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『不世出』の意味とは?正しい使い方、類語、対義語、英語表現も紹介

『不世出』とは『滅多に世に出ないほど優れている』という意味

新人

Aさんが開発した製品、また特許取ったらしいですね。5回目でしたっけ?
まさに、不世出の才能をもった研究者だね。

上司

新人

一般の会社員でAさんほど優秀な人っていない気がします。

『ふせいしゅつ』という言葉を耳にしても、あまりピンとはこないかもしれませんが、『不世出』の漢字を見れば「世に出ないこと?」となんとなく意味が想像できますよね

ここでは、語源や意味のほか、会話や文章内での使い方、類語、対義語、英語表現についてもわかりやすく紹介します。

『不世出』の語源・意味

まずは、『不世出』の漢字を一文字ずつ見てみましょう。『世』に『出る』に非定型の『不』がついている形だとわかりますよね?これから、『滅多に世にでないほど優れている』と解釈できます。

ただし、この言葉は人に対してのみ使うものであり、物事には使わないので注意しましょう。

『不世出』の使い方・例文

『滅多に世にでない…』といった条件がついているとおり、同じレベルの人が複数いる場合には使いません。そのため、ビジネスシーンで頻繁に使われることはないでしょう。では、どんな場面でどんな会話に登場するのでしょうか。いくつか例文をあげてみました。

例文

■今の社長は、当社を含め、これまで在籍してきた会社の経営危機をすべて黒字経営にまで立て直してきたらしい。これはもう不世出の経営者と言っても過言ではないだろう。
■うちのデザイナーだったBさん、独立して10年経つが、今では不世出の才能をもった人だということで有名だ。
不世出の天才外科医と言われている教授の手術を受けられることになった。
■彼は不世出のプレイヤーだと言われているのに、社会人野球のチームから離れる気はないようだ。

『不世出』の類語

『不世出』の類語としてはこんな言葉があげられます。

【非凡(ひぼん)】
通常とはかけ離れているほどに優れていること。
【偉大(いだい)】
滅多にないくらいに優れており、大きな魅力があること。
【超凡(ちょうぼん)】
普通よりもはるかに優れているさま。
【至高(しこう)】
この上なく高く、優れているさま。

また、さらに簡単に表現したい場合はこんな言葉が使えます。

『不世出』の言い換え表現

・優れた人物
・異才の持ち主
・○○の右に出る者はいない
・第一人者
・奇才
・遠い存在
・比類ない など

『不世出』の対義語

『滅多にない…』の反対は『普通である』『よくある』を意味する言葉なので、対義語としては次の言葉があげられます。

【平凡(へいぼん)】
優れた点、ほかとは違う変わった点をもっていないさま。
【月並み(つきなみ)】
ありふれていて平凡なさま。

『不世出』の英語表現

『不世出』を英語で表現する場合、どんな分野に対して優れているのかにより、使う単語も異なります。

たとえば、滅多に世に出ないほど頭がいい場合は『genius/prodigy=天才』を使います。また、『ほかに存在しない』ということを表したい場合は、『unparalleled=比類のない』が使えます。

■She is a genius./She is a prodigy.
(彼女は天才です。)
■stand unparalleled
(比類のない存在である)
■He has an unparalleled instinct.
(彼は比類なき本能をもっています。)
■He is no common being.
(彼は一般の存在ではない=彼は不世出です)

『不世出』は多用に注意

『不世出』は、「こんなにすごい人は今まで見たことがない!」というくらいに珍しく優れた人に対して使う言葉です。

働く環境によっては、非常に優れた能力の持ち主が多数いる場合があるかもしれません。しかし、Aさん、Bさん、Cさんといったように、複数の同じような能力の持ち主があげられる場合は『不世出』にはあたらないので、多用しすぎないよう注意しましょう。