メンターの意味とは?ビジネスで担う役割って?英語・語源からメンター制度の概要まで解説

メンターとは仕事や人生における「指導者」のこと

先輩

今回勉強するワードはメンターよ!
ハリーポッターに出てくるディメンターの略ですか?アズカバンで囚人を虐待してるおっかないやつですよね。魂吸われちゃったり、激ヤバです!

新人

先輩

違うし!魔法省に雇われてる闇の生物じゃないし!れっきとしたビジネス用語だし!
「メンター」は「指導者」という意味のカタカナ語です。会社では若手社員を指導している先輩社員が「メンター」になります。

プライベートだと悩み事の相談にのってくれたり、アドバイスをくれたりする恩師や師匠、親友、先輩などが「メンター」の役割を果たしています。仕事や人生で重要な、「メンター」について詳しくみてみましょう。

メンターの意味をチェック

まずは「メンター」の意味や、「メンター」が何をする役割の人なのかなど、「メンター」について勉強しましょう。

メンターの役割とは?

「メンター」は指導対象がどんな支援を必要としているのかを見極め、適切な支援を行うのが仕事。次のような役割があります。

①:指導対象が実現したいと思う目標やゴールを明らかにする
②:目標やゴールと現在の状況を比較する
③:①と②のギャップを埋めるために、何をしたらいいか計画する
④:計画に沿った行動ができるように指導対象を支援し、模範になる
⑤:課題や問題が発生したときにモチベーションや精神面を支える

MEMO
「メンター」を使用した人材育成法は、「メンタリング」と呼ばれます。

メンターの語源・英語

「メンター」という言葉は、紀元前8世紀末にギリシアの吟遊詩人ホメロスが書いた叙述詩「オデュッセイア」の登場人物、賢人「メントール(Mentor)」の名前が語源です。

「メントール」はギリシア神話の英雄「オデュッセウス王」のよき助言者で支援者。賢人として、「オデュッセウス王」の息子を教育指導していた人物でもあります。

英語のメンター

「メンター」は英語表記すると「mentor」。「mentor」には次のような意味があります。

mentor
【自他動】
・〔指導者として〕導く
指導[助言]する

【名】
・信頼のおける相談相手
・よき師[指導者・先輩]
・助言者
・庇護者

メンターとメンティ

「メンター」は支援を必要としている人を指導・助言する役割の人のこと。

対して、支援を必要としていて、「メンター」から指導・助言してもらう人のことを「メンティ」といいます。

会社の場合は、支援を必要とする新入社員や若手社員が「メンティ」。後輩に指導・助言を与えて人材育成に関わる先輩社員が「メンター」になります。

[ビジネス版]メンターの使い方・例文

「メンター」の意味がわかったら、次はビジネスでの「メンター」の使い方を例文でイメージしてみましょう。

例文1

上司

来週から隣の部署に配属される新入社員のメンターを先輩君にお願いするよ。ちょっと打たれ弱い性格みたいだから、なるべくソフトに指導してあげてくれ。
あえて、若手から怖いと評されることが多い私をメンターに指名するってことは・・・打たれ強くなるように徐々にその新人を鍛えていけばいいんでしょうか?

先輩

上司

違うって。メンターをしつつ、君もソフトな人との関わりあい方を身につけてくれってことだよ!
例文2

先輩

新人君のメンターはAさんよね。Aさんはメンターとしてどんなことをしてくれるの?
Aさんは僕が何かにつまずいていると、いつもいいタイミングで助言をくれますよ。僕一人では手に負えない仕事のときには、Aさんを通してその問題に詳しい人とか、手伝ってくれる人を紹介してくれます。

新人

ビジネスにおけるメンター制度ってどんなもの?

メンター制度は社員の会社への定着率を上げたり、女性管理職を育成したりする目的などで用いる企業が増えている制度です。メンターシップと呼ばれることもあります。

メンター制度について学習し、周囲に差をつけましょう。

メンター制度の仕組み

メンター制度は所属部署での上司とは別に、直接的な利害関係がない他部署の先輩社員のなかからメンターを選び、メンティをサポートする制度です。

メンターはメンティが抱える仕事上の悩みや不安を解消し、人材育成を行います。メンターにはメンティが相談しやすいように、年齢や社歴が近い先輩社員が選ばれます。

メンター制度のメリット

メンター制度はメンティ、メンター、会社のそれぞれにメリットがある制度で、大企業で多く採用されています。

メンティのメリット
・上司と別に気軽に話せる相談役ができる
業務や人間関係などの悩みを解消することができる
・会社に早く馴染める
・メンターを通してほかの人の力を借りることができる
メンターのメリット
・メンティに見られている意識が働き、仕事に積極的に取り組むようになる
・責任感が育つ
・自身のキャリア形成を考える契機になる
マネジメント技術を習得することができる
会社のメリット
・社内コミュニケーションが円滑になる
・部署の垣根を超えて人間関係が築かれる
・離職者が減る

どの立場からみても、メンター制度にはメリットがあるといえます。

メンター制度のデメリット

メンター制度には次のようなデメリットもあります。

・メンターは自分の業務に加えてメンティのサポートをするため負担が大きい

・メンターが共に業務を行う先輩社員だと、メンティが今後の仕事に差し支えることを気にして相談しずらくなる

・誰がメンターになるかによって、メンティの支援度に差がある

エルダー制度との違い

エルダー制度はメンター制度に似た制度ですが、支援する分野が異なります。

エルダー制度はメンター制度と同じように、先輩社員が「エルダー」になって後輩を指導する制度。仕事のサポートに重きを置いて支援が行われます。

メンター制度は後輩の精神的なフォローや、人間関係、キャリア形成の支援に重点が置かれています。仕事そのものの支援は守備範囲外

キャリアや人生を変えるメンターの探し方

会社にメンター制度がある場合、人事が社員の性格を考慮してメンターを決めることが多いので、メンティがメンターを選ぶことはできない場合が大半です。

メンター制度がない場合、心の師匠としてメンターを選んで、親しくなれるように努力するのがおすすめ。自分を高めてくれるメンターの探し方を紹介します。

身近な理想の人を探す

職場の上司や先輩、取引先の人など、ビジネスではさまざまな人に出会いますよね。そのような身近な人たちの中から自分の目標に近い人、理想の生活をしている人を探し、メンターに選びます。

憧れの人を探す

本を読んだり、講演会に行ったりして、広い範囲の中から自分の理想・憧れに近い人をみつけるのも一つの手です。本の中には著者の考え方や知識・経験が詰まっています。講演会は成功者との出会いの場でもあるので、人脈を広げるチャンスです。

憧れの人をみつけたら自分と共通する点を探し、マネできるところから改善してみましょう。

メンタリングとコーチングの比較

メンタリングとコーチングはどちらも自発的で自立的な社員を育成する方法として注目されています。両者を比較してみましょう。

メンタリングとコーチングの違い

メンタリングとコーチングは似た言葉ですが、実際に共通している点もあります。

共通点
・指導者と指導される人物が1対1で対峙する
・主体は指導される人物
指導される人物の自発性・自立性を育てる
・指示や命令による指導ではなく、対話を通した気づきを大事にする

このように、指導する人・指導される人がいて、自発性や自律性を高めたり、気づきを与えたりすることを目的としています。

しかし、メンタリングとコーチングには次のような違いがあります。

メンタリングコーチング
テーマ仕事や人生などジャンルが幅広く、長期的業務目標、プロジェクト達成などジャンルが限定され、短期的
支援範囲メンタルのフォローもする目標達成のための行動をサポート
対象者新入社員など経験の浅い相手も支援メンタリングよりは多くの業務経験をもつ相手を支援

メンタリングは人生にも仕事にも使える手法であり、精神面でのサポートも行います。それに対して、コーチングとは業務やプロジェクトに限定されており、メンタルというよりも「行動」を支援していきます。

メンターと一緒に覚えたい類語「スーパーバイザー」

「スーパーバイザー」は「監督者」という意味のカタカナ語。上司の立ち位置で、現場の監視や指導などを行うのが役目です。

「スーパーバイザー」と「メンター」が、それぞれ異なる立場から後輩を支援していくと、より効果的に人材育成を進めることができます。「スーパーバイザー」について詳しくは下記の記事で紹介しています。ぜひ読んでみてください。

スーパーバイザーの役割・仕事を分野別に!基本の意味や使い方、マネージャーとの違いをやさしくガイド

成功者はメンターから多くを学んでいる!

成功する人は多くの本を読み、多数の講演会に参加し、日頃から人脈を広げる努力を欠かしません。成功者との会話からさまざまなことを学び、自らの糧にしていきます。

ビジネスマンとして早く成長したいなら成功者にならい、メンターの力を借りるのが近道です。たくさんの失敗談や成功談を持つメンターから、多くのことを学んで自分の成長につなげましょう。