アイドルコストとはどんな意味?英語や使い方、具体例もわかりやすく解説

アイドルコストとは「作業していないのにかかる無駄な費用」

新人

第2工場、原材料の納入が大幅に遅れて2週間ラインストップらしいですよ。
ただでさえ売上が伸びてないこの時期にアイドルコストは増やしたくないのになぁ。

上司

新人

従業員のせいじゃないのに無駄な費用扱いになるんですね、やっぱり。

アイドルコストとは、『作業していない時間にかかっている費用』を指す言葉で、一般的には無駄な費用とされています。基本的には発生してほしくない費用ですが、事業をしているうえでどうしてもアイドルコストは出てしまうものです。

ここでは、言葉の意味のほか、アイドルコストの具体例や一緒に覚えておきたい言葉、英語表現についてもわかりやすくまとめました。これを機にしっかり学んでいってください。

アイドルコストの意味をチェック

冒頭で『無駄な費用』と説明しましたが、具体的にはどのような費用がアイドルコストにあたるのでしょうか。ここではまず、言葉の意味を明確にしておきましょう。

アイドルコストって?

アイドルコストとは、アイドルタイム(=作業をしていない時間)に発生する費用をいいます。企業にとっては、従業員の給与も、設備維持費もコストとなります。

作業していなくても、誰かが職場にいれば人件費はかかりますし、照明や空調の使用にともなう電気代もかかります。

企業が保有している設備や従業員の手がとまっている時間には、すべてアイドルコストがかかっていることになります。

アイドルコストの別称

アイドルコストはカタカナ用語ですが、日本語ではこんな言葉で表現が可能です。

■無作業時間
■遊休費
■不働費
■休業費

休憩時間中の空調費用や電気代など、業務が遊休状態の時間にかかっている設備費については『遊休設備費』という場合もあります。

アイドルコストの具体例

どんな分野の仕事であっても、無駄な出費はおさえたいものです。ここでは、アイドルコストの具体例を3つ紹介します。

例①:工場

生産工場では常に製造ラインをフル稼働させているわけではありません。よくある例としては次のようなものがあげられます。

■生産数量調整で製造ラインを止める
■原材料不足で生産ができない
■人員不足でフル稼働できない

これらどの場合でも工場の維持費はかかります。また、人員はいるのに生産できない場合は、手のあいている人が増え、人件費を有効に活用できません

例②:レストラン

レストランは、お客さんが入ってこなければ売上はありません。たとえ、お客さんが一人もいない場合でも、店内の照明や空調はつけておかなければなりません。

回転寿司なら、ある程度のお寿司をレーンに乗せておかなければならず、誰も手にする人がいなければ廃棄となります。これは、食材が無駄になるのでアイドルコストです。

また、揚げ物を提供しているお店なら、使わなくてもフライヤーの温度を保っておかなければならず、これもアイドルコストになります。

例③:アパレルショップ

レストラン同様、アパレルショップはお客さんがいなくても電気や照明を消すわけにはいきません。商品を見ているだけのお客でもいれば、店員は接客をしたり、お客さんの様子をうかがったりと仕事はあるでしょう。

しかし、お客さんがいない時間帯は、電気代も人件費もアイドルコストになります。

レストランやアパレルショップの場合、お客さんが少ない、もしくは誰もいない時間帯が対象となるわけだね。

アイドルコストの英語

アイドルコストを英語で表現すると『idle cost』です。見てわかるように、『idle』と『cost』の2単語からなる熟語です。そして、『idle』にはこんな意味があります。

■仕事のない
■働いていない
■暇な
■あいている
■試合のない
■使っていない など

『cost』だけでは『原価』『経費』『費用』の意味となります。『idle cost』という熟語では『遊休費用』となります。

なお、ビジネスシーンなど、公式な場で『費用』を表す場合は、『cost』よりも『expense』を使うことが多いので、マメ知識として覚えておくと便利です。

アイドルコストと一緒に覚えたい「アイドルタイム」

アイドルコストは、アイドルタイムにかかる費用を意味する言葉です。アイドルタイムとは、『作業していない時間』を指しますが、厳密にはこんなにいろいろなニュアンスを含んでいるんです。

■休憩時間
■待ち時間
■一時休憩
■遊休時間
■道路や店がすいている時間
■コンピューターでデータ通信をしていない時間 など

なお、アイドルタイムについては次の記事でわかりやすく解説しているので、アイドルコストの理解を深めるためにもぜひあわせて読んでみてください。
アイドルタイムの意味とは?由来や反対語って?飲食店やアパレルにおける対策も解説

アイドルコストの使い方・例文

アイドルコストは、会話の中ではどのような形で登場するのでしょうか。ここでは3つの文例を紹介します。実際の会話で間違った使い方をしないよう、ここでしっかりチェックしておきましょう。

例文1
生産ラインをフル稼働させていない工場が多いとアイドルコストが増える一方だ。一時的に移設費用はかかるかもしれないが、生産工場の集約を検討したほうがいいかもしれないな。
例文2

上司

少しでもアイドルコストを減らすために、昼休みはオフィス照明の消灯とパソコンのシャットダウンを徹底しよう。休憩室と食堂を利用するようにすれば、問題はないよね?
例文3
安くておシャレな一人暮らし用アパートが増えてきたため、アイドルコスト削減のために女子寮が閉鎖されることになった。

アイドルコストはできるだけ削減しよう

お客さんがいないときのレストランやショップの照明を消すなど、削減がどうしても困難なアイドルコストもたくさんあります。

工場の稼働状況や、人件費は、目につきやすいので無駄な経費の削減は検討しやすいでしょう。しかし、細かく見ていくと、『ほとんど使っていないのに常に照明がついている部屋』『使っていない機器への通電』など、意外なところの無駄があるかもしれません。

アイドルコストが少なければ少ないほど、無駄な経費は削減できるので、これを機に社内をチェックしてみましょう。