ロングテールとは?ビジネス用語としての意味からメリット・デメリットまで解説

ロングテールとは『ニッチ商品で売り上げを増やす』こと

上司

ECサイトが立ち上がって半年、かなり売上が上がったよな。
店舗では売上が伸びなかったニッチ商品がかなり売れてますからねぇ。

先輩

上司

ロングテール戦略が見事にはまったってことだな。

営業、マーケティングなど、販売に携わる分野で働いていれば、一度は見聞きした言葉ではないでしょうか。

ロングテールとは、『ニッチ*商品で売り上げを増やすこと』を指すビジネス用語です。実際の現場で戦略に関わる仕事をしていない人とっては、「聞いたことあるな」という程度かもしれません。

ここでは、『ロングテール』を調べているあなたがしっかり理解できるよう、言葉の意味をはじめ、ロングテール戦略、現象の事例、対義語も含め、簡潔にまとめました。

ほかの人に解説できるくらい、しっかり学んでいってください。

(ニッチ*:特定のニーズをもつ規模の小さい市場)

ロングテールの意味をチェック

どんな有名なメーカーでも、売れ筋商品もあれば、陰に隠れたニッチ商品もあります。

そして、売上に関しては、売れ筋商品の数字がずば抜けて高く、ニッチ商品は細々としているのが一般的です。

この売上の数字を、一番左を売れ筋商品にしてグラフ化すると、こんな感じになります。

上のグラフで青い部分が『ロングテール』にあたります。

このグラフの見た目が、左の白い部分を胴体にし、青い部分が尻尾に見えることから『ロングテール』と呼ばれるようになりました。

ロングテールの英語は『long tail』

ロングテールは『long』と『tail』の2つで構成される熟語です。それぞれの単語の意味は次のとおりです。

long
■長い
■長めの
■長期にわたる
■背が高い など
tail
■(動物の)尾
■尾のようなもの
■しっぽ
■(シャツなどの)すそ
■(音符の)符尾 など

『long tail』を普通に直訳すれば『長いしっぽ』や『長いすそ』で、そのままの解釈で使う場合もあります。しかし、英語圏でも日本語の『ロングテール』の意味で使うことも多いので、どちらの意味かは文脈での判断が必要です。

売上UPに効果的なロングテール戦略とは?

ロングテールは、一般的には実店舗販売ではなく、Eコマースでの販売戦略のひとつとされています。そして、ロングテールの販売を積み重ねて、全体の売り上げUPを図ろうとすることを『ロングテール戦略』と呼んでいます。

また、ロングテール戦略でニッチ商品が順調に売り上げをあげていった結果、ヒット商品の売上金額を超える場合も多々あります。この現象を『ロングテール現象』といいます。

なお、Eコマースについては次の記事で詳しく解説しているので、ぜひあわせて読んでみてくださいね。
Eコマースの意味は?EC業界って何?種類・事例・メリット・使い方もわかりやすく解説

今では実店舗でもロングテール戦略を取り入れているところがあるわよ。決してEコマース限定というわけではないので、勘違いしないでね。

ロングテール現象の事例

ロングテール現象の事例としてもっともよくあげられているのが、大手通販サイトのAmazonです。あなたも「どこのお店探してもイメージした物がないし、もうAmazonにしようか」と思ったことがありませんか?

Amazonのホームページの中には、もう店舗では販売していないような旧バージョンの製品から新商品まで、数多くが掲載されています。

そして、簡単なキーワードを入力すれば、ミドルキーワードが自動表示されるため、検索しやすいのも特徴です。

また、空気清浄機などは、交換用パーツも商品ページに表示されます。さらに、関連商品も自動検索するため、普段では目につかないような商品も購入されやすくなります。

ロングテール戦略はEC以外にも有効?!

わかりやすい例として、『SEO(検索エンジン最適化)』をあげてみましょう。

Webサイトに情報を掲載する際、検索回数の多いキーワードを積極的に使います。しかし、そのようなキーワードは、多くのサイトで使用しているため、検索結果上位になるのは難しい場合もあります。

しかし、主要なキーワードのほかに、検索回数の少ないキーワードも使っておけば、ニーズは少ないながらも、その言葉での検索結果では上位にあげることも可能です。

少ないワードから閲覧件数を増やすことの手法も、まさにロングテール戦略といえます。

ロングテール戦略のメリット・デメリット

ロングテール戦略の解説を読むと、良いことしかないように感じるかもしれません。

しかし、デメリットはないのでしょうか?メリットも含め、簡潔にまとめたので、ここでチェックしておきましょう。

メリット

ヒット商品は、永久に売れ筋商品となるわけではなく、売上が落ちることもあります。しかし、ニッチ商品を含め、多くの商品による売上を確保しておけば、安定した収益を得られます。これが一番のメリットといえます。

デメリット

ロングテール戦略は、『継続は力なり』の戦略です。つまり、短期での大きな利益は見込めません

また、世の中の流行や消費者の好みは常に一定ではなく、新しい商品もどんどん出てきます。そのため、Webサイトの見直しをマメに行わなければならないという手間がかかります。

ロングテールの対義語

多くのニッチ商品を少しずつ売り上げることで、全体の売上をUPさせようとするのがロングテールですよね。

それに対し、少数のヒット商品を数多く販売して全体の売上をUPさせようと考える手法を『パレートの法則』といい、ロングテールの対義語として使われています。

ECサイトと違い、実店舗では陳列スペースやもてる在庫が限られます。そのため、より多くのヒット商品を販売して売上につなげるため、この法則が用いられる場合が多いです。

[ビジネス版]ロングテールの使い方・例文

カタカナ用語は、意味がわかっても実際の会話で使えないことも多いですよね。ここでは『ロングテール』を使った例文を3つ用意しました。場面を想像しながらぜひ読んでみてください

例文1

上司

ECサイトではロングテール戦略が効果を発揮したけど、実店舗ではパレートの法則がいいみたいだね。
例文2
ロングテールで売上をのばすためにはECサイトが有効だろう。しかし、当社でWebサイトの管理がきちんとやれるのかをもっと検討しなければならない。
例文3

先輩

ECサイトに出品したのはいいけど、有名メーカーとデザインが似てるから売れるか心配だよね。
でも、価格は安いので、もしかしたらロングテール現象が起きるかもしれませんよ。

新人

【番外編】ロングテールの服って?

『ロングテール』は営業やマーケティング分野のみで使われる言葉ではなく、実は、服の種類としても存在するんです。

前よりも後ろが長いドレスは『ロングテールドレス』と呼ばれており、前より後ろを長く仕上げたデザインのトップスも『ロングテール』といいます。どんなものか、目で確認してみたい人はこちらのサイトを参考にしてみてください。
参考 ロングテールドレスAmazon 参考 ロングテールトップスAmazon

売上が伸び悩んでいるならロングテール戦略に踏み切ってみよう

大手メーカーや有名ブランドでも、ヒット商品のみで一定の売上をキープするのが難しい場合があると思います。これまでの販売方法で限界を感じたときは、思い切ってロングテール戦略に踏み切ってみましょう。