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波紋ってどんな意味?波乱との違いや使い方、例文も詳しく解説

波紋には2つの意味がある

先輩

あの製薬会社が発表した新薬に毒性が認められたってニュースになっていたわね!
僕も見ました!いや〜、あれは医療業界に波紋を呼びましたね。

新人

先輩

波紋といえば、2つの意味があることを知ってる?
え?波紋って、今僕が使ったような意味以外にもあるんですか?

新人

『波紋(はもん)』という言葉はこの会話のような使い方が多いですが、実はもうひとつ意味があることをご存知でしょうか。この記事では、波紋の意味や正しい使い方などを例文とともに紹介します。

意味を知っておけばニュースなどで耳にしたときにすぐに理解できるため、ぜひ覚えていってください。

波紋とは『あるきっかけで周囲に次々と及ぼす影響のこと』

まずひとつ目は『あるきっかけがあり周囲に次々と影響を及ぼすこと、またその影響』という意味です。冒頭の会話のように、大きな出来事があり多くの人に影響を及ぼしたときに使われます。逆をいえば、個人が何かをして1人の友人に影響を及ぼしただけではあまり使われません。

また日常会話よりも、ビジネスシーンやニュースなどで使用されます。日常会話で使用すると少し堅苦しい印象があるため注意しておきましょう。                

波紋とは『水面にできる波の模様』

ふたつ目の意味は、その文字のとおり『水面にできる波の模様』です。水に石などを投げ入れたときに水面が揺れて、輪が何重にも広がって見える現象のことで、この波の模様を『波紋』といいます。

ひとつ目の『次々と周囲に及ぼす影響』という意味は、この『水面にできる波の模様』を比喩的に表現したものです。

波紋の意味をチェック

波紋という言葉は、あとに続く言葉によって少々ニュアンスが異なります。そこで代表的な3つの使い方を確認してみましょう。

波紋を投ずるとは?

「波紋を投ずる」とは、何もないところに問題を提起する、波を立たせることをいいます。例えば「この著書は発売当時、読者に大きな波紋を投じた」などと使われます。

これは「物議をかました」「一石を投じた」「議論を引き起こした」などと言い換えることが可能です。

波紋が広がる・波紋を呼ぶとは?

「波紋が広がる」とは、ある出来事がきっかけで多方面に影響が生じることをいいます。例文を挙げると「汚職事件の真相が報道番組で伝えられたことがきっかけで、全国に波紋が広がった」のように使われるのが一般的です。

また「波紋を呼ぶ」とは、ある出来事により周囲を動揺させる結果になることをいいます。具体的には「従来までの考え方を覆すような大きな発見が、業界全体に波紋を呼んでいる」などと使われます。 
                          
このように、波紋のあとに続く言葉によってニュアンスや意味合いが異なるためしっかりと覚えておきましょう。

新人

本当ですね!どれもニュアンスが異なるので使うときは要注意ですね!

波紋の英語表記

波紋の英語表記は1つではありません。前述のとおり、波紋とは大きく2つの意味に分かれます。

単なる『波の模様』として使われる波紋であれば『ripple』と表記されるのが一般的です。一方『周囲に与える影響』としての意味で使われる場合には、次のような表記となります。

    His opinion was controversial.
    彼の意見は物議をかもすものだ。

    The scandal caused a stir.
    スキャンダルは人々を動揺させた。

波紋と波乱の違い

波紋と似た「波乱(はらん)」という言葉があり、混同してしまう人が多いです。波乱とは、揉め事や騒ぎのことを指します。この意味を見てもわかるとおり、良い出来事には使用されません。

一方、波紋という言葉は善悪両方に使われる言葉です。周囲に何らかの影響を及ぼしたときに使用される言葉のため、悪いことだけに使われるとは限りません

こうした言葉のニュアンスやどんなときに使用するのかなどをしっかりと覚えておいてくださいね。

波紋の使い方・例文

それでは、実際に『波紋』という言葉の使い方を会話形式の例文で紹介しましょう。

例文1

新人

先輩、見てください!池に木の葉が落ちて、葉っぱの周りに波紋が広がりましたよ。
本当ね、波紋を見ていると何だか癒されるわね!

先輩

例文2

新人

友人がSNSに投稿した動画が、女性の間で大きな波紋を呼んでいるんですよ。
そうなの?あまり大事にならないといいけどね。

上司

波紋の正しい使い方をマスターしよう

波紋とはおもに『ある出来事によって次々と周囲に影響を及ぼすこと』として使われる言葉ですが、ときには本来の『波の模様』としても使われます。このように1つの言葉でも複数の意味を持つこともあるため、一つひとつを認識して積極的に使っていくことでマスターできるでしょう。

また、類義語として「波乱」を紹介しましたが、こちらも言葉のニュアンスを理解しながら会話に取り入れてみてくださいね。