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いい人材が集まる、性格のいい会社ー佐藤雄佑ー

1.この本が言いたいことは?

先輩

性格のいい会社=①人材ポリシー②働きがい③多様な働き方 が揃っている会社!

どんな規模の会社でも「人を起点とした経営をする」覚悟があれば性格のいい会社は作れる!

最近働いていて、人も組織もやっぱり性格が大切だなあと感じることがあったのでついタイトルに惹かれて買ってしまいました。

 

2.この本を書いた人

株式会社ミライフ

代表取締役社長

佐藤雄佑さん

大学卒業後、ベルシステム24に入社、マーケティングに携わり、その後、リクルートエイブリック(現在のリクルートキャリア)に転職。法人営業、支社長、人事GM、エグゼクティブコンサルタントなどを歴任。2016年、株式会社ミライフ設立。働き方変革事業、戦略人事コンサルティング事業などを展開している。事業構想大学院大学 プロジェクトディレクター、米国CCE,Inc認定GCDF-JAPANキャリアカウンセラー、NPO法人ファザーリングジャパン会員

とのこと。実は私も就活時に、ベルシステム24さんに内定を頂いたことがあり少し親近感。。!

 

3.目次

第一章 いい人材の採用は経営課題であり経営戦略

第二章 性格のいい会社のつくり方

第三章 働きがいのある会社を作る

第四章 多様な働き方ができる会社を作る

第五章 これからの時代の採用戦略

 

4.要約

第一章 いい人材の採用は経営課題であり経営戦略

→現代はVUCA(volatility、uncertainty、complexity、ambiguity)という不安定、不確定、複雑性、曖昧性=変化の時代であり、生き抜くためには変化対応能力の高い人・組織を気付いていく必要がある

→変化の時代だからこそ、人が何よりも大切である。「何をすべきか」よりも「誰を選ぶか?」から始めた方が環境適応できる。

→特に大手企業が中途採用に力を入れると、中小企業は構造的に応募がこない!という事態になり、ますます採用が難しくなってしまう。

→だからこそ中小企業は「性格の良さ」で勝負する!性格の悪い企業はスタート地点にも立てない

 

VUCAという言葉は初めて聞きました。

この本は全体を通して「中小企業が大手と戦い、人材を獲得するためには?」というテーマで書かれていますが、いくら大手の外見(=規模、ブランド、給料)が良くても中身が良くなければ人は離れていく(人間も会社も同じですね・・・)ので、中小企業だけでなく

今の大企業にも必要な視点だと思いました。

 

第二章 性格のいい会社のつくり方

→性格のいい会社とは具体的に①人に対する考え方=人材ポリシー ②働きがい ③多様な働き方 がある会社である。

 

例えば①はVOYAGE GROUPの「人を軸にした事業開発会社」が挙げられる。0から1を生み出すのは人の想いであり、人の想いを重視し、信頼し、任せることで事業を作るというポリシー

 

綺麗ごとのようですが、やはりここをしっかり考えられているかいないかは大きな違いだと私も思いました。著者の佐藤さんも「初の起業は事業モデル優先で、いいものを作れば上手くいくと思ったけど上手くいかなかった。そこで、結局のところ会社は人であり、何をやるかよりも誰とやるかの方がずっと大切だと気づいた」とのこと。実体験ということで説得力があります。

 

第三章 働きがいのある会社を作る

→働きがいは「ミッション」「ビジョン」「仲間」でできている。

ビジョンとは「うちの会社は誰のために、何をするのか」

成長とは「仕事を通して自分の成長を感じられるかどうか」

これは「働きやすさ」と「働きがい」の違いにもなる。よりチャレンジができていると成長感を感じる。

仲間とは「半径5メートル以内の人間関係」

職場が楽しいか、楽しくないか、好きか、嫌いかはここで決まる。

「ビジョンとは社会とのつながりの宣言であり、そこに共感して人は集まる」と書いてありました。ビジョンを社会のつながりの宣言と考えたことはなかったのですが、確かに自社が社会に対してどんな貢献・関わりをするのか?=自分は何のために仕事をするのか?の代弁と考えると納得。

 

第四章 多様な働き方ができる会社を作る

→多様な働き方をするためには

①イクボス的マネジメント:ともに働く仲間のキャリアと人生を応援しながら業績を出し、自らも仕事と人生を楽しむ

②生産性の高い働き方:脱長時間労働

③柔軟な働き方:雇用形態、場所、時間、副業・本業に捉われない働き方

④個を大切にする働き方:子育てや家族、健康、リフレッシュ等社員が仕事を通じて安心や幸せを感じられるような制度

を大切にすることが必要である。

 

佐藤さんはリクルートでワーキングマザーのメンバーをもつ組織長全員に「時短を取ると給与がどれほど減るのか、評価方法、ミッションの仕方の設定」を一つ一つ説明して回ったそうです。そもそもこれを知らない組織長が多すぎると。よく「多様な働き方への理解が必要」と言いますが、「お互いの働き方を良く知らない」ということを先に解決しなければいけないのだとはっとさせられました。

①のイクボス的マネジメントに関して、部下の立場であれば上司のマネジメント方法によらずとも自ら動かないと、上司の負担が大きくなると思いました。

 

まとめ

ITベンチャーで働いていて、日々「一緒に働きたい!」と思う人と一緒に働く難しさを感じています。

この本の冒頭にある「会社をどう見せるか?という小手先の手法論ではなく、あくまで人に対する考え方という本質的な部分にフォーカスする」

 

学生の頃、サークルを運営する際に「まず人を集めてから目標を決める」という手法をとった結果、目標を決めるのにものすごーーーーく苦労をした経験がある私は

実は、ビジョナリーカンパニーの『成功企業は、「だれを選ぶか」をまず決めて、その後に「何をすべきか」決める』という内容だけは素直に受け取れませんでした。

しかし、この本を読んでやっと腹落ちがしました。

優秀な人がいれば、変化に対応できる。

信頼できる仲間と議論すれば、新しい目的地もきっと良いところになる。

仲間と頑張れば、いつの間にか目的地についている。