「準拠」とは「基準に従う」という意味
「準拠(じゅんきょ)」はビジネスシーンで度々目にするワード。企画書や契約書、製品の説明書などによく記載されていますよね。ものづくりに携わっている人であれば特にお馴染みの言葉ではないでしょうか。
「準拠」はあるものを基準にしてそれに従うことを意味します。基準になるものは法令や規格、ルールなど。または小説や歴史など、特に決まりなく使うことができます。
「準拠」の使い方・例文
「準拠」の具体的な使い方を見ていきましょう。
・JISに準拠した製品 ・国内で販売するため規格に準拠させた ・ルールブックに準拠して審判を行う ・映画化の際は原作になるべく準拠してほしい ・そのドラマは史実に準拠していない
「JIS(日本工業規格)」は日本で製品を販売するのであれば避けては通れない規格。サイズや安全性などいい製品になるよう基準が設けられています。物によってはJIS規格に準拠していなければ販売できないものも。
そして、「準拠」するものは「規格」や「法令」だけではありません。映画を作る際に「準拠」するものには、原作となる小説やマンガなどがあります。ノンフィクションであれば史実や事件などに準拠することになります。
「準拠」の類語
「準拠」を別の表現に言い換えたい際に使える言葉をいくつか紹介していきます。中には似ているようで別の意味を持つ言葉もあるので注意。
・準ずる(じゅんずる) ・準用(じゅんよう) ・適合(てきごう) ・根拠(こんきょ) など
「準ずる」も「準用」も、「準拠」と「準」の字が同じ。いずれもある基準を元にするという意味で共通しています。微妙なニュアンスの違いこそあれ、ほぼ同じような使い方ができます。
「適合」は条件や事情、規格等に当てはまるという意味。「準拠」と同じように使えますが、法令や規格の場合は明確に違いがある場合も。
例えば「JIS」の場合、「JIS適合」は認証機関の審査に合格していること、「JIS準拠」は審査は受けていないものの規格と合致することを自社で確認したことを指します。
「根拠」は語感こそ似ていますが、「準拠」とは全く別の意味。「根拠」は何かを成立させるための元になる理由のこと。
・大勢が目撃したことを根拠に彼を問い詰める ・出回っている方法に科学的根拠はないと専門家はいう
「準拠」の英語表現
「準拠」は「conform」を使って表現できます。
conform to regulations ⇒規則に準拠する
また、「follow」や、より専門的な響きのある「adhere」でも「準拠」を表すことが可能。
ビジネスでも日常会話でも
「準拠」はビジネスシーンでよく使うワード。話題によっては日常会話でも登場しますよね。ものづくりに限らず、仕事においては規格やルールに「準拠」することは重要です。最低限それらを守ったうえで個性を発揮していきましょう。