3%まで上昇していることがわかります。一方、正規雇用の数は平成元年も令和元年もさほど変わっていません。非正規雇用労働者だけが、徐々に増加してきています。

■ 非正規雇用は20~40代に多い

非正規雇用
引用:【政調更新】HP掲載資料
表では、令和元年の25~45歳の合計人数は904万人となっています。これは非正規で働く全体の人数の30%です。働き盛りの世代が非正規労働者の多くの割合を占めていることがわかります。

■ 高齢者の非正規雇用も増加中

上記表では、働き盛りの世代の占める割合の高さだけでなく、シニア世代の占める割合も増えていることがわかります。非正規雇用の増加は、若者が非正規に流れているだけでなく、高齢の労働者も増えているためのようです。

■女性の方が非正規雇用の割合が高い

表のスクリーンショット
引用: 内閣府男女共同参画局
男性よりも女性の方が、非正規雇用で働く人の割合が多くなっています。女性は労働者全体の55.5%、男性は21.9%が非正規雇用です。

男性は家計のメインとして働くことが多く、女性はパートや派遣などで家計を補助することが多いこと、子育てで短時間勤務の希望が増えることなどを反映しているのかもしれません。シングルマザーでも正社員になりにくいため、仕方なく非正規雇用で働くこともあります。

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非正規雇用を選ぶ企業の事情

非正規雇用は、労働者自身が望んでいなくても、企業が非正規労働者の採用を進めていることがあります。企業としては、非正規労働者は即戦力として使えて、柔軟に雇用を調整できるため、賃金の節約や繁閑に対応するためなどに活用しやすいと考えています。

労働者からみたら、安い労働力として企業の思い通りに働かされる印象ですし、雇用形態に不満を持ちつつも正社員になれないジレンマを抱えて働く人も増えています。

■ 不本意な非正規雇用も増加

非正規雇用
引用:【政調更新】HP掲載資料
人によっては介護や子育て、勉強などの事情から、希望して非正規雇用で働くこともあります。しかし、非正規労働者の中には現状に不満な人も多いものです。データでは、非正規雇用で働く人のうち、11.6%は不本意に非正規雇用で働いていると出ています。

非正規雇用の種類と働き方

非正規雇用といっても、働き方にはいくつかの種類があります。それぞれの働き方をチェックしてみましょう。

契約社員

契約社員は、正社員と同じく直接雇用ですが、契約期間が決まっている有期雇用の社員です。契約期間は更新できますが、企業の事情で更新されないこともあります。昇給や昇進、ボーナスなどがなく、正社員に近い働き方や仕事内容なのに不遇の扱いを受けることも多い働き方です。

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パート・アルバイト

パート・アルバイトは、直接雇用ですが、働く時間や曜日などが限られた働き方です。働く時間も日数も社員とは異なるため、時給制や日給制が多くなります。

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パート・アルバイトとは?2つの違いとメリット・デメリットを知る

派遣社員

派遣社員は、正社員、契約社員、パートアルバイトとは異なり、間接雇用の非正規労働者です。派遣社員は派遣元である派遣会社から、企業へ派遣されて働きます。派遣先企業から指示を受けて働きますが、給料は派遣元が支給、福利厚生も派遣元のものを使います。

近年、派遣元に無期限に雇用されて派遣社員として働く「無期雇用派遣」もあります。無期雇用派遣は文字通り、期限なく働けますが、正社員ほど待遇は有利でないのに残業あり、休みにくいなど不便な面もあるようです。

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派遣とはどんな働き方か?パート・正社員との違い・メリット・デメリット

非正規雇用のメリット・デメリット

非正規雇用は、問題視されることもありますが、悪いばかりではありません。非正規労働者の中には、自分で気に入って選んでいる人や自分の境遇に合わせて選んでいる人もいます。メリットもデメリットも両方を知っておきましょう。

非正規雇用のメリット

■ 働く時間や場所を選びやすい

非正規雇用のメリットの一つは、労働時間や曜日、働く場所を選びやすく、会社の都合で変えられることも少ない点です。転勤もなく、契約内容次第で残業なども引き受けずに済みます。子育てや介護を担っている人や趣味、スキルアップの勉強などを優先させたい人には便利な働き方です。

■ スキルや好みで仕事を選びやすい

非正規労働者は、基本的に異動もなく、プロジェクトや部署ごとに採用されることが多いものです。そのため、自分のスキルを生かせる仕事をピンポイントで探しやすく、自分の嫌な仕事を避けることもできます。正社員は、自分の都合や好みに関係なく仕事を振られ、異動も断りにくいものですが、非正規労働者ならそれらの心配がありません。

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非正規雇用のメリットとデメリットは?労働者側と企業側の視点でチェック

非正規雇用のデメリット

■ 同一労働低賃金

非正規労働者は、正社員と同じような仕事をしても給料は安く抑えられ、昇給も手当もないことがあります。これは同一労働低賃金として社会問題にもなっており、今後「同一労働同一賃金」への国の取り組みも活発になるはずです。

■ 雇用が不安定

非正規労働者は、正社員に比べたら雇用も安定していません。企業の都合で首を切られるリスクも高くなっています。そのせいで、住宅ローンなども利用しにくく、結婚や出産にも及び腰になりがちです。

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非正規雇用は利便性もあるが課題も多い

非正規雇用は、労働時間や仕事内容など、自分らしく働ける一方で、不安定さが気になる雇用方法です。企業側の思惑もあり、なかなか非正規雇用から抜け出せない人もいるようですが、安定を目指すなら正社員転職をおすすめします。

自分の都合に合わせて働ける非正規雇用の現状を生かして、転職活動に力を入れたり、スキルアップのための勉強をしてみるとよいでしょう。また、派遣で働いているなら、派遣会社に「紹介予定派遣」の希望を出してみるのもおすすめです。

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