才色兼備とは、誰に対する誉め言葉?
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才色兼備は、比較的覚えやすい四字熟語のひとつ。才色兼備と聞いて誉め言葉だと判断できる人は多いですよね。
でも、才色兼備が女性限定の誉め言葉だということは、皆さん知っていましたか?
身近なワードなようで意外な落とし穴もある才色兼備について学び、社会人として恥ずかしくない国語力を身につけましょう!
才色兼備の意味とは「美人で才能もあること」
才色兼備だと思う芸能人は誰かと聞かれたら、筆者は東京大学工学部卒の菊川怜さんや東京大学文学部卒の髙田万由子さんの名前を挙げます。
アニメキャラなら「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~の生徒会副会長・四宮かぐや」や「名探偵コナンの天才科学者・灰原 哀」。
彼女たちの共通点を考えてみてください。才色兼備の意味をイメージしやすくなりますよ。
才色兼備は、とびぬけて美人でさらに素晴らしい才能もあわせ持つ女性に対して使う、かなりハイレベルな誉め言葉です。
才色兼備の語源・由来
才色兼備には、由来になる故事がありません。言葉を分解して語源を考えてみましょう。
才:生まれつきの能力、能力の優れた人
色:色、顔かたち
兼備:兼ね備える
才色兼備は、才能と美貌を兼ね備えるという意味になります。
昔の日本では、美しい顔は女性に対する誉めポイントでした。男性の場合は美しさは評価されず、代わりに力や勇気が求められていたといわれています。
そのため、才色兼備が男性に用いられることはなく、女性限定の誉め言葉になったのです。
才色兼備の読み方は「さいしょくけんび」
才色兼備の一般的な読み方は「さいしょくけんび」。
そのほかにも「さいしきけんび」や「さいそくけんび」と読む場合もあります。
才色兼備の使い方・例文
一般的にそこそこの美人やまあまあの才能程度では、才色兼備とはみなされません。才色兼備を気軽にほいほい使用していると、おべっかに聞こえて相手を不愉快にさせる恐れもあるので注意しましょう。
才色兼備を用いるのは、心底そう思っているときだけにすることをおすすめします。
先輩
新人
先輩
新人
先輩
娘
父
才色兼備の類語・同義語
才色兼備の類語・同義語には「秀外恵中」と「才貌両全」があります。
才貌両全(さいぼうりょうぜん):美しさと優れた才能を兼ね備えた様子。男女ともに使用できる表現
美しさではない観点に注目した誉め言葉だと「知勇兼備(ちゆうけんび)」や「文武両道(ぶんぶりょうどう)」もあります。
知勇兼備は知恵と勇気、文武両道は勉学と武芸を兼ね備えているという意味。どちらも男性に使うのが基本です。しかし「文武両道」は高校生の目標にされるケースが多く、近年では男女問わず用いられるようにもなっています。
才色兼備の対義語
才色兼備の反対は「取り柄が何もない」か「長所がひとつしかない」。残念ながらこのような意味をもち、才色兼備と完全についになる対義語はありません。
反対に近いニュアンスをもつ言葉をおさえておきましょう。
蛙の子は蛙:子どもの才能は親に似るものだ。凡人の子どもは凡人になるということ
無為無能:何もしないし、する能力もないこと
「蛙の子は蛙」や「無為無能」は、相手を貶す意味合いが強すぎるのでビジネスで用いる場合は注意が必要です。仕事関係者に使うのなら、完全な否定ではない「天は二物を与えず」を使用することをおすすめします。
才色兼備の英語表現
才色兼備を英語で表現するときには「be gifted with both brains and beauty」を使えばOK。
単語の確認をしましょう。
be gifted with:~の才能に恵まれている
both:両方の
brain:頭脳
beauty:美しさ
これらの意味を組み合わせると「頭脳と美しさの両方の才能に恵まれている」。
日本語の才色兼備と同じで、この英語表現も女性限定の言い方になります。
才色兼備は最上級の誉め言葉
才色兼備は「なりたい」「目指したい」と思っている女性も多い最高レベルの女性像です。滅多に使える誉め言葉ではないですが、数少ない才色兼備な女性に出会えたら、心のままに称えてみましょう。
ただ、実力や頑張りではなく、容姿の美しさを評価されることを嫌がる人もゼロではありません。使う相手は見極めて、その女性にふさわしい誉め言葉を選べるようになりたいですね。