ロールモデルとは「模範となる人」のこと
先輩
新人
先輩
ロールモデルの意味は、「模範となる人」です。
ロールという音から、新人君は「roll(回転する、巻く)」という単語をイメージしたようですが、ロールモデルのロールは「role(役割、役目)」。カタカナに直したときの音は同じですが、意味はまったく異なります。
ロールモデルに関する正しい知識を学び、ビジネスで使えるようになりましょう。
ロールモデルの意味を解説
新人君のように勘違いして、ロールモデルからアイドルグループの女の子みたいなクリクリ巻き髪を連想していたら、恥ずかしいですよね。
ロールモデルの意味をしっかり確認しましょう。
英語のロールモデルが語源
カタカナ語のロールモデルは、英語の「role model」がもとになって生まれたワード。
語源になった「role model」には、次のような意味があります。
・模範となる人
・模範的な人
「role」の意味は、「役割、役目」でしたよね。「model」は「手本やひな型」という意味です。「role」と「model」をくっつけると、「手本の役割」になります。上記の意味につながりましたね。
カタカナ語のロールモデルとは?
カタカナ語のロールモデルは、次のような意味をもつ言葉です。
・模範となる人物
カタカナ語のロールモデルと英語の「role model」は、ほぼ同じ意味ですね。
社員にとってのロールモデルの効果
ロールモデルは、あくまでお手本。手取り足取り仕事を教えてくれる先生ではありません。でも、ロールモデルがいると、社員にとって次のようなメリットがありますよ。
目標を決めやすくなる
ロールモデルがいると、仕事での目標を決めやすくなります。
ロールモデルは、自分が今後体験するだろう仕事上のあれこれを、もうすでに経験しつくしたお手本です。
自分がどんなビジネスマンを目指すか考えるとき、キャリアの先に立つ先輩の姿をみれば、将来なりたい自分の姿を選びやすくなりますね。
効率よくキャリアアップできる
ロールモデルをまねると、目標に向かい効率よくキャリアアップできます。
ロールモデルは、自分がまだ体験していない仕事をすでに何度もこなしている熟練のビジネスマンです。当然、効率のいい方法のひとつや2つ編み出しているはず。
ロールモデルの手法をまねて、自分の成長に役立てましょう。
自分の戒めにも
尊敬できるロールモデルがみつからないときには、反面教師にして、自分はこうはならないぞと戒める使い方もできます。
逆にいうと、自分も後輩から反面教師にされかねないということ。自分を律してビジネスに臨みましょう。
企業にとってのロールモデルの効果
社員自らがロールモデルをみつけるケースがあれば、企業が社員にロールモデルを提示する場合もあります。
企業にとってのロールモデルの効果をみてみましょう。
会社が社員に望む人物像を提示できる
ロールモデルを用意すると、新入社員に自社での働き方やこの会社で期待できるキャリアを目にみえる形で示せます。
言い換えると、うちの会社はこんな人材を望んでいるんだと、社員に提示できるわけです。
企業の魅力をアピールできる
ロールモデルを使って、社員や社外に自社の魅力をアピールできます。
たとえば、女性管理職をロールモデルに設定すると、結婚や出産で女性社員が会社を辞めずに活躍できる企業だと思ってもらえるでしょう。
育児休暇を取った男性をロールモデルにすれば、男性の育児参加を応援している企業だとさりげなく伝えられますね。
ロールモデルとなる人物の選び方
ロールモデルを会社が用意してくれているなら話は早いですが、企業としてロールモデルを準備していない場合もあります。
そんなときには、自分でロールモデルを探さなければなりません。どんな人物をロールモデルに選べばいいのか、ポイントをおさえておきましょう。
身近な人から探す
ロールモデルは、身近な人物のほうが効果が上がりやすいです。見本をちょこちょこ確認できれば、まねしやすいですもんね。
上司や先輩がベスト。社内でみつけられなかったら、取引先の人などでもありです。
ロールモデルは、完全無欠のパーフェクト人間である必要はありません。まねしたくない悪癖や習慣などまで見習う必要はないので、そういう部分は無視します。ここはすごい!尊敬するという点を持っている人を探してください。
いないときには有名人もあり
社内、社外を含めて知り合いの中にロールモデルをみつけられないときには、著名な実業家や経営者など有名人をロールモデルにするのもいいですよ。
歴史上の人物をロールモデルに選ぶのもあり。具体的な行動をまねるのは難しいかもしれませんが、格言やエピソードなどからその人の考え方を学べますね。
ロールモデルの使い方・例文
ロールモデルの意味や効果がわかったら、ビジネスでどのように使われるのか気になってきますよね。
ビジネスシーンでの、ロールモデルの使い方を例文でイメージしてみましょう。
新人
上司
新人
新人
先輩
新人
ロールモデルの類語
ロールモデルには、似たような意味をもつ類語がいくつかあります。ロールモデルと完全に同じ意味というわけではないですが、覚えておくと役立ちますよ。
・メンター:指導者、助言者
・チューター: 個人指導する教師
メンターとチューターは、下記の記事でくわしく紹介しています。こちらも読んでみてください。
メンターの意味とは?ビジネスで担う役割って?英語・語源からメンター制度の概要まで解説
チューターとは?英語や日本語の意味、使い方は?チューター制度やメンター制度も解説
ロールモデル思考法が学べる「ウェブ時代をゆく」
ロールモデルをみつけるためには、自分が何を好みどんなものをまねしたいと感じるのか、知る必要があります。
「ウェブ時代をゆく」は自分の「好き」を探し、なぜそれに惹かれたのかを考えることで、なりたい自分を探るロールモデル思考法を学べる本です。
この本で、仕事に役立てられる自分の「好き」を探してみてください。
ロールモデルで会社と社員の成長を加速させよう!
ロールモデルを使うと、効率よく人を成長させられます。会社主導のロールモデルもいますが、個人で自分に合うロールモデルを探すのもいいですね。
また、ロールモデルは人に限定する必要はありません。会社を成長させるために、まねしたい企業を選んでロールモデルにするのもありです。
ピッタリのロールモデルをみつけて、会社と社員の成長を加速させましょう!