アタッチメントとは「付属品」や「結びつき」のこと
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この会話のように、アタッチメントと聞くと、多くの場合は家電製品などの付属品を想像しますよね?
しかし、アタッチメントには『付属品』の意味だけでなく『結びつき』の意味もあり、使用シーンや文脈によって意味を解釈しなければいけない言葉です。
ここではさまざまな分野で使われるアタッチメントを紹介しますので、正しく言葉が使えるよう学んでいってください。
アタッチメントの意味をチェック
カタカナ語の中には英語やフランス語などの外国語が語源になっているもの、日本語と英語の造語などがあります。それでは、アタッチメントの語源は何なのでしょうか。まずは言葉の意味についてしっかり理解しておくことにしましょう。
アタッチメントの英語は「attachment」
アタッチメントは英語では『attachment』と表記し、次の意味をもつ言葉として使われています。
■付属品
■取り付け具
■付着
■添付書類
■愛着
■愛情をもつこと
■結びつき など
この『attachment』という単語は『attach』と『ment』とわけることができ、『attach』には次のような意味があります。
■取り付ける
■張り付ける
■添える
■付着する
■付属させる など
そして、『ment』は動詞につけることで結果や動作を表す名詞を作ることができます。動詞の『attach』に、名詞を作る『ment』がくっついて、『attachment』ができるわけです。
カタカナ語のアタッチメント
アタッチメントと聞いて多くの人が一番に思いつくのは『付属品』かもしれませんが、ほかにもこんな意味合いで使われているのでぜひ覚えておいてください。
■結びつき
■愛着
■スキンシップ
■装着器具
■添付ファイル/添付書類
[分野別]アタッチメントの使用シーン
付属品を意味するアタッチメントは日常会話でもよく使いますが、そのほかの意味で使われるアタッチメントは馴染みがないでしょう。ここでは分野ごとにどんなふうに使われているのかをわかりやすく解説しますので、どんな会話で登場しても「なんのこと?」と思わないよう覚えていってください。
①:機械・製品の「付属品」や「後付け部品」
アタッチメントで一番身近なのがこの分野ですよね。
たとえば、電動歯ブラシを使っている人は多いことでしょう。電動歯ブラシは、多くの場合先端のブラシ部分が痛めばそこだけを交換します。このブラシ部分がアタッチメントにあたります。メーカーによっては、舌みがき専用、奥歯用、歯間用など、数種類のアタッチメントが付属しているものもあります。
こちらは電動歯ブラシの代表格といっても過言ではないフィリップスのソニックケアー。アタッチメントも写っていますよね。
そして、くるくるドライヤーを使っている人は、ヘアブラシタイプ、ロールブラシタイプ、アイロンタイプなどのアタッチメントがついています。
また、バリカンでいう取付アタッチメントとは、髪の長さを決めるコーム部分のことをいい、今は数種類のアタッチメントを利用し、1~42mm、66段階で調整できる商品もあります。
②:メールの「添付ファイル」
今や、ビジネスシーンにおいて電子メールの利用は必要不可欠ですよね?そして、メールに必要な書類を添付して送受信を行うことも多々あるでしょう。メールに付属するものという意味で、添付書類のことをアタッチメントと呼びます。
日本人を相手に仕事をしている人であれば『添付書類』という言い方をする人も多いですが、外国人と接する機会の多い人は『アタッチメント』と言うことがあるため、しっかり覚えておきましょう。
③:心理学や保育における「心の結びつき」
心理学で『アタッチメント』は心の結びつきという意味で使われますが、特に赤ちゃんの頃や子どもの頃に母親と深い結びつきがあったかどうかで、表現力豊かな人に成長するか、人付き合いがスムーズにできるようになるかが変わってきます。
この発達過程におけるアタッチメントは大変重要視されており、1960年代には『アタッチメント理論(愛着理論)』も提唱されました。そして、アタッチメント理論の必要性は、看護師の国家試験の問題にも出題されることがあるほどです。
保育や看護の分野に携わらなくても、この先子どもを育てることになるかもしれない人、今子育て中の人にもアタッチメントは必要なものですので、しっかり覚えておきましょう。
④:歯科における「義歯の一種」
歯科の分野では、治療の時点で残っている歯に装置を組み込むタイプの義歯を『アタッチメント義歯』といいます。
維持装置にはボタン式、蝶番式、磁力式などいろいろありますが、どれも従来のようにバネが見えないため見た目が良い、外れにくいといったメリットがあります。
アタッチメントの例文・会話例
アタッチメントは、前後にある文章でその意味合いは異なってきます。いくつかの例文を紹介しますので、どんな意味になるのかを考えながら読んでみてください。
アタッチメントと一緒に覚えたいビジネス用語
ビジネスシーンではさまざまなカタカナ語が使われます。そして、アタッチメントとセットに使われることがあるビジネス用語もいくつかあります。スキルアップのためにもぜひ覚えていってください。
コンシューマー
コンシューマの意味:消費者・購入者
コンシューマについては以下の記事でわかりやすく解説しています。
コンシューマーのとはどんな意味のビジネス用語?対義語や関連用語をたっぷりご紹介!
ファブレス
ファブレスの意味:工場など、製造施設をもたない
開発・設計に特化し、製造は外部に委託する形態をとった企業のことを『ファブレス企業』といいます。
ファブレスについては以下の記事でわかりやすく解説しています。
ファブレスとはどんな意味?ファブレス企業のメリット・デメリットをわかりやすく解説
アサップ
アサップの意味:なるべく早く
英語で『as soon as possible』というので、書面やメールの中では『ASAP』『asap』『A.S.A.P』と表現されることが多いです。
アサップについては以下の記事でわかりやすく解説しています。
アサップ(ASAP)とは?どんな意味のビジネス用語?英語・日本語の使い方をわかりやすくガイド
アタッチメントの意味は文脈から読みとろう!
日常生活の中でもアタッチメントはよく使われる言葉ですが、ほかにもいろいろな意味があるということがわかったことでしょう。それぞれの意味をしっかり覚え、文脈をよく理解し、適切な意味で読み取るようにしましょう。