オブザーバーとは、立会人のこと!
「オブザーバー」は簡単に説明すると、会議や研修会などの「立会人」。ビジネスでよく使われるので耳にしたことがある方も多いのでは?
もしかしたら「立会人」とは何ぞや?という方もいるかもしれませんね。「立会人」は要するに見届け人です。積極的に何かをするわけではなく、不正がないか、正規の手順で進められているかを監視するのが役目の人。
「オブザーバー」の音の響きからなんとなく「偉い立場の人」や、「すごい権限のある人」のようなイメージを持っていた方は拍子抜けしたかもしれませんね。
この記事では「オブザーバー」の意味や使い方を詳しく解説していきます。ぜひ読んでみてください。
オブザーバーの意味
「オブザーバー」は「決定権を持たない参加者・立会人」。決定権、議決権はありませんが、発言権が与えられる場合もあります。
「オブザーバー」を英語表記すると「observer」。「observer」は「観察者、観測者」という意味を持ちます。
「observer」は英語の動詞「observe(観察する)」がもとになっている言葉で、「observe」はラテン語の「obsevare(監視する)」が語源になっています。
[ゲーム編]マイクラのオブザーバー
「オブザーバー」は、「マインクラフト」という「サンドボックス型ゲーム」に登場するアイテムです。
「マインクラフト」は無限に広がる様々なシチュエーションの世界を舞台に、3Dブロックを設置していろいろな冒険をするゲーム。プレイヤーは自分の興味に合わせてクリエイティブ・モードやサバイバル・モードなど、いくつか用意されているモードの中から好きなものを選び、自由に楽しむことができます。
「オブザーバー」は設置された場所の対面に設置されているブロックを観察するもので、ブロックが更新されるとレッドストーン信号を出します。ここでもやはり「監視する」という意味で使われていますよね。
オブザーバーの使い方・例文
「オブザーバー」の意味はつかめましたか?この見出しでは「オブザーバー」の使い方を例文でみてみましょう。
例文①
B:「会長って、社長の親父さんだっけ?」
A:「そう。思わず手を合わせて拝みたくなるような、お地蔵さんみたいな雰囲気のお祖父ちゃんだよ。もう年だから滅多に会社に来たりはしないんだけどね」
B:「お地蔵さん(笑)まだあったことないから、楽しみだな」
例文②
B:「親会社の人、なんか言ってくるのかな?」
A:「オブザーバーなんだから多少意見は言ってきても、ごり押しはされないとは思うけど・・・今回が初めてだからわかんない」
B:「子会社になるといろいろ面倒なもんだね」
例文③
B:「いや。そろそろ会社にも慣れてきた頃だろうから、新入社員も正式なメンバーとして会議に参加させよう。せっかくだから来月から、司会進行は新入社員に交代で担当させるようにしてくれ」
オブザーバーとアドバイザーの違い
「オブザーバー」は発言権が与えられる場合もありますが、基本的には会議や研修会などに立ち会い、客観的に傍聴しているだけの第三者です。新入社員に研修目的で、オブザーバー参加させる場合もあります。
対して「アドバイザー」は会議や研修会などで自身のスキル・経験を活かしたアドバイスをする人のこと。助言者、忠告者的立場ともいえます。招いている会社側からは、業務改善のための積極的な介入が求められています。
オブザーバーの関連語・対義語
「オブザーバー」は使い方のイメージは出来上がりましたか?次は「オブザーバー」の関連語・対義語をみてみましょう。
[関連語]オブザーバーパターン
「オブザーバーパターン(Observer パターン)」は、コンピュータ内で「状態」が変わるのを観察して、知らせる仕組みのこと。
たとえば、飛行機の予約でキャンセルが起きたかどうか、航空会社が観察する場面を考えてみます。オブザーバーパターンという仕組みで観察・通知できると、予約状況をずっと見張っていなければならない状況ではなくなります。
簡単にいうと、そのような観察・通知の仕組みととらえておくと良いでしょう。
[関連語]スーパーバイザー
「スーパーバイザー(supervisor)」は監督者や管理者という意味のカタカナ語。役職や肩書に使われることが多い用語で、日本の場合は「SV」と略すこともあります。
出版業では監督者、監修者の意味。テレビ番組制作業界では監修の意味。飲食店等のサービス業では複数の店舗を見回り、店舗責任者を教育することで、店舗成績を上げさせる本部の管理職の意味。
小売業では消費者の傾向を読み解き、商品仕入れを決める担当者の意味。など、業界によって様々な意味で使われている用語です。コンピューター分野で使われるときにはスーパバイザー、スーパバイザ、スーパーバイザと表記されることもあります。
[対義語]オブザーバーの反対語はたくさん!
「オブザーバー」の反対語はたくさんあります。
「行為者」という意味合いの「パフォーマー」「アクター」。「実験者」という意味合いの「テスター」「エグザミネーター」。いつも出席する人という意味合いの「レギュラー」など。
「オブザーバー」が何を意味しているのかに合わせて反対語を選んでください。
オブザーバーの立ち位置を把握しよう
「オブザーバー」は決定権、議決権がない立会人です。
企業が現役引退している元役員を、経営に関する意見を求めて「オブザーバー」として招待することもあります。しかし、その場合でも「オブザーバー」は「オブザーバー」。「アドバイザー」とは似て非なる役割を持っているので、「オブザーバー」の立ち位置を理解して言葉を使うようにしてください。