リスペクトとは『相手に敬意を表す』こと
新人
先輩
新人
リスペクトは日常生活でも比較的気軽に使われているカタカナ用語です。しかし、「尊敬って感じでしょ?」というように、なんとなくの意味で捉えている人も多いのではないでしょうか。
ここでは日本語としてのリスペクトの意味のほか、英語表現、類語、関連語についてもわかりやすくまとめています。これから、意味を理解したうえでリスペクトが使えるよう、しっかり学んでいってください。
リスペクトの意味をチェック
気軽に使われがちなリスペクトですが、本来はどんな意味をもち、何に対して使うのが正しいのでしょうか。日本語と英語を比較しながら、まずは正しい意味をチェックしておきましょう。
日本語としてのリスペクト
日本語としてのリスペクトを一言で説明すると『尊敬すること』ですが、もう少し詳しく解説するとこのようになります。
■相手を重んじること。
■その価値を認めて敬意を表すこと。
■価値があるものに対し、その価値を認めること。
■尊敬して敬意を表すこと。
リスペクトは、人に対してだけでなく、モノや発言内容に対しても使えます。極端な例としては、「Aさん本人は嫌いだけど、Aさんが言ったあの言葉は認めるし、尊敬する」といった場合もリスペクトになります。
リスペクトの英語は『respect』
リスペクトは英語で『respect』と表記し、次のような、動詞と名詞の意味があります。
【動詞】
■(~を)尊敬する
■(~に)敬意を表す
■~に配慮する
■順守する など
【名詞】
■尊重
■敬意
■尊敬
■関心 など
そして、熟語ではこのような使い方があります。
■respect a guest’s privacy(客のプライバシーに配慮する)
■respect each other(お互いに尊重し合う)
■respect human rights(人権を尊重する)
■respect for elders(年長者への敬意)など
日本語のリスペクトは英語のrespectが語源となっています。しかし、日本語と同じニュアンスで英語で表現する際は、『称賛する』『敬服する』の意味をもつ『admire』のほうが伝わりやすいかもしれません。
英語でのrespectは『尊敬する』というより、『価値を認めてそれを尊重する』といった意味が強いので、知識として覚えておくと便利です。
リスペクトの反対語はディスリスペクト
リスペクトの反対語は、実は略語で頻繁に使われているんです。相手を批判することを「ディスる」といいますよね?これは、リスペクトの反対語である『ディスリスペクト』が元になっているんです。
英語ではdisrespectと表記し、意味は『敬意を払わない』『尊敬しない』よりも、『~をバカにする』『軽視』『無礼』を表すことが多いので、一緒に覚えておきましょう。
リスペクトの類語
リスペクトは、会話の内容によっては若者言葉っぽく感じる場合がありますよね。そのため、「ここではカタカナ用語よりも日本語で…」という場面があるでしょう。そんなときは、次の言い換え表現があります。
・崇拝
・敬愛
・恭敬
・敬服 など
そして、カタカナ用語の中にもリスペクトと似た意味の言葉がいくつか存在します。区別して使えるよう、これらの言葉についてもチェックしておきましょう。
オマージュ
オマージュとは、『尊敬の気持ちを表したもの』を指す言葉です。『尊敬』の意味としてはリスペクトと同じに思えるでしょう。しかし、オマージュは、「尊敬し、影響を受けて、コレを作りました」というように、主に作品に対して使います。
例:
■〇〇をオマージュして作られた映画
■この絵は〇〇をオマージュして描かれている
このほかにも、フランス料理でよく『〇〇のオマージュ』と名前のついたメニューがありますよね?こういったメニューは何かをイメージして作られている場合が多いので、『〇〇』の部分から連想すると、また違った料理の楽しみ方ができるかもしれませんね。
インスパイア
インスパイアを簡単に説明すると『影響を受けること』になります。尊敬する気持ちがあるという意味ではリスペクトと似ています。しかし、インスパイアは、ほかの人に影響を受けて何か行動を起こす場合に使います。
例:
■兄にインスパイアされて医師を目指した
なお、インスパイアについては次の記事で詳しく説明しているので、リスペクトとの違いをもっと理解するためにもぜひ読んでみてください。
インスパイアの意味は?インスパイアされるって何?日立のCMやラーメン店の使い方とともに解説
トリビュート
トリビュートと聞いて、比較的すぐに頭に浮かぶのは、誰かの曲をカバーして作られている『トリビュートアルバム』ではないでしょうか。主に、音楽や映画といった作品に使われるトリビュートには、『賞賛してささげる』『賛辞』の意味があります。
つまり、トリビュート作品は『もともとの作品に敬意をもって作った作品』ということになります。
リスペクトもトリビュートも元になるモノ(人)に敬意をもつことに変わりはないですが、リスペクトは『気持ち』を表す言葉、トリビュートは『作品』を表す言葉と考えられます。
リスペクトの関連語
リスペクトの意味がわかると、『リスペクト〇〇』の意味も理解しやすくなります。ここでは、よく目にする関連語について解説します。
リスペクトアザース
リスペクトアザースとは、『ほかの人を尊重しましょう』といった意味をもつ言葉です。
帰国子女、外国人の親をもつハーフの人など、まわりの大多数の人とはちょっと違う一面をもつ人は、会社だけでなく、学校生活でもいますよね。そのような人達を差別することのないよう、学校教育においてもこの『リスペクトアザース』の教えを取り入れているところも多いです。
リスペクトワッペン
リスペクトワッペンとは、日本サッカー協会から審判に配布されるワッペンです。ピッチ上のすべての人やモノを『尊重』し、フェアプレーを念頭において取り組むといった意味合いをもっています。
[ビジネス版]リスペクトの使い方・例文
リスペクトは日常でもよくでてくる言葉なだけに、間違った使い方をすればちょっと恥ずかしいもの。そこで、例文をいくつか用意したので、「正しい使い方をしていたかな?」と考えながら確認してみましょう。
リスペクトの気持ちをもてる素直な人になろう!
相手を「スゴイ!」と思えたり、尊敬したりできる気持ちをもつことは、自分自身が成長していくためにとても大切です。あなたも、ほかの誰かや、誰かが言った言葉に対して素直にリスペクトできる人になってください。