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「ex-」で始まる英単語は種類が多い上に、日常会話やビジネスの場でも頻出するものが多いので、混乱しがちです。今回はextractについて、意味や使い方、類語などを解説します。
「extract」の意味は引き出す、抜粋するなど複数
extractは、「外部(方向)」の意味をもつ接頭語「ex」とラテン語の「引く」を意味する「tract」を組み合わせた単語。文脈によって、複数の意味を持ちます。
・(文章を)引用する ・(精分などを)抽出する など
前置詞「from」との組み合わせ表現が多い
extractは「〇〇から」を意味する「from」と組み合わせて使われることが多いです。例文で確認してみましょう。
彼はスーツのポケットから名刺を取り出した。
このレポートは、その研究から数節を抜粋している。
そのオイルはひまわりの種から抽出されている。
彼女はビジネスパートナーから資金援助を引き出した。
「extract」の類語は?
extractには類語も多く、さまざまな言いかえが可能です。代表的な例をいくつかご紹介します。
take out(外に出す)
物や人を取り出す、連れ出す意味では、「take out」が使えます。
彼は息子を部屋から連れ出した。
ちなみに日本では飲食の持ち帰りを「テイクアウト」と呼びますが、米国なら「to go」英国なら「take‐away」の方が一般的。店頭で「take out」したいと伝えると、通じることがほとんどですが、やや違和感のある言い回しだということは覚えておくとよいでしょう。
pull out(引き抜く)
意味は「take out」にも近いですが、コチラは狭い空間からより広い空間へ移動させるニュアンスが強いといえます。
スリがコートから私の財布を引き抜いた。
quote(引用する)
文章などを引用する、抜粋するの意味なら、quoteも使われる頻度の高い単語です。
神父は聖書の一節を引用した。
おまけ:映画のタイトルにみる「extract」
extractは映画のタイトルにも使われています。たとえば2009年公開のアメリカのコメディ映画「Extract」、2020年公開のNetflixオリジナルのアクション映画「Tyler Rake:Extraction」が有名です。
前者はジェイソン・ベイトマン、ミラ・クニスなど人気俳優が出演し、全米3週連続TOP10入りを果たしたヒット作。後者は配信開始1週間で9000万以上の視聴世帯数を獲得。Netflix史上最高の視聴者数を記録しました。
それぞれ邦題は「シンディにおまかせ」と「タイラー・レイク 命の奪還」。原題のままでは、日本国内だと浸透しないという判断でしょう。それだけextractが、なじみのない単語であることの現れともいえそうです。
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英語圏ではよく使われる表現
extractがカタカナ語として日本で日常的に使われることは考えにくいですが、英語圏ではごく一般的な表現です。とくにビジネスで英語にふれる機会がある方は、覚えておくと便利ですよ。