ダイバーシティとは多様性?個性?正しい意味の捉え方

ダイバーシティとは、一人ひとりの個性を多面的に見ること

ビジネスの世界で度々使われている『ダイバーシティ』は端的に『多様性』と訳されることが多く、その意味のとおりの解釈をされることも多い言葉です。

しかし『ダイバーシティ』には、ただ単に様々なタイプの人がいるというだけではなく、その人の個性を多面的に見るという意味も含まれているんです。

この解説だけで「あ、そうか!」と納得できる人もいるかもしれませんが、どんな場面で使う言葉なのかまだわからないという人の為に、ダイバーシティの意味や間違って使いやすい類語などについてもわかりやすく解説していきます。

ダイバーシティの意味

ダイバーシティは英語で『diversity』と表記し、辞書で調べると『多様性・種々・雑多』という意味が掲載されていることが多い言葉ですが、『形や性質が様々である』ということを表していると考えていいでしょう。

ちなみに、東京お台場にある、様々な店舗が入っている商業施設の『ダイバーシティ東京』の名称も、ただ『お台場』ということにかけているだけではなく、ここでテーマにしている『ダイバーシティ』と、街という意味の『city』を組み合わせた造語になっているそうです。

ビジネスでのダイバーシティ

ビジネスの世界における『ダイバーシティ』は、英語を翻訳した『多様性』という意味も含まれてはいますが、国籍・性別・学歴に固執することなく様々な人材を活用していこうとする取り組みのことを指して使われています。

新しいプロジェクトを始めるにあたって、メンバーを選出するとした場合「あの人は情報収集能力に優れている」「あの人は積極的に動くタイプだ」「あの人はデータをまとめるのが上手だ」「あの人は人と違うアイデアをもっている」というように色んなタイプの人を集めたいと思いませんか?

このように作られた組織がまさに『ダイバーシティのある組織』ということになるわけです。

ダイバーシティ&インクルージョン

ダイバーシティは『&』でくくってインクルージョンと一緒に使われることも多い日本のビジネス社会。

インクルージョンは英語で『inclusion』と表記し、包含、包括という意味があります。何かの中に含まれている物という意味でも使われることがあり、宝石の中に含まれる気泡などの不純物もインクルージョンと呼んでいます。

■様々な人材を採用する=ダイバーシティ
■それぞれの人の能力や考え方等を聞き入れそれを採用していく=インクルージョン

色んな考えを持つ人を採用しても「あの人の考えはちょっと変わっている」と最初から聞き入れないということをしていれば新しい視野で物を見ることはできません。

経営側も「少数派の意見はなかなか通らない」という雰囲気を作っては新しいものは生まれません。

ダイバーシティ&インクルージョンは、会社も自分自身も成長する上でとても大切なことといえるのではないでしょうか。ある意味、ビジネスの世界でダイバーシティという言葉を聞いたら『ダイバーシティ&インクルージョン』ととらえてもいいかもしれませんね。

ダイバーシティマネジメント

単語としての『マネジメント』はだいたいのイメージができると思いますが、一言で言ってしまえば経営管理のこと。『計画を立てる』『計画に基づき実行する』『結果を分析・審査する』こういった一連の活動のことを指します。

つまり『ダイバーシティマネジメント』とは、多様な人材を企業に招き入れ、その人達の知識・才能・意見を活かして売り上げを伸ばそうとする経営手段であると考えればわかりやすいかもしれませんね。

ダイバーシティとバラエティの違い

私達にとても馴染みのある『バラエティ』という言葉にも、『多様性』『変化のあること』というような意味があります。

パッと見ると「ダイバーシティの代わりにバラエティでもいいのでは?」と思うかもしれませんが、バラエティとは、『バラエティ豊かな食事内容』『バラエティにとんだファッション』というように、ある特定の種類の中に色々なものがある場合に使うので、人に例えると、『女性社員の中で』『新入社員の中で』と、ある一部分を指した場合の多様性を表しています。

一方で、ダイバーシティとは、国籍も性別も年齢もひとくくりにした多様性を表していますので、ダイバーシティのほうが大きなグループであると考えれば簡単ですね。

ダイバーシティとジェンダーフリーの違い

ジェンダーフリーは、『ジェンダー』+『フリー』で構成された言葉で、ジェンダーは社会的や文化的につくられた男女の違いを指します。そして、それに自由という意味の『フリー』がつくことで男であるということ、女であるということにとらわれずに自由に行動をしようという意味をもって使われています

現代では『男は外で働いて、女性は家を守るもの』という考えは無くなっていますが、これも一種のジェンダーフリーということになります。

この解説からもわかるかと思いますが、バラエティ同様、ジェンダーフリーも狭い範囲での種類のことを指しているので、ダイバーシティを推進すれば『バラエティ豊か』という条件も『ジェンダーフリー』という条件もおのずと含まれるということになります。

ダイバーシティの本質は、個性と多様性の掛け合わせ

日本では『女性や身体障碍者を積極的に雇用していく』という意味に解釈されがちですが、『男女関係なく』という意味を表すのであればジェンダーフリーということになり、これはダイバーシティの本質とは異なってしまいます。

国籍、学歴、年齢など、『どんな人物であるか』ということは考慮せず、その人がもっている個性を様々な方向から見て活かすことこそがダイバーシティですので、これからはバラエティやジェンダーフリーといった類語と混同させることなく、正しい意味として使って欲しいと思います。