NRとは『直帰』のこと
新人
先輩
新人
『NR』は、一般的なビジネス用語としては『直帰』の意味で使われることがほとんどです。しかし、ほかの分野ではまったく別の意味の場合もあるため、状況によって解釈を変えなければならなりません。
ここでは、分野ごとの意味のほか、使い方、一緒に覚えておきたい略語もわかりやすく解説します。今後、略語を見て悩まなくてもいいようしっかり覚えていってください。
NRの意味をチェック
冒頭で分野ごとにNRの意味が違うと伝えましたが、意味が違うということは、正式名称も違うわけですね。どの分野においても、会話よりも紙面やホワイトボードなど、書いて使うことが多いのは同じです。
まず、分野別にNRの正式名称と意味から紹介していきます。
NRの意味①:ビジネスでは「直帰」
一般的なビジネスシーンにおいてのNRは『no return(ノーリターン)』の略語。
『no return』は、リターンしないということ。つまり、『直帰』の意味で使われることが多いです。
特に、営業、マーケティングなど、外出が多い部門では、外出先や帰社途中で定時を過ぎることがよくあります。
そんな場合は、「会社に戻らずにそのまま帰宅します」の意味で、ホワイトボードに『NR』と書いていれば、わざわざ会社に連絡を入れなくて済むわけですね。
NRの意味②:IT分野では「ノイズの軽減」
IT分野では、『noise reduction(ノイズリダクション)』の略語として『NR』が使われます。
ノイズリダクションとは、デジカメやビデオカメラなどで撮影した動画に入るノイズ、ラジオの受信時に発生するノイズなどを軽減すること、もしくは処理をする機器を指します。
NRの意味③:ショッピングでは「返品不可」
ショッピング分野、主に通信販売でよく目にする『NR』は『non-returnable』の略で、『返品不可』を意味します。
多くの場合、『返品不可』であることが目につきやすい表示になっていますが、サイトによっては小さく『NR』と書かれている場合もあります。利用時は隅々までしっかり見ましょう。
また、英語でも『non-returnable』は『返却できない』『使い捨て』の意味で使われています。『使い捨て容器』は『non-returnable container』となります。
NRの意味④:スポーツでは「国内記録」
スポーツ分野においての『NR』は、陸上や水泳などのタイム競技とゴルフで意味が異なります。
まず、タイム競技での『NR』は『National Records』の略で、『国内記録』を意味します。日本においては『日本記録』ですね。ちなみに、『日本タイ記録』は『Equal National Records』といいます。
ただし、スポーツのなかでもゴルフに関しては『No Return』の略になります。ビジネスシーンでは『直帰』ですが、ゴルフでのノーリターンは、1番ホールからスタートしたのに、最終的なスコアを提出しなかったことを指します。
NRの意味⑤:映画・TVでは「指定なし」
映画やTVでは、その作品を視聴できる年齢制限の枠や規定があり、それを『レイティングシステム』といいます。
R-15指定、R-18指定など、年齢制限にかかわる表示は目にしたことがありますよね。そのひとつが『NR』です。この場合のNRは『Not Rated』の略で、『指定なし』を意味します。
NRの英語の意味は?
ビジネス略語として使われているNRは『no return=直帰』の意味ですが、これは和製英語です。英語での『no return』は、『戻せない』『戻れない』『返品不可』といった意味で使われます。
■mail with no return address(差出人の住所がない郵便物)
■point of no return(引き返せない)
上司
NRの対義語は『GS』か『GD』
ビジネスシーンでは、外出先からの『直帰』(=NR)もあれば、会社に立ち寄らずに訪問先に向かう『直行』もありますよね?これは、会社のスタイルや個人によって使い方はまちまちですが、『Go Straight』の略語である『GS』、もしくは、『Go Direct』の略語である『GD』を利用する場合が多いです。
覚えておきたいその他の略語
企業で働くうえで、ビジネスカタカナ語や英語の略語から逃れるのは難しいでしょう。国際化が進んでいる現代において、新しい言葉も増えているため、覚えるのも大変ですよね。
ここでは、会話の中ではなく、NR同様メールやホワイトボードなどで目にすることの多い略語をいくつか紹介します。
MTG
MTGは『meeting(ミーティング)』の略語で、会社によっては規模の小さい打ち合わせも大きな会議もMTGで表す場合があります。
しかし、MTGと会議では厳密にはこんな違いがあるんです。
■ミーティング⇒話し合いがメイン。
■会議⇒意思決定がメイン。
なお、MTGについては次の記事で詳しく解説しているので、あわせて読んでみてください。
MTGの意味とは?ビジネスシーンにおける使い方は?一緒に覚えておきたい略語も解説
MGR
MGRは『manager(マネージャー)』の略語です。公式文書ではカタカナ表記されるのが一般的ですが、メールで担当者を知らせるときなどは『MGR.田中』といった表記をする場合も多いです。
ちなみに、サブマネージャーは『SMGR』という略語を使うところも多いので、知識として覚えておくと便利です。
OJT
OJTは『on the job training』の略語で、これは会話の中でも『オージェーティー』と略語が使われています。
OJTとは、実際の職場で業務をこなしながら、必要な知識や技術を教えていく教育方法をいいます。
なお、OJTについては次の記事で詳しく解説しているので、ぜひチェックしておいてください。
OJTの意味とは?どんなやり方が効果的?Off-JTとの違い、使い方についても解説
[ビジネス版]NRの使い方
NRは会話ではなく、メールやホワイトボードなどに書いて使う場合がほとんどです。では、いったいどのような形で登場するのでしょうか。
1/21(火)A社MTG(15:00)NR
例1のNRは『No Return(直帰)』の意味で使われています。
例2のNRは、『返品不可』を意味する『non-returnable』の意味で使われています。この場合は会話の中で「エヌアール」と言っていますが、注文ページの表現についての説明をしています。
このデジタルカメラは、最新のNR技術により、動画撮影時のノイズを最小限に軽減しています。
例3のNRはnoise reduction(ノイズリダクション)の意味で使われています。
分野ごとのNRを理解して正しく使おう!
NRという略語は、さまざまな分野でいろんな意味をもって使われています。場合によっては、メールの中で2つの意味のNRが登場するかもしれません。
この記事で紹介した意味をしっかり理解し、どのように使われているかで正しく判断するようにしましょう。