シュリンクするとは、ちっちゃくなっちゃうこと!
シュリンクとは、「(サイズや能力が)縮むこと」。英語では「精神的に縮まること」「物理的に小さくなること」を指します。
ビジネスシーンでは、市場の縮小という意味で主に用いられます。業界のシュリンクはビジネスにおけるピンチ。シュリンクの反対語であるグロースに持っていけるように行動していきたいところです。
シュリンクするの意味を詳しく解説
シュリンクは、「shirink:縮む・萎縮する」という英語から取られたビジネス用語。英語と同じく、「縮む」「縮小する」という意味で使用され、市場規模の縮小や業界の縮小などについて話すときに用いられます。
ソフトウェアのパッケージを切った時点で使用許諾を行なったとみなすシュリンクラップ契約などの存在から、IT業界でもよく使われる言葉です。また、立ち読み防止のために本にされている透明なビニールもシュリンクと呼ばれるため、本屋や印刷業界でもよく耳にする言葉でしょう。シュリンクは、熱を加えると縮む素材・シュリンクフィルムを使っているため、このように呼ばれます。
シュリンクするの例文
シュリンクは、前述した通り、主に市場などの縮小時に使用される言葉です。例えば、以下の例文を見てみましょう。
部下「いわゆるガラケーは社内携帯でしか見なくなりましたね」
上司「最近はみんなスマホだから、シュリンクしたんだよ」
上司は、ガラケー市場の縮小という意味でシュリンクを用いていますね。このように、「市場がシュリンクする」ということは経営側にとって大打撃の証。もしもあなたの会社の社長が「我が社の財政状況は非常にシュリンクな状態だ」などと言ったら、会社として非常にまずい状態です。
シュリンクするの類語との違い
シュリンクの類語・似た言葉にはいくつかありますが、若干意味が異なりますので、注意しましょう。
スポイル(spoil)
シュリンクは、縮小や縮むことを示しますが、「ダメにしてしまう」という意味の言葉「スポイル」は間違われやすい言葉です。例えば「ひとつのミスが取引全てをスポイルする」「親の過保護が子供をスポイルする」などと使います。シュリンクが小さくなるのに比べ、スポイルはゼロもしくは再建が難しいほどダメになってしまうことを指します。
ディミニッシュ(diminish)
ディミニッシュは、「減らす」「縮小する」という英語。数量や力、重要性などを減らす際に用いられます。「何かの要因により減る、減らす」というときに使います。ビジネスのシーンで聞くことはあまりなく、ディミニッシュコードなどのように音楽業界でよく聞く言葉です。
ディクリース(decrease)
ディクリースは、「減る」「減らす」「衰える」などの意味がある英語。「減る」の意味を持つ英単語として最も使われる言葉です。「だんだん減っていく」ニュアンスに使われ、反対語はインクリース(increase)です。
リデュース(reduce)
上記と異なり、他動詞として主に用いられるのが、リデュース。「減らす」「減少する」などの意味を持ちますが、基本的には「何か・誰かが対象となるものを減らす、減少させる」という使い方がよくされます。近年では、環境用語としてのリデュース(ゴミになるものを買わないなど)が多くの人に知られるところです。
シュリンクするの反対語
シュリンクの反対、つまり「拡張する・拡大する」という意味の言葉はあるのでしょうか。
辞書的な意味での反対語で調べてみた
辞書的な意味での反対語は、「Expand:拡張する」「Bulge:膨張する」「Swell:腫れる」。しかし、ビジネスにおけるシュリンクの反対語としては、どれも適切とは言い難いものです。
ビジネス用語での反対語は?
それでは、ビジネス用語としてのシュリンクの反対語は、どのようなものでしょうか。事業縮小の逆は、事業成長。そのため、成長を表すグロース(Growth)が適切です。仕事ではシュリンクとグロースをセットで覚えておくと良いでしょう。
シュリンクは色んな使い方をされる単語だった!
シュリンクは、様々な単語と組み合わせて色々な使い方がされます。ここで、関連語を見ていきましょう。
シュリンクフレーションとは
シュリンクフレーションとは、小売りされる商品の価格はそのままなのに、内容量がシュリンクしていく経済現象のこと。10年前に比べてペットボトル飲料の容量が少なくなっているメーカーがありますが、アレのことです。
シュリンクレザーとは
シュリンクレザーとは、表面に細かい縮みジワをつけたなめし革のこと。この加工をシュリンク加工と言うため、シュリンクレザーと呼ばれます。
シュリンクラップとは
シュリンクラップとは、商品を包む薄い透明フィルムのこと。薄く商品を包むので、商品の形をそのままに、密閉できます。シュリンクラベル、シュリンクフィルムも同じものです。
シュリンクラップ契約という言葉も!
シュリンクラップという名のついた契約方法も存在します。それがシュリンクラップ契約。ソフトウェアの購入者がパッケージの封を破ることで、使用許諾契約に同意したとみなす契約方式です。つまり、例えばウイルスソフトのCDロムを購入し、パッケージを開けた時点で、使用許諾契約に同意したことになるということです。
シュリンクせずグロースしよう!
シュリンクとは、市場の縮小を意味する言葉。業界のシュリンクは、ビジネスチャンスのシュリンクに繋がります。どうすればシュリンクを免れ、グロースできるのか、常に考えて行動することが重要です。意識して動くことで、会社ひいては業界のグロースに繋がるかもしれませんね!