ブラック企業に入社すると、待遇や労働条件、働く環境が悪く、快適にキャリアを積むことができません。そればかりか心身の健康を害することもあります。そのため、できれば入社前にブラックかそうではないかを見極めて、回避することが大切です。
ブラック企業の見分け方は、実は意外と明確です。求人や公開されている情報を調べることで、入社前でもみえてくることがあります。もちろん、「ブラック企業です」とは明記していませんが、以下3つの要件を満たしている場合にはブラック企業である可能性がかなり高くなります。 ブラック企業の見分け方で注目したいのは、賃金や休日の数、残業などの労働条件です。ブラックと呼ばれるだけあって、きつい条件になっていることが多く、きつさをごまかすために書き方があいまいになっていることがあります。 違法になることもある重要なポイントですが、ブラック企業では何とかごまかそうとして、面接などで聞いても答えないケースもあるようです。 ブラック企業の特徴として、求人情報などでは甘い言葉で人材を釣ろうとする傾向があります。使い捨てにする前提で、大量に採用だけしておくケースも多いものです。よさそうなフレーズや理想論、精神論で本質を覆い隠しています。 ブラック企業では労働条件が悪いから、社員も定着しにくくなります。そのため、社員の離職率を調べるとブラックか否かが分かることもあります。離職率を公表していない場合には、面接で訪ねてみるとよいでしょう。悪くはいわないかも知れませんが、ごまかそうとしたら要注意です。 ブラック企業を見分ける方法を新卒と転職組に分けて紹介します。それぞれの立場や応募する会社によって見分け方を使い分けて、効率よくブラック企業を見分けましょう。 新卒で就職する際には、就職活動のための長い期間でじっくりと調べていくことができます。新卒で就職する人のための情報誌やサイト、アプリなども使ってみましょう。 就職四季報は、就職を控えた学生たちのバイブルのようなもの。一般的には企業の情報を知ることで面接などでのアピールに役立てます。この就職四季報には、離職率が掲載されており企業ごとの定着率を知るにも便利です。 注目すべきポイントは3年離職率。「職業安定業務統計」では、大卒で就職した3割が3年以内に退職しているとされています。(参照:厚生労働省:新規大卒就職者の離職状況(平成30年3月卒業者)) つまり、平均値は3割程度となり、それより悪い場合には注意が必要です。
求人票やホームページの情報は、その企業に都合の良い情報のみが書かれている可能性があります。そのため、ブラック企業を見分けるときにはその内容を鵜呑みにしない方がよさそうです。 ただし、全く参考にならないということはありません。求人情報のあいまいさやホームページの古臭さなどが感じられた場合にはブラック企業の可能性があり、見分けるのに役立てられます。 実際に働いている人に話を聞いて就職先を絞るのは、学生の新卒入社には多いアクションです。一般的にはOB・OG訪問などと呼ばれています。現場の生の声を聞けて、ブラックかどうかの判断もしやすいものです。 最近では、OB・OG訪問の接点を作るためのアプリなどもあり、気軽に人脈を広げられて自分の知りたい企業の情報を手に入れやすくなっています。
転職組は、これまで蓄積した社会人経験と人脈によって得られる情報を元に、ブラック企業を見分けましょう。もう二度と転職しなくて済むように、ブラック企業を避けなければいけません。 待遇・条件面はブラック企業を見分ける重要なポイントです。分かりやすいところとしては、求人票にある「休日数」や「残業」の書き方に注意を向けてみましょう。 例えば、みなし残業でしっかり時間数が書いていない場合などはブラックの予感がします。みなし残業では、決めた時間数を超えた場合、企業は残業代をプラスして払うことが必要です。それをあいまいにしているのは、オーバーした残業代を支払わない意図ともとれます。 OB訪問などを行なわない転職では、面接が重要な判断のチャンスとなります。面接では業務内容や残業、ノルマについて聞いてみましょう。 あいまいだったり答えられなかったり、話を濁すのは危険です。「入社後の働き方を具体的に知りたい」といえば、普通の会社は喜んで答えてくれます。 ハローワークはブラック企業の求人が潜んでいる可能性が高いと言われています。情報量が少なく、フォーマットが決まっているため見分けにくいですが、ポイントを絞って判断してみましょう。 給料の金額にはどの会社でも多少の幅はあります。ただし、広すぎる場合には高い方の金額で引き付けて人を集めようという意図があるかも知れません。 高すぎる給料はあれこれ理由をつけて減額され、実際には額面どおり支払われることはなく、エサをまいただけということも多いものです。 ブラック企業の定着率の悪さは、新卒も転職も同じように見分けられるポイントの一つです。定着率の悪さや人材を使い捨てにする環境のため、ブラック企業では何度も求人を出すことや、長期にわたって求人を出すことも多くなります。同様に、大量採用の求人も危険です。 面接の予約を取るために電話をしてもつながらない、連絡や選考の進行が遅いなどの対応の悪さもブラック企業にありがちなことです。人事にお金や時間をかける気がなく、新入社員も大切に育てない可能性があります。 また、ハローワークでは企業にあまり採用の気がない求人情報も残っていることがあります。ブラックではないものの、先方にやる気がないため応募しても時間のムダです。 ブラック企業を回避して優良な求人に出会うためにやっておきたい対策を紹介します。新卒も転職組も、できる限りの対策をしてブラック企業を避けましょう。 転職エージェントでは紹介した求職者の定着が売り上げにつながるため、基本的にマッチングをしっかりしてくれる傾向があります。エージェント側で企業や業務についての情報を持っていて、それを元に自分に合う求人を紹介してくれます。 ブラック企業やマッチングミスを防ぎたいなら、エージェントの中でも求職者に寄り添う丁寧なサービスのあるものを選ぶと良いでしょう。
新人
新卒者も転職者も、得られる情報は全て目を通し、総合的に判断しましょう。新卒者の活用が多い就職四季報も、転職で利用することができます。また、企業のホームページや口コミサイト、ビジネスマッチングアプリなど、使えるものはたくさんあります。 たとえ転職エージェントに依頼しても、任せきりにするのではなく自分でも調べてみることが大切です。
内定をもらうと浮かれたり安心したり、つい気が緩みがちですが、ここで冷静さを失ってはいけません。雇用契約書を交わす際には冷静に内容をすみずみまでチェックすることが必要です。 自分に不利な条件や面接時などと違う内容がないか確認しましょう。雇用契約書を出してくれない企業はブラックの危険アリです。
ブラック企業を避けて優良なホワイト企業を選ぶには、見極めのポイントを押さえて冷静に分析することが必要です。求人選びから内定後まで気を緩めずに、怪しい点を探しましょう。自分で見分けるのが不安なら、転職エージェントを使ってもよいですが、その場合でも自分で調べる気持ちは忘れずに!ブラック企業の見分け方のポイントは3つ
賃金・休日・労働条件があいまい
甘い言葉や精神論が多い求人情報
社員の離職率の多さ
ブラック企業の見分け方をチェックしよう
新卒でのブラック企業の見分け方
■就職四季報で離職率をチェック
■求人票やホームページを鵜呑みにしない
■働いている人に話を聞く
転職でのブラック企業の見分け方
■求人票で冷静に分析を
■面接で冷静に分析を
ハローワークでのブラック企業の見分け方
■給料の幅が広い
■長期掲載、求人回数が多い
■電話がつながらない
ブラック企業を避けるために
転職エージェントを使う
得られる情報は全て活用する
雇用契約書を厳しく確認する
ブラック企業診断チェックリスト公開!今すぐ自分の労働環境を見直そう
ブラック企業を見分けてホワイト企業を選ぶ