「格別」の意味とは?使い方や例文・類義語との使い分け・英語表現も解説!

「格別」はほかと比べて”特別”ってこと

上司

今回はみんなよく頑張ってくれたね。この場は私のおごりだから、遠慮しないでみんなどんどん食べるように。
いやー、人のおごりでいただくごちそうは格別です!

後輩

上司

そういうセリフは遠慮するように。

「格別」とは、ほかのものとは「格」が違う「特別」な存在を意味する言葉です。物事や事柄、程度が通常とは格段に違い、”とりたてて特別”である様子をあらわします。

ほかにも、同じ意味で使われている「特別」や「別格」に「格段」と、漢字の似ている「格別」の類義語は多数あります。今回は、「格別」の正しい使い方や類義語との使い分けについて、次から詳しく解説します。

「格別」の類語(言い換え表現)
・各別
・特別
・別格
・格段
・特段

「格別」には名詞と副詞の2種類の使い方がある

「格別」には名詞と副詞の2種類の使い方があります。「格別」は、ほかのものと明確に違うさまをあらわすときに使用します。

「格別」の意味
・名詞としての「格別」・・・ほかと混じりあわない特別なもの。ともかく、別として。
・副詞としての「格別」・・・物事がはなはだしいさま。それほど、大して。

どちらも「特別」なさまをあらわす意味をもちますが、大事ではない、大したことではない様子をあらわす打消しの意味での使用も可能です。

「格別」の名詞と副詞の使い分けには特に決まりはありませんが、表現をスムーズにするための言葉のリズムで使い分けていきましょう。

「格別」と「各別」の違いは?

「格別」は「各別」と表記することもあります。「各別」とは、それぞれに違いがあるさまをあらわしています。「おのおの」や「それぞれ」を意味する「各」と、「分ける」意味の「別」をあわせて「各別」とする単語です。

「格別」と「各別」は読みが同じ同音異義語ですが、「各別」は古い読み方で「かくべち」とも読まれています。どちらも同じシチュエーションで使用でき、「各別」でも間違いではありませんが、現在では「格別」を使用するケースが多いです。

「格別」の知名度が高いために、文字に起こした際に「各別」が誤字と受け取られる可能性があります。一般的には「格別」と表記したほうが無難です。

「格別」を使った例文

特別な様子をあらわす「格別」は、ビジネスシーンや披露宴などのフォーマルな場所で使用する機会の多い言葉です。ここでは、「格別」を名詞と副詞の両方で表現した例文をご紹介します。

名詞での「格別」を使った例文

名詞で使用する「格別」は、文章の最後を「格別」で締める使い方が基本になります。名詞として使用する「格別」を使った例文を見ていきましょう。

「格別です」を使った例文

例文1

上司

それでは乾杯しよう!
仕事が終わったあとのビールは格別です!

部下

例文2

上司

さあ遠慮しないで、料理もしっかり食べるんだよ。
ありがとうございます。今日の食事はいつもと違って格別ですね。

部下

物事や出来事、様子をあらわす「格別」に語尾をつけている使い方です。「格別」のあとに形容詞を足して、さらに強調する使い方も可能です。

例文1

上司

みんなしっかり楽しんでるかな?
はい!仕事のあとの一杯は格別においしいです!

部下

例文2

上司

今回は本当にみんなよくやってくれたね。お疲れさま。
大きな仕事をやり遂げると、格別にうれしいですね。

部下

副詞での「格別」を使った例文

次にご紹介するのが副詞での「格別」です。日常会話でも使用機会の多い名詞的用法に比べて、「格別」の副詞的用法はビジネスシーンでこそ使われやすい言葉です。次から例文で解説するので、取引や披露宴の機会が増えるビジネスパーソンは、ぜひ使い方を覚えておきましょう。

「格別のお引き立て」を使った例文

「お引き立て」とは、日ごろから世話をしてもらい、自分がひいきにしてもらっている相手に対して使う言葉です。長年利用してくれている顧客、常連客、支援やひいきをしてくれた相手に対し、「日ごろのごひいき」の意味で使用します。

通常よりも「格別のお引き立て」を受けているのですから、とても大切な「上客」に当たります。商売や取引の場では、クライアントや顧客に対して使用する機会の多い言葉です。

例文1

クライアント

それでは注文の件、よろしくお願いしますね。
はい!今後とも格別のお引き立てのほど、よろしくお願いいたします。

担当

例文2

クライアント

無理な注文をしてしまい恐縮です。
とんでもございません。平素は格別のお引き立てをいただき誠にありがとうございます。

担当

※「お引き立て」の使い方は下記記事をご覧ください!↓↓
「お引き立て」とは?意味や類語・英語表現・ご愛顧との違いも検証

「格別のご高配を賜り」を使った例文

「ご高配」とは、相手からの気づかいや配慮を意味し、「受ける」を尊敬表現にした言葉が「賜り」です。「ご高配」と「賜り」で相手への敬意を強調し、ビジネスシーンでの挨拶の定型文として使用される機会の多い表現です。

例文

クライアント

先日はありがとうございました。また、なにかありましたら、遠慮なく仰ってくださいね。
わが社のサービスに対し、平素は格別のご高配を賜り、厚く感謝申し上げます。

担当

先述の「格別のお引き立て」同様に使用する機会が多く、上司やクライアント、顧客を始めとした目上の相手に使用可能です。

※「ご高配」の使い方は下記記事をご覧ください!↓↓
「ご高配」とは?読み方や言葉の意味・類語・英語表現を徹底的にまとめた

「格別のご配慮」を使った例文

「ご配慮」とは、相手の心配りに感謝をあらわす「ご高配」と同じ意味の言葉です。「ご高配」と同じ意味の言葉なので、相手への敬意をあらわす表現としてどちらの言葉でも目上の人に対して使えます。

例文

クライアント

今回の依頼内容には満足です。ありがとうございました。
この度は、格別のご配慮をいただきありがとうございます。

担当

※「ご配慮」の使い方は下記記事をご覧ください!↓↓
「ご配慮」とは?意味や使い方・英語表現を解説!「お気遣い」など類語との使い分けも紹介

「格別」の類義語と意味・使い方の違い

別の言葉で「特別」や「別格」と表現されるように、「格別」の類義語は似たような言葉が数多く存在します。混同しやすい「格別」の類義語について、意味や使い方を例文を用いてご紹介します。

「格別」と「別格」の違い

「格別」と「別格」は、どちらも「特別」の意味をもつ言葉ですが、「特別」が示している意味合いが異なる言葉です。「格」と「別」の漢字の意味を見てみましょう。

「格」と「別」の漢字の意味
・「格」・・・ランク。格式。程度。きまりや法則。
・「別」・・・別れる、離れる。けじめ。

「格別」とは、ほかとは違って優れている事柄をあらわし、「別格」はランクが違う様子をあらわしています。漢字の順番を入れ替えただけで同じ意味の言葉に思われがちですが、”優れているもの”と”ランクが違うもの”では意味合いが異なります。

格別の例文

部下

仕事はきつかったけど、それだけの価値はあったと思います!
苦労しただけあって、達成感もまた格別だね。

上司

別格の例文

部下

な、なんだかすごい人が入ってきましたね・・・。
雰囲気からして今までの人とは別格ね。

先輩

広義的にはどちらも「特別」の意味ですが、ニュアンスによって言葉の印象や雰囲気が変わります。例えば、格上の相手に対して使う際は、「能力が格別」と「能力が別格」では、ランクをあらわす言葉は後者のほうが自然な表現になります。

使い分けに迷ったときは、それぞれの言葉をあてはめて、不自然ではない表現の言葉を選びましょう。

「格別」と「格段」の違い

「格段」とは、別の言葉で「段違い」や「桁違い」、「破格」とも表現され、「位」や「ランク」をあらわす言葉の意味合いが強い単語です。ランクが大きくかけ離れた様子をあらわす際に使用します。

例文

部下

ただいま出張から帰ってまいりました!
おかえり。向こうでの仕事ぶりは聞いてるよ。今までより格段にスキルアップしていると期待しているよ。

上司

「格」や「位」を「段」と表現し、明確にランクが違う様子をあらわしています。

「格別」と「特別」の違い

これまで何度も「格別」の意味として引用してきた「特別」とは、一般的なものとは区別した扱いのものをあらわす言葉です。一般的に使われている”特別扱い”とは、それだけで”ほかとは違う様子”をあらわしています。

“ほかのものとは違う扱い”を受けているものすべてを指し、「ランク」や「能力」、「様子」から「扱い」まで、あらゆるほかと異なる事柄を「特別」と表現が可能です。

例文

後輩

先輩!どうしても帰る理由ができたので、残りの業務をお任せしてもよろしいでしょうか?
まったくもう!今日だけは特別だからね。

先輩

「格別」は類語の違いを理解して正しく使い分けよう!

「格別」は事柄や様子がほかと異なる「特別」を指す言葉です。「格別」と同じ意味をもつ言葉には、「特別」を始めとして、「各別」「別格」「格段」といった、意味も漢字も非常に似ている単語が多数存在します。

いずれの単語も混同しやすく、ひと括りにしてしまいがちな「特別」の意味をもつ「格別」とその類義語ですが、ニュアンスや使い方がそれぞれ異なる奥の深い言葉なのです。

ビジネスシーンや宴会・披露宴などのフォーマルシーンでも使用機会が多い言葉ですので、「格別」の意味を類義語との違いもしっかり理解し、ビジネスパーソンを相手に正しく使い分けていきましょう!