「自意識」は「自分への関心」
「自意識(じいしき)」は「自意識過剰」や「自意識が高い」などというように使用されます。ネット界隈で目にする「意識高い系」もこの「自意識」に関連するワード。
「自意識」は「自己意識」ともいい、簡単にいえば「自分への関心」のことです。自分の考えや行動、見た目、他者からどう思われているか等を意識して、他者とは違う自分を認識すること。
物心ついた人間であれば誰でも「自意識」があるとされています。
2種類の「自己意識」
自己意識には「私的自己意識」と「公的自己意識」の2種類があります。何やら難しそうに思えますが、説明を聞けばそれほど難しいものではありません。
・私的自己意識⇒内面 ・公的自己意識⇒外面
「私的自己意識」は自分の「内面」についての意識。感情や考えなどです。
「公的自己意識」は自分の「外面」についての意識。見た目や他人からどう見られているか気になるのは、こちらが働いているから。
どちらがいいか悪いかではなく2つのバランスが取れていることが大事です。
「自意識過剰」とは
外見や他人の目が必要以上に気になってしまうことを「自意識過剰」といいますよね。これは「公的自己意識」が働きすぎていることによるもの。
・髪型が決まっているか気になり、いつも鏡を見てしまう ・SNSで自撮りばかり投稿してしまう
このくらいであればかわいいものですが、人前に出ると必要以上にあがってしまったり、自分の容姿に自信が持てなくて引きこもってしまったり…こうなると生活に支障が出てしまいます。
また、やけに感傷的になりやすかったり、SNSでポエムを連発したりするのは「私的自己意識」の方の「自意識過剰」といえます。
「自意識過剰」の治し方
生活に支障が出るほどの「自意識過剰」なら、病院で相談するという選択肢もあるかもしれませんが、軽いものであればちょっとしたことで改善可能です。
熱中できるものを見つける
趣味や仕事などに没頭している間は、自意識が薄れます。例えば、バスケットボールの試合中に髪型や服の乱れなどは気になりませんよね。
他人はそれほど自分を気にしていない
自分のことで頭がいっぱいのときは、他人のことを考える余裕はありません。あなたと同じで他の人も基本的には自分のことを考えているもの。それほどあなたのことは見ていません。そう考えると少し楽になりませんか。
「意識高い系」とは
「意識高い系」は昨今のネットスラングの一つ。自己管理がきちんとできていたり、目標に向かって努力していたりする人を「意識が高い」ということがありますが、これとはちょっと違います。
「意識高い系」は体裁だけは「意識が高い」ように見せていても実際は中身が伴わない人を揶揄した言葉。SNSで過剰に人脈アピールをしたり、よくわからない横文字を使ったり…
人目を過剰に気にするあたり、「自意識過剰」と「意識高い系」は似ているのかもしれません。
とはいえ、本当に「意識高い」人が「意識高い系」と呼ばれたり、初めは「意識高い系」でも徐々に中身が伴って本当に「意識高い」人になったりすることもあるでしょう。
悪口ととらえられるので、「意識高い系」を積極的に使うのはあまりおすすめしません。
「自意識」「自意識過剰」の類語
「自意識」「自意識過剰」はどんな言葉に言い換えることができるでしょうか。いくつか紹介していきます。
・自己認識(じこにんしき) ・自我(じが) ・アイデンティティ など
・ナルシスト ・うぬぼれの強い ・あがり症 など
「自意識過剰」はその状態によって言い換えることができます。
「自意識」「自意識過剰」の英語表現
「自意識」「自意識過剰」は英語ではどのように表現できるのでしょうか。自意識は英語で「self consciousness」。「too」や「excessively」を前につけると「自意識過剰」となります。
・You’re too self consciousness ⇒それは自意識過剰だよ
バランスが大事
「自意識過剰」や「意識高い系」などといわれますが、高い「自意識」が悪いわけではありません。様々な分野で成功しているのは本当の意味で「意識高い」人。大事なのはバランスです。