「フラグを立てる」とは「条件を満たす」ということ!
“フラグ”だけだとフラッグ?旗?と思うかもしれませんが、「フラグを立てる」と言うとどうでしょう。どこかで聞いたことがありますよね。人によって見聞きしたシーンは異なると思います。「条件を満たす」が「フラグを立てる」の基本的な意味です。
今回は、様々なシーンで使われている“フラグ”の意味を一つ一つ解説していきます。
フラグの意味
“フラグ”は「旗」を意味する英語のflagからきています。どうしてこの“旗”が「フラグを立てる」やネット用語で使われる「死亡フラグ」のような使い方をされるようになったのでしょうか。
IT用語としてのフラグ
始まりはIT用語です。プログラミングにおいて条件によって変化する数値のことを“フラグ”と言います。設定した条件が満たされれば「true」や「1」、満たされなければ「false」や「0」などに数値が変化。
この時に「true」や「1」になる条件を設定することを「フラグを立てる」、「false」や「0」の場合は「フラグを下ろす」と言います。
コンピュータゲームに関するフラグ
IT用語だった“フラグ”がゲームの世界でも使われるように。もちろん、ゲーム作成ではなくプレイする際に使われます。RPG(ロールプレイングゲーム)やアクションゲームなどで、イベントやアイテムのために一定の条件を満たすことを「フラグを立てる」と言います。他にも「イベントフラグ」や「死亡フラグ」などの新しい言葉も生まれました。
例えば、RPGで宝箱を開けるために鍵をゲットするのが“フラグ”、特定のキャラクターに話しかけることがイベント発生の“フラグ”といった感じで使われます。
ネット用語としてのフラグ
ゲーム用語として使われていたものがネット用語になり一気に普及しました。ネット用語は5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)などのネット掲示板やTwitter、InstagramなどのSNSで使われる言葉。タイプしやすいように短縮されたり意図的に誤字を使ったりするのが特徴です。
アニメやドラマを見ながら5ちゃんねるやTwitterにコメントする「実況」や、日常会話でも使われるように。ここでいうフラグは、こういう展開が来たら必ずこうなる!というようなお決まりシーンという意味で使われます。
例①:この戦いが終わったら結婚するんだ
有名な「死亡フラグ」。物語において戦いの最中に結婚や夢を語るキャラクターはほぼ死亡するというお決まりパターン。「結婚や夢を語る」という条件が「死亡」という結果のフラグになっているんですね。
例②:「殺人鬼と一緒の部屋になんかいられるか!」と言って自室にこもる
これも定番の死亡フラグ。サスペンスものではよく見られます。
例③:今の死亡フラグだよ!
死亡フラグシーンを目にしての実況だけではなく、物語のキャラクター自身がメタ的な発言(物語の枠を超えて作者・視聴者視点での発言)で口にすることもあります。
例④:恋愛フラグ立ったんじゃない?
実生活でもこのように使うことができます。
Eメールに関するフラグ
Eメールでの“フラグ”は他のものとはあまり関係ありません。メールに「旗マーク」を付けることで目印にして管理しやすくする機能。gmailやYahoo!メール、iPhoneのメール機能にもあります。
日常会話に出てくる様々な「フラグ」
ネット用語になった“フラグ”は日常会話でも耳にすることがありますね。ここでは様々な“フラグ”を見ていきましょう。
死亡フラグ・生存フラグ
前述した死亡フラグはもっとも有名な“フラグ”と言えるでしょう。逆に「生存フラグ」というものも存在します。「死亡したように見えるものの明確な死亡シーンを見せない」「一見不要なアイテムをゲットする(後に役立つ)」というのは生存フラグです。
例:「奴は今頃、刺客にやられているだろう」
悪役が言うようなこのようなセリフ。ほとんどの場合、撃退する・うまくやり過ごすなどしてピンチを回避しています。“奴”というのがだいたい主人公や仲間であることが多いのも相まって、わかりやすい生存フラグに。
モテフラグ・恋愛フラグ
生死フラグは物語の中でしかほとんど使うことはないでしょうが、恋愛系であれば現実社会でも使うことが多々あります。「モテフラグ」や「恋愛フラグ」はモテたり、恋愛に発展したりする“フラグ”のこと。
例:二人きりで遊びに行こうと誘われた
これに対して友達が、「それって恋愛フラグだよ~」「恋愛フラグ立ったね!」などと反応します。
フラグを折る、フラグクラッシャー
「フラグが立った」のにも関わらず、予想された結末にならない・回避することを「フラグを折る」と言います。そういう行動をする人を「フラグクラッシャー」と言うことも。
例:食べ方汚いとどんな恋愛フラグもぶち折っちゃうよ
「フラグが立つ」と同じように「フラグを折る」というフレーズもよく使用されます。
会話でフラグを使う際は注意
ネット用語の“フラグ”はシリアスなシーンには使えません。物語の話であれば好きに使っていいですが、現実で「生死フラグ」の話はできませんよね。「生存フラグだから大丈夫だよ」なんて言われてもふざけているとしか思えません。
恋愛やその他についても使用する際は相手に不快な思いをさせないように注意して使ってくださいね。