「所用」とは「用事」という意味
田中は所用で席を外しております
同僚に電話があり本人がいない場合、このように応答するのはビジネスシーンではお決まり。同僚が病欠だろうがお昼休憩だろうが、サボりだろうが普通は詳細は説明しません。まあ、親密度によるかもしれませんが…
このように使う「所用(しょよう)」の意味は「用事」。「詳細は述べないけど用事があって今いないよ」ということです。
また、「所用」には「用いること・もの」という意味もあります。「所用の撮影機材」であれば「使う撮影機材」という意味に。とはいえ、あまり使わないので「用事」の方の「所用」だけ覚えておけばとりあえずOKです。
「私用」との違い
「私用(しよう)」もよく使う表現です。「私用」の意味も簡単で、「プライベートな用事」のことです。「所用」の中でも、家庭の用事や健康上の理由などプライベートなものを「私用」と呼びます。欠席や有休取得の理由を述べる際などに使用しますね。
「私用」の詳しい意味・使い方はこちら。
「私用」の意味とは?使い方から類語、英語表現まで詳しく解説!
「所用」の使い方・例文
「所用」の使い方を例文を通して確認していきましょう。
・所用のため、参加は午後からとなります ・いくつか所用を済ませてから参ります
特に内容を説明する必要のない場合に「所用」は便利な表現。外部の人に向けては、たとえそれが「プライベートな用事」であっても「私用」ではなく「所用」を使うことが多いです。
「所用」の類語
「所用」と同音の言葉に「諸用(しょよう)」があります。また、「所要(しょよう)」も同音。日本語を学ぶ外国人がしたら、似たような言葉が多くて投げ出したくなるかもしれません。
■所用⇒用事 ■諸用⇒複数の用事 ■所要⇒必要なもの
「諸用」は「用事がいくつかあること」。つまり「所用×複数=諸用」です。違いがあるとはいえ、あまり使われる表現ではないので、複数の用事であっても「所用」を使って構いません。
「所要」は「所要」とは関係ない同音異義語。「所要時間」や「所要経費」といったように、何かをするのに必要なものという意味で使われます。「要」という漢字からも推測できます。
「所用」の英語表現
「所用」を英語で表現するには「errand」が使えます。
I’ve got some errand to run ⇒いくつか所用があります
「errand to run」で「用事(所用)を済ませる」という意味があります。セットで覚えておくといいでしょう。
また、「errand」の代わりに「business」を使ってもOK。
所用でまとめよう
何でもかんでも明らかにすればいいというわけではないのがビジネス社会です。人に言いにくい用事や、言う必要のない用事は「所用」で済ませることができます。もちろん、詳細を伝える必要がある際もあるので、うまく使ってください。