ノスタルジーは「懐かしさ」!
新人
先輩
上司
“ノスタルジー”という言葉の意味はよく分からなくても、「これってノスタルジーだなぁ」と感じることは日常で多々あるのではないでしょうか。“ノスタルジー”の意味は過去や地元を「懐かしく思う気持ち」。今回は“ノスタルジー”について詳しく見ていきましょう。
ノスタルジーの意味
“ノスタルジー”の意味は過去や地元を「懐かしく思う気持ち」だと前述しました。「懐旧(かいきゅう)」や「望郷(ぼうきょう)」と言い換えることもできます。
過去や地元を感じさせるものを体験(見る・聞く・食べる等)してあの頃(あの場所)に戻りたいなぁと思い切なくなる気持ちが“ノスタルジー”。
若者もノスタルジー?
新人
先輩
ある程度の世代の方が昭和や過ぎ去った日々を思って“ノスタルジー”に浸ったり、若い人でも地元を感じるものに“ノスタルジー”を感じたりするのは分かりますよね。でも全く過去とも地元とも関係のない人々が“ノスタルジー”を感じることがあります。
ファッションでもおもちゃでも映画でも“ノスタルジー”ものは人気ですよね。例えば、蒸気機関車やディーゼル機関車が走っているのを見て“ノスタルジー”な気持ちになることがありますが、若い世代は実体験としてこれらは知りません。もちろん、一定以上の年齢の人は普通に“ノスタルジー”を感じます。
若い世代にとって“ノスタルジー”は必ずしも懐かしいものではなく、一周回って新鮮、失われつつあるものに対する切なさのようなものなのかもしれません。
レトロとの違い
“ノスタルジー”と似たような言葉で「レトロ」があります。“ノスタルジー”と同じように、レトロなデザイン、レトロな看板、レトロな家電などと使われますよね。レトロも同じように「古い」ものを意味する言葉ですが、“ノスタルジー”のように懐かしさや切なさなど感情を伴うものではありません。
単純に古いものや過去を思わせる雰囲気のあるものがレトロ、それに主観的な感情が乗るものが“ノスタルジー”と言えます。
上司
ノスタルジーは何語?
“ノスタルジー”はそもそも何語なのでしょうか。また似たような音の言葉で「ノスタルジック」というのもよく耳にします。“ノスタルジー”とノスタルジックはどのような関係があるのでしょうか。“ノスタルジー”の言語的な背景について解説していきます。
ノスタルジーはフランス語
“ノスタルジー”(nostalgie)はフランス語。英語ではノスタルジア(nostalgia)と言います。nostalgieもnostalgiaも名詞ですが、英語の形容詞はノスタルジック(nostalgic)。ノスタルジーの語源は、17世紀スイスの医学生がギリシャ語の帰郷(nostos)と心の痛み(algos)を合わせて作った造語と言われています。
上司
ノスタルジーの関連語
“ノスタルジー”の関連語についても見ていきましょう。
ノスタルジー映画
“ノスタルジー”を感じさせるような映画を「ノスタルジー映画」ということがありますね。
有名なのは『スタンド・バイ・ミー(Stand by Me)』(1986年)や『少年時代』(1990年)など。また、アニメ作品でも『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲』(2001年)や『この世界の片隅に』(2016年)などがありますね。ノスタルジー映画は夏に公開されるものが多いようです。
帝国主義的ノスタルジー
帝国主義(どんどん領土を広げていこうとする主義)や植民地主義の中で、支配者や統治者が現地民や先住民に“ノスタルジー”を抱くという概念。支配や統治が完了している状態でのみ、帝国主義的ノスタルジーは起こるとされています。
レストランバー
恵比寿にあるイタリアンレストランバー「ノスタルジー(NOSTALGIE)」。福岡市にも「L’atelier NOSTALGIE(ラトリエ ノスタルジー) 」というカフェバーがあります。
ノスタルジーは大事な感情だけど
“ノスタルジー”は病気とされていた時代もあったようですが、昔やふるさとを懐かしむということはそれらを大事にするということなのでダメなことではありません。
ビジネスの世界でも“ノスタルジー”を取り入れると、上の世代にも若い世代にも受けがいいので人気が出ることも。ただし、古いもの、懐かしいものばかり大事にして新しいものに目を向けないのは、未来に生きていく現代人としてもビジネスマンとしても問題ありなので気を付けましょう。