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ダイバーシティーとは?意味や使い方、日本企業の成長をかけた取り組み事例を紹介

ダイバーシティーとは「多様性」のこと

上司

新人君は、ダイバーシティーというカタカナ語を覚えているかな?
ダイバーシティーは、確か「多面的に人々の個性をみる」って意味でした。

新人

上司

しっかり覚えていたようだね。感心感心。それを踏まえて、今回はもっと実践的なビジネスでのダイバーシティーを勉強しよう!

ダイバーシティーとは「多様性」という意味のカタカナ語です。

この記事では、企業のダイバーシティーの取り組みや、ダイバーシティーというワードをビジネス会話でどう使うか勉強しましょう。

ダイバーシティーに関する基礎知識は、下記の記事でくわしく紹介しています。こちらもぜひ読んでみてください。
ダイバーシティとは多様性?個性?正しい意味の捉え方

ダイバーシティーの意味を解説

まず、ダイバーシティーの定義を知らなければ、取り組み実例をみてもどこに注目するべきか、参考にするポイントがみつけられませんよね。

企業での実践例をより深く理解するために、まずはダイバーシティーという言葉の意味を確認しておきましょう。

英語のダイバーシティー(diversity)はどんな意味?

ダイバーシティーと聞くと、お台場にある大規模商業施設「ダイバーシティ東京」を連想する人もいるかもしれません。

「ダイバーシティ東京」は、英語表記のダイバーシティー「diversity」に、街という意味の「city」をくっつけて作った造語です。所在地のお台場もかかっています。シャレのきいた名称ですが、どのような意味なのでしょうか?

「diversity」には、次のような意味があります。

diversity
多様性
・雑多、いろいろな種類
・相違、食い違い
・相違点

ここから考えると、「ダイバーシティ東京」は、多様性のある街という意味になりますね。

カタカナ語のダイバーシティーとは?

カタカナ語のダイバーシティーは、次のような意味をもつ言葉です。

ダイバーシティー
・多様性
・相違点
人種や国籍、性別、年齢に関係なく人材を活用すること

英語の「diversity」と、カタカナ語のダイバーシティーは同じような意味ですね。日本だけでなく海外ビジネスでも、ダイバーシティーは重要とされています。英語とカタカナ、両方のダイバーシティーについて覚えておきましょう。

ダイバーシティー推進が企業で重要視される理由

近年のビジネス業界では、ダイバーシティー推進が企業の生き残りを左右する重要な課題です。

ダイバーシティ推進が必要となる背景に、日本ならではの理由もあります。ビジネスマンの知識として知っておきましょう。

労働人口減少で人材を集めにくくなっているため

ダイバーシティーを推進すると、労働者の枠が広がります

たとえば、再就職したい高齢者、在宅勤務や時短勤務を希望する人など。さまざまな働き方を望む就職希望者の中から、企業にとって必要な人材を採用できるようになります。

以前の日本企業は、数多の若い就職希望者の中から、会社の都合で「どこでも転勤し」「いつでも働き」「与えた仕事を拒否せずこなす」人材を選んで採用できました。

しかし、現代の日本は少子高齢化が進み、労働できる年代の人口が減少しています。会社が望む社員を集めるのが困難な状況です。ダイバーシティを推進して、門戸を広げなければ、人手不足で会社が回らなくなってしまいますね

消費者が多様化しているため

日本も国際化が進み、外国人が顧客になるのも珍しくなくなりました。同じ日本人でも、お客さんの価値観やニーズは多様化しています。

同郷の人や共通の趣味を持つ相手など、同じようなものの見方・考え方ができる相手だと話しやすいですよね。自分の言いたい内容がスムーズに伝わって、話がトントン拍子に進むと感じた経験はないですか?

ダイバーシティーにより、企業に多様な人材が集まると、いろいろな特色を持つ顧客にスムーズな対応ができるようになります。

創造性を高める必要があるため

顧客とは、もともと企業に新しいもの、よりよいものを求める続ける生き物です。近年はその要求の幅がとめどなく広がり、さまざまな価値観で、次から次へと新しいものが要求されるようになっています。

企業の中に、同じようなものの見方・考え方をする人間ばかりが集まっていたら、次々と新しいアイディアを生み出すのは難しいですよね。

斬新な発想を今までにないスピード感をもって発表し続けるには、異なる考え方をする人材を多数集め、お互いに刺激し合う必要があります。

企業におけるダイバーシティーの取り組み

企業は、どのような取り組みでダイバーシティーを推進しているのでしょうか?さまざまな業界の実例をみていきましょう。

あなたの会社で参考にできるものがないか、探してください。

事例①:IBM

IBMは、コンピュータ関連の製品やサービスを世界各国で提供している企業です。

IBMでは、所属するリーダーたちがダイバーシティーを推進するために実行する事柄を自分で決め、会社のホームページで世界に向けて宣言しています[efn_note]参考:私の行動宣言#BeEqual|IBM[/efn_note]。

顔出し・実名出し動画での宣言は、責任あるビジネスマンとして破るわけにはいきませんよね。ダイバーシティー推進の秘訣も紹介されているので、興味があればチェックしてみてください。

事例②:不二電機工業株式会社

不二電機工業株式会社は、社会インフラを支える電気制御機器メーカー。女性活躍に重点を置いたダイバーシティーを推進している企業です[efn_note]参考:ダイバーシティー推進活動|不二電機工業株式会社[/efn_note]。

女性社員のキャリア形成支援や、男性社員を対象にした育児参加支援、育児短時間勤務制度などさまざまな取り組みを行っています。多様性を尊重している姿勢がうかがえますね。

事例③:古河電気工業株式会社

古河電気工業株式会社は、情報通信・エネルギー・自動車・電子部品・建設・建築など幅広い分野に製品を提供している企業です。

古河電気工業株式会社では、ダイバーシティーに関する社員の理解を深めるため、定期的に講演会やフォーラムなどを実施しています[efn_note]参考:ダイバーシティー&インクルージョン推進の取り組み|古河電気[/efn_note]。

2018年度は、アメリカやブラジルのグループ企業役員や管理職を招いたパネルディスカッションが開かれました。

事例④:ソニー・太陽株式会社

ソニー・太陽株式会社は、ソニー株式会社のマイクロホン基幹工場になっている特例子会社。障害者雇用に力を入れたダイバーシティーを推進しており、全社員の70%程度が障害者という特徴ある企業です[efn_note]参考:ダイバーシティー&インクルージョン|ソニー・太陽株式会社[/efn_note]。

ソニー・太陽株式会社では、障害者・健常者で選考方法や職種、雇用枠に違いがありません。しかし、採用試験や就労の場では、障害の程度・内容によって、その人に必要な配慮がされてます。

事例⑤:西武グループ

西武グループは、西武鉄道とプリンスホテルを中心に、他業種展開している企業グループです。

西武グループでは、全国のグループ各社で業務内容や職場の枠を超えた交流の場を設定しています。これは異なる職場で働く社員同士の対話を通して、ダイバーシティーの理解を深めるのが目的です。

交流会参加者は、職場に戻ってから自身の職場にダイバーシティーを浸透・定着させるための活動を行います[efn_note]参考:ダイバーシティ推進の取り組み|西部グループ[/efn_note]。

全国展開しているグループ企業の強みを活かした、ダイバーシティー推進の取り組みですね。

ダイバーシティーの使い方・例文

企業がどのようにダイバーシティー推進に取り組んでいるのか、紹介した実例でイメージできましたか?

この見出しでは、ダイバーシティーという単語を会話の中でどのように使うのか、言葉の使い方を学びましょう。

例文1

上司

来年度から、新卒と中途採用の区別をなくした採用試験を行うことになったよ。ダイバーシティーを重視して、国籍や年齢などを問わずに優秀な人材を確保するんだ。
働き方も選べるようになるのは大改革ですね。でも、社員のダイバーシティーへの理解を深めておかないと、社内にあつれきが生じますよ。

先輩

例文2

先輩

というわけで、部長からダイバーシティー推進委員に任命されてしまったわ。新人君もメンバーに入れるから協力してね。
社員にダイバーシティーの観点を浸透させる取り組みですか!?早急に考えないと、来年度の採用に間に合いませんよ!

新人

ダイバーシティーを意識したマネージメントをしよう!

少子高齢化や価値観の多様化が進む現代では、企業はダイバーシティーを無視できません。会社として生き残るには、ダイバーシティーの取り組みが必要です。

しかし、ダイバーシティーを推進し多様な人間が集まると、文化や言語の違いなどから思わぬ誤解が生じ、社内に問題が起こる場合もあります。

チームワークを維持するために、自分とは違うものを受け入れられる寛容な社内文化の形成が重要です。

社員の意識改革から始めて、時代に合ったマネージメントをしていきましょう!