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クライシスの意味とは?用語の使い方や企業がクライシスに備える方法などを解説

クライシスとは「危機」のこと!

先輩

今回はクライシスについて勉強するわよ。
「CRISIS 公安機動捜査隊特捜班」のクライシスですか?僕、英語苦手なんでタイトル頭の意味は分からないですけど、男優も女優もアクションに気合入ってて面白かったなぁ。続編期待してるドラマのひとつですよ。

新人

先輩

キャストが豪華で話題性あったし、主題歌の「I need your love」もすごくよかったわよね~!けど、タイトルの意味がわからなかったら面白さ半減しちゃうわよ。ちょっとくらい辞書ひきなさい。
クライシスは「危機」という意味のカタカナ語です。人災や天災は人にも企業にもいつ襲ってくるかわかりません。

クライシスについて知り、ビジネスマンとして、ひとりの人として生き延びる術を考える材料にしてください!

クライシスの意味を確認

クライシスについてより深く理解できるように、まずはクライシスの言葉の意味を詳しく勉強しましょう。

英語のクライシス(crisis)ってどんな意味?

クライシスは英語表記すると「crisis」。「crisis」には次のような意味があります。

crisis
危機、難局
②〔重要な変化が起きる〕重大局面、転機、岐路
③《医》〔病気の〕峠、悪化もしくは快方に流れが変わる転換点
④〔物語中の〕危機的場面
この記事では①の意味の「crisis」について説明します。この意味での「crisis」はすぐにでも何か手を打たなければ、すべてが崩壊してしまうようなとてつもなく危険な状況のことです。

カタカナ語のクライシスって?

カタカナ語のクライシスは、次のような意味をもつ言葉です。

クライシス
危機
・重大局面
クライシスは経済に多大な悪影響を及ぼす危機について使われることが多いです。

[ビジネス版]クライシスの使い方・例文

クライシスの意味がわかったら、次はビジネスシーンでのクライシスの使い方を例文を通して学びましょう。シチュエーションをイメージして読んでみてください。

例文1

上司

取引先のA社が月末締め、翌月末払いにしてくれっていってきた。
A社って20日締め、翌月20日払いでしたよね。それを遅らせてくれって要求してきたんですか?もしかしたらクライシスに陥っているのかも。

先輩

上司

そうなんだよ。A社に危機的状況の可能性ありって上に報告してくる。
例文2

就活生

就活は大企業中心に進めているよ。入社できれば将来安泰だし。
甘い!大企業だってクライシスに襲われて大規模リストラが行われることは珍しくないんだ。もっと真剣に企業を見極めないと、将来後悔するぞ。

父親

現代日本のビジネスに潜むクライシス

現代日本のビジネス業界にもさまざまなクライシスが潜んでいます。実際にどのような問題が起こっているのか、知っておきましょう。自分の業界との共通点を探すことで、自分の勤めている会社にこの先起こる可能性があるクライシスに備える助けとなりますよ。

宅配業界の物流クライシス

宅配業界では今、次のような問題が原因で物流クライシスが起こっています。

①CO2排出量が多いトラック輸送の問題
②人手不足の問題
運賃がどんどん値上げになったり、引っ越し難民が問題になったり、メディアでも報じられていますよね。実感がわく人も多いのではないでしょうか?

コンビニクライシス

コンビニ業界も近頃ワイドショーを騒がしていますよね。コンビニ業界で問題になっているのは次のような事柄です。

①人手不足の問題
②加盟店従業員の社会保険未加入問題
③集中出店の行き詰まり
④本部と加盟店の力関係から起こる問題
コンビニ業界特有の問題ではなく、ほかの業界にも共通する点がありそうですね。

中小企業クライシス

近年、中小企業の倒産は減少。しかし、黒字状態で休廃業、解散する企業の件数は増加しています。その原因はズバリ!

①経営者の高齢化
②後継者不足
運よく後継者になりたいという人間が現れたとしても、債務保証(企業の資金繰りが悪化したときに経営者が肩代わりする約束)や自社株買取資金の調達など、後継者志願者には大きな壁が立ちはだかります。

危機に備えるクライシスマネジメント

クライシスが起こってしまったとき、なにも備えていなければ企業も人も荒れ狂う暴風雨にもてあそばれて簡単に吹き飛ばされてしまいます。

被害を最小限に抑えるために、しっかり準備しておきましょう。

クライシスマネジメントとは

クライシスマネジメントは企業や人などが災害などのクライシスに襲われたとき、どう対処するか管理すること。

クライシスが訪れたときにどう対応するかによって、被害の大きさが変わってきます。将来を絶望的なものにしないため、クライシスマネジメントは非常に重要です。

リスクマネジメントとの違い

リスクマネジメントは「危機的状況が起こらないように管理」すること。

対して、クライシスマネジメントは「危機的状況が起こったときに、被害を最小限にするために管理」することです。

広い意味では、リスクマネジメントの範囲内にクライシスマネジメントが含まれています。リスクマネジメントはクライシスが起こらないように管理することであり、クライシスが起こってしまったときに管理することでもあります。

クライシスマネジメントのポイント5つ

クライシスマネジメントは平常時からの準備が大切です。企業がどのような点に注意してクライシスに備えればいいのか、5つのポイントを紹介します。

①緊急対策本部の立ち上げ準備

緊急時、社長または責任者代理となれる上級役員を本部長にした「緊急対策本部」を、すぐに設置できるように準備しておきましょう。現場からの情報・声が「緊急対策本部」にリアルタイムに上がってくる体制を整え、トップダウンで迅速に対処できるようにします。

現場の判断で動かざる得ない状況も想定し、権限委譲規定(誰にどのような権限を与えるかなどの決まり)を定め、定期的に訓練することも必要です。

②莫大な費用がかかったとしても迅速に対処

クライシスにつながる可能性のある「不都合な事実」が判明した場合、迅速に対処しなければ、いざクライシスが起こったときに企業として致命的な状況に陥ってしまいます。

たとえ対策に莫大なコストがかかるとしても、対処を先送りするのは危険。平常時から「リスク管理を充分に考慮した経営計画」を立てる必要があります。

また、月イチなど定期的に社長も参加する「リスク管理委員会」を開催し、「不都合な事実」の把握、対策の評価、訓練などを行うことも大切です。

③最悪の事態を想定し、最善策を準備

歴史的な事実や科学的に指摘されている事柄、統計学的分析など、客観的な事実をしっかりと受け止め、最悪の事態を想定した対策をとる必要があります。

過去に起こったことは明日また起こるかもしれないという考え方が大切。最善策を日ごろから準備してください。

④「天災」と「人災」を区別して対策

「天災」は被害が最小になるように最善の備えが大切です。

対して、「人災」は兆候を見逃さなければ起こる前に対処することができます。小さな事故・トラブルなども見逃さず、リスクを管理している部署にすぐに報告が来る体制を整える必要があります。

また、小さな事故・トラブルが頻繁に起こる場合にはリスク管理部署で処理するのではなく、「リスク管理委員会」に必ず報告する規則を作ってください。

⑤クライシスが起きたあとには情報開示を

クライシスが起こってしまった場合は、情報を迅速に、企業にとって不都合な事実も含めて的確、誠実に公開する必要があります。ホームページ、プレスリリース、記者会見などを活用してください。

企業イメージを守るためには事態が落ち着いたあとに、メディアの個別取材を受けるなど、最後まで真摯な対応が必要です。

その際には問題点や検討事項を洗い出し、マニュアルを改訂するなど前向きな取り組みを継続していることをアピールするのもおすすめ。

MEMO
いざというときにメディアに速やかに情報公開できるよう、広報の態勢を整え、日ごろからメディアとの関係をよくしておくことが大切です。

覚えておくと役に立つ!?クライシス〇〇

私たちの身の回りにもクライシスが使われているものがあります。どのような言葉がどんな意味で用いられているのか、みていきましょう。

訪問看護を支える「クライシスプラン」

クライシスプランは介護される対象が危険な状態になったとき、どんな対応をするかについて、訪問介護を支える家族と介護支援者が事前に話し合い、計画しておくものです。

介護される本人もクライシスプラン作成に参加するのがポイント。

介護される本人、家族、介護支援者が協力して、どのような状態が「安定した状態」「注意するべき状態」「要注意の状態」なのかなどを確認。さらに、それぞれの状態で可能な対処、必要な対応を考えていきます。

相談内容を目に見える形のクライシスプランにまとめておくことで、互いの信頼関係やサービスの質を上げ、クライシスを未然に防ぐ効果が期待できます。

人気ゲーム「クライシスコア」

クライシスコアはPlayStation Portable専用のアクションRPGゲーム。正式名称は「クライシス コア ファイナルファンタジーVII」。スクウェア・エニックスから2007年9月13日に発売されています。

FF7につながるアナザーストーリーで、「クライシスコア(危機の核心)」というタイトルが切なくなるラストが待っています。

いつ起こっても不思議ではないクライシスに備えよう!

何も備えていなければ破滅的なダメージを負ってしまうのがクライシスです。クライシスは明日起こるかもしれませんし、天災・人災どんな災難として降りかかってくるかもわかりません。

いつ何が起こるかわからないクライシスから身を守れるように、今からできる最善の対策を考え、クライシスに備えましょう!