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アフォリズムとは偉人が残した名言・格言のこと!
現代社会で活躍している有名人に限らず、歴史上の著名人や偉人といわれる方々が多くの名言や格言を残しています。それらの言葉のことをアフォリズムといいますが、実際にはどんな言葉のことを指すのでしょうか。ここではアフォリズムの意味や使いかた、どんなアフォリズムがあるか等を端的にまとめてみました。
アフォリズムの意味
英語ではAphorismと表記し、偉人や聖人が残した格言(かくげん)、警句(けいく)、箴言(しんげん)という意味があります。
このように説明するとちょっと難しい表現に思えますが、著名人が人や物事の真理を鋭くついて短くまとまった文章で表現した言葉だという風に考えると簡単かもしれませんね。
それでは、格言(かくげん)、警句(けいく)、箴言(しんげん)がどんな意味をもつのかを簡単に解説していきましょう。
警句(けいく)とは
短く端的な表現でありながら真理を鋭くつついた言葉で、皮肉的な表現が含まれていることが多く、「警句を吐く」「警句を放つ」という使い方をされることが多いです。
箴言(しんげん)とは
戒め(いましめ)になる言葉で、教訓の意味をもつ短い言葉のことを指します。『ソロモンの箴言集』が有名なところですが、旧約聖書についての内容の際に使われることが多いです。
格言とは
人生における真実や、物事の精神簡潔にまとめ、万人への教訓となるような短い言葉を指します。
アフォリズムとことわざの違い
・アフォリズムとは、『著名人が人や物事の真理を鋭くついて短くまとまった文章で表現した言葉』
・ことわざとは、『昔から人々の間で言い習わされてきた教訓やそれとなく広まった言葉や出来事』
アフォリズムは『偉人』『著名人』が残した名言や格言であることに対し、ことわざは『一般庶民の生活の知恵』の中から生まれて語り継がれており誰の言葉かははっきりしていないという点で違いがあります。
アフォリズムの使い方例
アフォリズムという言葉の意味はだいたいおわかりいただけたかと思いますが、どのように使うのかはよくわからないという人もいるでしょう。そこで、ここでは例文を少しご紹介しておきたいと思います。
【例文1】
このアフォリズムは私が人生を見直すきっかけになった。
【例文2】
芥川龍之介のアフォリズムは納得させられるものが多い。
【例文3】
この著書の中にはアフォリズム的表現が随所に記されている。
アフォリズムの事例集
多くの著名人がアフォリズムを残していますが、ここではその一部をピックアップして紹介させていただきます。
日本人が残したアフォリズム集
あせってはいけません。ただ、牛のように、図々しく進んで行くのが大事です。
【夏目漱石/なつめそうせき(日本の小説家、評論家、英文学者】
どうせ生きているからには、苦しいのはあたり前だと思え。
【芥川龍之介/あくたがわりゅうのすけ(日本の小説家)】
一日一日を大切に過ごしてください。そして、「今日はいいことがある。いいことがやってくる」「今日はやりたいことが最後までできるんだ」このことを思って生活してみてください。
【瀬戸内寂聴/せとうちじゃくちょう(天台宗の尼僧)】
他にも、福沢諭吉、野口英世、太宰治、村上春樹、手塚治虫、相田みつを等、私達が知っている著名人がいくつものアフォリズムを残しています。
世界の偉人が残したアフォリズム集
私の歩みは遅いが、歩んだ道を引き返すことはない。
【エイブラハム・リンカーン(米国の第16代大統領)】
険しい丘に登るためには、最初にゆっくり歩くことが必要である。
【シェイクスピア(英国の劇作家、詩人)】
人生で最もすばらしい癒し、それが愛なのだ。
【パブロ・ピカソ(スペインの画家、彫刻家)】
他にも、ゴッホ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ヘミングウェイ、トルストイ、ベートーベン等、世界的に有名は画家、音楽家等が多くのアフォリズムを残しています。
アフォリズムをまとめたの本2冊
前の項目ではごく一部のアフォリズムをご紹介しましたが、世の中にはここでは紹介しきれないほどのアフォリズムが残されています。それらのアフォリズムをまとめた本も発売されていますので、代表的な2冊をご紹介しておきます。
【アフォリズム 525の格言集】
オスカー・ワイルド、ヘミングウェイ、ボブ・ディラン、ニーチェ、モハメド・アリ等、著者であるロバート・ハリスが、世界の著名人のアフォリズムから525の言葉を厳選して一冊にまとめた本です。
【両手いっぱいの言葉】
言葉の錬金術師との異名をもつ、日本の歌人であり劇作家の寺山修司(てらやましゅうじ)が、52のキーワードのもと、広い著作群の中から413のアフォリズムを厳選してまとめられた本です。
『アフォリズムの翼』というTV番組を発見
ABC朝日放送で『アフォリズムの翼~企業を支えるプロフェッショナル~』 という番組が、深夜0時24分~放送されています。
日本の企業で働く人たちの仕事に対する思いを表したアフォリズムから、日本経済活性化のヒントをみつけよう!というような内容の番組で、これまでの放送では『志摩スペイン村』『freee株式会社』『エースコック』『積水ハウス』といった有名企業が名を連ねています。興味のある人はぜひ一度見てみてはいかがでしょうか。
残念ながら「私の地域では放送されていない」という人は、公式サイトの中でこれまでの放送内容が公開されていますので、そちらを是非ご覧ください。
https://www.asahi.co.jp/aphorism/backnumber/index.html
アフォリズムには人生のヒントがいっぱい
名言や格言というと、ちょっととっつきにくいイメージがあるかもしれません。実際に偉人のアフォリズムを色々と読んでいても、難しい言葉が並べられてよく理解できないものもあります。
しかし、中には「そう考えると人生楽かも」「そんな考え方もできるのか」と、ハッとさせられるアフォリズムもたくさんありますので、今現在何か悩み事を抱えている人、人生に迷っている人は、ぜひ一度じっくりと見て欲しいと思います。