確かなプログラミングを学ぶなら>

誤用されやすい『破天荒』の意味とは?正しい使い方・類語・英語もわかりやすく解説

『破天荒』とは『今まで誰もやらなかったことを行う』という意味

新人

先輩、昨日社長とLINE交換しました!
え?!この間は専務とLINEしてるって言ってなかった?今度は社長…ほんと、あなたって破天荒よね。

先輩

新人

え?!ぼく、そんなに型破りな人間じゃないですよぉ。

『破天荒』とは、『これまで誰も成しえなかったことをする』という意味をもつ言葉です。しかし、上の会話の新人くんのように、『型破り』『常識外れ』といった、少しネガティブなイメージでとらえている人も多いです。

そこで、ここでは『破天荒』の正しい意味や使い方のほか、類語や英語表現についてもわかりやsく解説していきます。

『破天荒』の語源

『破天荒』とは、そもそも『天荒』を『破る』ことを意味しています。

天荒とは、『未開拓の土地』や『雑草などが生い茂り、凶作となっている様子』を表す言葉です。そして、古代中国において実施されている難易度の高い試験を突破できた人がなかなか現れず、なかなか開拓できないという意味の『天荒』だと表現されていました。

そんな時代が続いたのち、この難関試験に合格した人が現れ、『天荒を破った=これまでに成しえなかったことをやった』といわれ、『破天荒』という言葉が生まれたとされています。

『破天荒』は誤用されやすい用語

『破天荒』は、『破る』『荒れる』といった漢字が使われているせいか、『常識にかけている』『無茶なことをする』『大胆である』など、悪いイメージがもたれがちです。

しかし本来は、『誰も成し得ることができなかったことを、初めて行った』という意味なので、どちらかといえば褒め言葉にあたります。

『破天荒』の使い方・例文

『破天荒』は偉業を成し遂げた場合などに使う褒め言葉にあたるので、次のように、人をけなすような文章にするのは間違いです。

間違った使い方

破天荒な奴にはついていけない。
■そんな破天荒な人間に賛同する人なんているわけがない。

間違った使い方がわかったところで、正しい使い方をしっかりチェックしておきましょう。

『破天荒』の正しい使い方・例文

破天荒な販売方法により、莫大な利益を得られる結果となった。
■社長自らが営業活動を行うという破天荒さが取引先の心を掴んだようだ。
■本社ビルの半分をテナントとして貸し出すという破天荒な改革により、予算の削減ができただけでなく、家賃収入まで得られるようになった。
■当社社長の破天荒さは、就任直後から業界で話題になっている。

『破天荒』の類語

『破天荒』に似た意味をもつ言葉には、次のようなものがあります。

前代未聞(ぜんだいみもん)

今までに一度も聞いたことがないほど珍しいできごと。

画期的(かっきてき)

これまでとは違う、新しい時代をきりひらくほどに珍しいさま。

未曾有(みぞう)

今までに一度もなかったくらいに珍しいこと。

空前(くうぜん)

今までに一度も例をみなかったこと。

ちなみに、『空前絶後(ぜつご)』になると、『今までに一度の例もなく、これからもないだろう』の意味になるよ。

また、『破天荒』を簡単な言葉に置き換えるとすれば、こんな言い方ができます。

『破天荒』の言い換え表現

・前例がない
・いまだかつてない
・これまでになかった
・これまでにない新しい(発想) など

『破天荒』の英語表現

『破天荒』を英語で表すには、どのような内容の文章になるのかでニュアンスが異なります

■unprecedented(前例のない)
■daring(大胆不敵な)
■off the wall(突飛な)

「それは破天荒な企画だ」という文章を英語にしてみるとこんな感じです。

■It is an unprecedented plan.
■It is a darig plan.

なお、誰も思いつかないほど突飛なことをした場合のカジュアルな表現としてはこんな言い方もあります。

It is crazy!
She is crazy!!

『破天荒』の意味を正しく理解して会話に取り入れよう

『破天荒』はネガティブな言葉ではなく、なにか凄いことを実行した人を褒める際などに使えます。これまで悪いイメージで口にしなかった人がいるかもしれませんが、今後は偉業を成し遂げた現場に遭遇した際は、自信をもって使ってみましょう。