葛藤には2つの意味がある
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日常生活でよく聞く葛藤という言葉ですが、先ほどの会話のように使用されます。しかし、葛藤には別の意味もあることはご存じでしょうか?
今回は葛藤の意味だけでなく、漢字の成り立ちや英語について解説します。
葛藤とは『相反する気持ちが心の中でせめぎあうこと』
1つ目の葛藤とは『人の心の中で物事がぶつかり合うこと』をいいます。多くの場合、この意味で使用されており、ビジネスだけでなく日常会話においてもよく聞く単語です。
また、新聞や雑誌においても葛藤は頻繁に目にするため、人々の間で深くなじんでいる表現といえるでしょう。
葛藤とは『人と人が対立すること』
2つ目の葛藤は『人と人がぶつかり対立する様子』のことをいいます。対象は親子からはじまり民族、組織など幅広く、特に限定されていません。こちらの意味の場合は「抗争」と同じ意味合いを持ちます。
葛藤の意味をチェック
葛藤という言葉は一般生活で多く使用されますが、深くしっかり理解することは難しいです。
例えば、先程2つの意味を紹介しましたが、深いところでは意味はつながっているともいえます。後輩と仲直りしたいが声をかけるのに躊躇して冷たい言葉ばかりぶつけてしまうというように、精神面で葛藤しながら、対人関係においても葛藤しているケースです。
また、普段の生活で使われる機会はほとんどありませんが、仏教においての葛藤は言語や物事にとらわれすぎて、真理に達成しないことをいいます。
このように色々な意味もあれば、深いところでは繋がることも。理解を深めていないと間違えた使い方をする可能性があり注意が必要です。
葛藤という言葉の様々な側面を詳しく紹介していきましょう。
葛藤の漢字について
葛藤はツヅラフジという植物に由来しています。ツヅラフジとはつる植物であり、葛籠(つづら)を作る藤として使用されたのが名前の起源です。ツヅラフジはつるが絡まりながら成長していくという生態を持っています。
葛藤という言葉は、人や物だけでなく心までが対立したり苦悩したりする様子がツヅラフジのように絡み合った状態と似ていることから生まれた言葉といわれています。
ビジネスにおける葛藤
心理面における葛藤は主に3パターンあるといわれています。
【対立の葛藤】
2点の事柄においてどちらにしようか迷うこと
【挑戦と回避の葛藤】
したい事柄があるが危険もあるので実行を迷うこと
【回避の葛藤】
あちらも嫌だが、こちらも嫌だ
ビジネスにおける葛藤の多くは、「対立」の葛藤です。例えば「家庭」と「仕事」の優先順位の葛藤。「短期利益」と「長期利益」の優先順位の葛藤。
対立の葛藤は正解がないため、ストレスが溜まりやすくなります。後悔しない選択をすることが重要です。
葛藤の英語は『conflict』
葛藤の英語は『conflict』です。意味は「武力による争いや闘争」「主義主張の論争・衝突」になります。『conflict』の品詞は名詞であり、自分に対しても使用することができます。つまり「心の中の争いや衝突」としても表現することができるのです。
『conflict』を使用した例文を紹介しましょう。
I have a conflict in my heart whether to eat meat or fish.
僕は肉と魚どちらを食べたらいいのか心の中で葛藤している。
Intense conflict between parents and children.
親と子の激しい葛藤
葛藤と迷いの違い
葛藤と似たような言葉に「迷い」があります。迷いの意味は「気持ちが乱れ判断がつかない」「煩悩で悟りが開けない」「はっきりしない」「糸や毛の乱れ」などです。葛藤に対して「気持ちが乱れ判断がつかない」が近い意味になります。
葛藤はどちらかにするか迷い対立するのに対して、迷いはどれにするのかすら迷っている状態も含むため、具体性が乏しくても当てはまります。
葛藤がはっきりしているのに対して、迷いはぼやけている点が大きな違いといえるでしょう。
葛藤の使い方・例文
それでは、葛藤の使い方を見てみましょう。
上司
先輩
上司
先輩
葛藤をうまく使いこなそう
日常生活において葛藤は身近にある悩ましい問題です。葛藤はつるが絡み合ったような難しい局面が多いですが、地道に焦らず対処すれば解決することもあります。そして、後悔しない選択と解決方法を模索しなくてはなりません。葛藤とうまく付き合って生活していきましょう。