ケータリングとは?意味や言葉の使い方は?種類、消費税についても解説

意外に奥が深いケータリングとは?

上司

今回取り上げるワードは、ケータリングだよ。新人君は、意味を説明できるかな?
ケータリングですか?出前とか、デリバリーとか、いろいろありますよね。ひっくるめて料理の配達サービスのことですか?

新人

上司

狙いどおりにひっかかってくれてうれしいな。ケータリングと、出前と、デリバリーの3つには違いがあるんだよ!

プライベートでも耳にする機会が多いケータリングは、実は意外に奥が深いワードです。

進出しやすい業種としても注目を集めているケータリングは、ビジネスマンなら知っておいて損はありませんよ。

ケータリングの意味を解説

新人君のようにケータリング・出前・デリバリーをいっしょくたに考えていた人は多いかもしれませんね。

間違いやすい出前やデリバリーとの違いを理解するため、まずはケータリングという言葉の意味を確認しておきましょう。

英語のケータリング(catering)はどんな意味?

英語のケータリング(catering)は、「料理を提供する」「(要求などに)応じる、満たす」という意味の動詞「cater」に「ing」をつけた単語。

英語の「catering」には、次のような意味があります。

catering
料理を調達する
・出前
・配膳業
・パーティー出張サービス
・出張宴会サービス
・まかなう

「cater」の「応じる、満たす」という意味は、料理に関わらず使用できるものです。

「cater」を変形させた「catering」にも、料理に関係なく用いることができる「満足させる」という意味があります

「TV programs catering for ○○(○○向けのテレビ番組)」など、料理が登場しない文脈で「catering」を使うことも可能です。

カタカナ語のケータリングとは?

カタカナ語のケータリングは、次のような意味をもつ言葉です。

ケータリング
料理を配達すること

・配達された料理
・パーティー出張サービス

英語の「catering」とカタカナ語のケータリングは、料理に関する分野では似たような意味ですね。

しかし、カタカナ語のケータリングが、料理に関係ない文脈で登場するケースはありません

ケータリング・出前・デリバリーの違いって?

ケータリングという言葉の意味だけ考えると、そこに出前やデリバリーもあてはまりそうな気がしませんか?

しかし、飲食店業界では、3つを区別して用いる場合があります。区別するときに使われる、それぞれの定義をみてみましょう。

名称定義
ケータリング調理された料理を美味しい温度で提供する出張料理サービス。配達先での盛り付け・配膳サービス付き。配達先で調理する場合もある。
出前お店で作り、配膳も済んでいる料理を、〇人前(注文された数)店の外に出して配達する出張料理サービス。「〇人前を外に出す」ということから出前という。
デリバリー初めからお店の外に届けることを前提に作られ、使い捨ての容器に盛り付けられた料理を配達する出張料理サービス。宅配便から付けられた名称。

出前とデリバリーの違いは、厳密には定義されていません。はっきりとした決まりではないですが、もともとがお店の中で食べる前提の料理か、そうでないかで使い分けがするのが一般的。

ケータリングと「出前・デリバリー」は、配膳サービスのあり・なしが区別するポイントになっています。配膳サービスありが、ケータリングです。

ケータリングカーってなに?

ケータリングカーは、食べ物を調理するための設備が付けられている車両です。キッチンカーやフードトラックともいいます。

ケータリングカーは、調理設備はあっても客席はない車両がほとんどです。コンサートや握手会などのイベント会場、会社が多く集まるオフィス街などに出張して、ケータリングサービスを行うときなどに使われています。

日本でケータリングカーを使用した食品提供をするときは、管轄の保健所から食品営業許可をもらわなければなりません1

ケータリングビジネスにはどんなものがある?

ひと口にケータリングといっても、さまざまな形態があり、用途や参入している主な企業にも違いがあります。

ケータリングビジネスの種類別に特徴を押さえておきましょう。

種類用途参入している会社・店
ホームパーティケータリング個人宅や別荘でのパーティーレストラン、別荘管理会社
ウエディングケータリング結婚式の二次会などレストラン、結婚式場
法事法要ケータリング法事や法要など宅配弁当屋、仕出し屋
レセプションパーティケータリングアパレル企業や美術館などレストラン、ホテル
宴会ケータリング歓送迎会、忘新年会、懇親会、謝恩会などレストラン、ホテル、ケータリング専門業者
イベントケータリング屋外イベントやオフィス街、商業施設などへの出張販売レストラン、ホテル、ケータリング専門業者
給食ケータリング介護施設、学校、高齢者宅などレストラン、給食業者

ケータリングビジネスには、ホテルやレストラン、仕出し屋など、ケータリングを主事業にしていない企業も参入していますね。

専門外から参入している企業は、事業を大きくする目的でケータリングサービスを提供する場合が多いようです。

大手企業だけではなく、個人事業主としてケータリングビジネスを手がけている方もいます

ケータリングビジネスは起業しやすい?

ケータリングビジネスは、最初から大きな店舗を用意しなくても、調理設備のある作業場所さえ確保できればビジネスを始められます。

一般的な飲食店では、店舗の客席数以上のお客さんを受け入れるのは不可能。したがって、店舗の大きさが売上に大きく関係してきます。

それに対して、ケータリングビジネスは、店舗の中でお客さんに飲食させるわけではないので、店舗の大きさ以上の客数にも対応できます。もちろん、店舗で用意できないほどの人数の注文を受けるなら、料理をほかの飲食店に外注するなどの工夫は必要です。

小さく始めて、工夫次第で大きなビジネスにも展開できる魅力が、ケータリングビジネスにはあります。

ケータリングの消費税はどうなる?

食べ物関係のビジネスで気になるのは消費税ですよね。起業する人の立場としても、消費者の立場だとしても、軽減税率になるかどうかは重要。サービスを選択するうえでポイントのひとつになります。

ケータリングの消費税について、覚えておきましょう。

ケータリングフードは基本10%

ケータリングフードは、基本的には軽減税率の対象にならず、消費税は10%になります。

次のような条件を満たすケータリングサービスは、お客さんが指定する場所で出張レストランを開店しているのと同じとみなされるためです。

・お客さんの自宅など、顧客が指定し、飲食するためのスペースや設備が用意されている場所に出張する
・お客さんが指定する出張先で、料理を盛り付ける
・お客さんが指定する出張先で、配膳などのサービスをする

消費税を安く抑えたいなら、軽減税率8%適用になる出前やデリバリーを選ぶ方が無難ですね。出前とデリバリーは、出張先での盛り付け・配膳サービスを行わないので軽減税率適用になります。

公園ベンチを利用するケータリングカーの場合は8%

ケータリングカーが、公園など飲食設備がない場所に出張し自前の飲食設備も用意しない場合は、ケータリングフードでも軽減税率8%が適用されます。

お客さんが、公園ベンチを利用してケータリングフードを食べていたとしても、公園ベンチは飲食設備とはみなされないためです。

ショッピングモールのフードコートなど、飲食設備がある場所にケータリングカーで出張する場合は、消費税10%になるので気をつけてください。

給食ケータリングは例外で8%

給食ケータリングは、例外で消費税8%となります。そのため、老人ホームで入居者に提供される食事や、学校給食は消費税8%になります。

ただし、軽減税率適用には条件があり、利用者が全員が同じメニューを食べなければなりません。

メニューが選択制だったり、給食を食べるかどうかを選べたりするときには、軽減税率適用とはならず消費税10%です。

MEMO
病院に入院しているときに提供される病院食は、特別メニューを選ばない限り非課税です。患者が通常メニューを食べている限り、消費税はかかりません。特別メニューは消費税10%。

ケータリングの使い方・例文

ビジネスにおけるケータリングに関しては、サービスを提供する側と利用する側の2つの立場が考えられます。立場の違いで、言葉が使われるシチュエーションも変わってきますよね。

ケータリングという言葉はどのような使い方ができるのか、例文を通してシミュレーションしてみましょう。

例文1

先輩

今年の社員懇親会は、全部署合同で行うことになったわよ。幹事、頑張りましょうね!
えっ!?そんな大人数の予約をとれる飲食店は会社の近くにないですよ。会場どうしたらいいですか?

新人

先輩

社内ケータリングにしましょう。大会議室を使えば、社員全員参加の宴会でも対応できるでしょ?
例文2

若手料理人

いつか、自分のお店を持つのが夢なんです。早く独立したいんですが、店舗を構えるにはすごくお金がかかるから難しいです。
それならケータリングを始めるのはどう?開店準備にかかる資金を節約できるよ。

上司

若手料理人

そうか!出張先で料理を提供するケータリングサービスにすれば、客席つきの店舗でなくても大丈夫になりますね。

ケータリングフードにはビジネスチャンスが隠れている

ケータリングフードを利用して社内で懇親会を行えば、社外の会場まで移動する手間が省けて社員の出席率も上がりそう。

スタッフ同士の交流の場に、飲食店ではなく会議室を使うのは悪くない手ですね。

また、起業を考えている方や、事業拡大を検討している企業にとってもケータリングはおすすめ。

生き残り競争が激しい飲食店業界に進出するなら、出店にかかる費用を節約できるケータリングサービスは検討する価値ありですよ。

  1. 参考:自動車での営業|食品衛生の窓 東京都の食品安全情報サイト