「つきましては」の意味とは?漢字・文頭と文中での使用例・類語・英語表現を解説!

「つきましては」には2つの意味がある

先輩

ちょっとー。先方との打ち合わせの段取りってどうなってるの?期限が近付いてるんだけど。
え、えーっと…。その件につきましては、現在鋭意進行中でして…。

後輩

先輩

まったくもう。

「つきまして」とは、 事柄を指す「ついては」を丁寧に表現した言葉です。主な使い方は直前、もしくはこれからの事柄に対して説明するときに使用します。

敬語表現としても使用されるので、日常会話というよりもビジネス向けの固い表現です。使われるシチュエーションも、ビジネスメールだったり、披露宴のスピーチのなかで使用されるケースが多いです。

使い方が曖昧になりやすく、意味が2つあると正しい使い分けができなくなりがちな「つきましては」。こういうときは類語や言い換え表現を確認しながら覚えていくのがベターです。

「つきましては」の類語(言い換え表現)
・という/そんなわけで
・(それ)ゆえに
・その(この)ため
・したがいまして
など

「つきましては」の漢字は「就きましては」が正解?

「つきましては」の漢字表現は「就きましては」です。一般的には平仮名で表記される言葉で、漢字で表現される機会多くありません。

例えば、ビジネスメールや冠婚葬祭の改まったシーン。日常会話で使用する言葉を難しく表現することがありますよね?「宜しく」や「御座います」のように、普段は平仮名表記されている言葉を、わざわざ漢字に起こすことだって珍しくありません。

しかしながら、「つきましては」に関して言えば、漢字で書く必要性がほとんどのシチュエーションでありません。

上司

知らなくても恥ではないけど、社会人のマナーや知識として覚えておきたいところだね。

「つきましては」の使い方・例文

「つきましては」は、接続詞や敬語表現としての2種類の意味をもつ言葉です。意味が2つあると言われると難しそうに感じますが、性質さえ覚えればシチュエーションごとに感覚で使い分けられます。早速「つきましては」の使い方を例文で見ていきましょう。

「つきましては」の例文(文頭)

前提に文章や説明がある事柄に対し、「つきましては」を文頭に置くことで話題の本題・切り替え・結論へと変えることが可能です。例えばどのように「つきましては」を使うかを例文でチェックしていきましょう。

~の件につきましては

例文

後輩

その件につきましては、現在鋭意進行中です・・・。今しばらくお待ちいただければと・・・。
それ、この前も言ってなかったっけ?

先輩

恐らくはもっとも多く耳にするフレーズです。前の事柄にひと区切りつけて、本題や結論に移るとき。ビジネスシーンでの回答や謝罪、感謝の言葉といった、話題や事柄の核心・本命につなげたいときに使うのがベターです。

「つきましては」の例文(文中)

文中で「つきましては」を使う場合、接続詞として使う「~については」の敬語表現として使用します。事柄をスムーズに説明したいときに使うのが望ましく、実際に例文を見て使うタイミングを確認していきましょう。

つきましてはお手数ですが

例文

上司

なんでこんなに領収書を貯めてから提出するかなあ…。
あ、あははぁ…つきましてはお手数ですが、 処理していただけるとありがたいです。はい・・・。

部下

「お手数ですが」の「お手数」とは、簡単に言えば”面倒”と同義です。相手に面倒、世話をかけさせることに対し、「つきましては」を敬語表現として用いてお詫びと敬意をあらわしています。

敬語表現なので目上の人はもちろん、お願いしにくい事柄に対して使用するのも効果的です。誤用で多いのは「つきましては」を人に対して使ってしまうこと。事柄を指すときに対してのみ使用し、特定の人物や事柄には「おいては(於いては)」を使います。

先輩

覚えるまでは使い分けを間違いがちな言葉ですが、「つきましては」をビジネスシーンで使うときは”指す事柄や対象”に気をつけましょう。

メールや文書の場合は改行して文頭で「つきましては」を使う

ビジネスシーンでは口頭ではなく、メールや文書を使って依頼やお知らせを行うシチュエーションも多いです。文字で「つきましては」を使用する場合、文節のない状態の文頭に置いて使用するのが一般的です。

ビジネスパーソンとの報連相はいかに正確に伝えるかが重要です。表現では伝わりにくい文字のやり取りでも、改行をすることで相手に本題としての内容を伝えやすくなります。

メールや文書で「つきましては」を使う場合、改行してから文頭に置くことをおすすめします。

「つきましては」の類語

「つきましては」は類語表現も多い言葉です。よく耳にするフレーズほど多用しがちですが、ほかの類語も覚えてテンポよく使い分けていきましょう。ここでは文頭・文中で使える「つきましては」の類語表現を例文でご紹介します。

「つきましては」の類語(文頭)

文頭で使用する類語は「つきましては」と同じ使い方、意味合いで使用します。砕いた言葉で「そんなわけで」という使い方になり、そのまま置き換えて使用できる言葉です。「つきましては」と上手に使い分けていきましょう。

そのために/それゆえに

「つきましては」よりも明確に理由や事柄を指した表現です。漢字で書くと「其の為に/其れ故に」。「そのために」は日常会話、ビジネスシーン、創作物でも頻繁に使われている言葉に対し、「それゆえに」は少し時代がかった表現になります。

例文

部下1

ひとりの力だけでは物事には限界がありますしね。
そのために全員の協力が必要なんだよ。だから組織という集団が成り立つのさ

上司

部下2

ふむふむ・・・。それゆえにかあ・・・。

従いましては

「したがいましては」と読み、前の事柄・説明を受け、結論につなげるときに使用する類語です。「(前の事柄に)従う/ならう」という意味合いで使用します。

例文

先輩

それじゃあ行ってくるから後はよろしく頼んだわよ?
従いましては、帰りがけにでも差し入れの甘いものでも買ってきてもらえればと。

後輩

上司

彼女は遊びに行くわけじゃないんだぞー?

「つきましては」の類語(文中)

敬語表現としても文中で使える「つきましては」の類語表現は、ニュアンスや言い回しにクセがある言葉が多いのも特徴です。例文で使い方をチェックしていきましょう。

あたりましては

事例や出来事、状況を指す「その際」の敬語表現です。前もってその状況に直面、遭遇したときを想定した使い方になります。

例文

部下

プロジェクターを借りてきました。早速次の会議から使ってみましょう。
説明書もついてるね。なになに…。”使用するにあたりましては、お手元の説明書をご確認のうえ、ご使用ください。”か。

上司

関しましては

前の事柄や説明との関係・関わりをあらわしてつなげている言葉です。文字があらわすように「つきましては」よりもシンプルでわかりやすく、日常会話、ビジネスシーン、ビジネスメールを問わない使いやすい類語です。

例文

部下

なにやらおかしなことになってきましたね。
“この件に関しましては、協議した上で決定することといたします。”ときたもんだからねぇ・・・。

上司

「つきましては」を上手に使い分けよう

「つきましては」のようにビジネスシーンでよく使われる表現というのは、言い換え表現も多様で、日常会話でも使用される傾向にあります。「つきましては」の意味をよく理解し、類語と上手に使い分けていきましょう。