年収800万円といえば、どちらかというとアッパー層に属し、勝ち組と称されることもあります。そんな年収800万円の人の手取り金額や税額などの実態をチェックしてみましょう。独身者や家族持ちなど、詳しく分析して年収800万円の生活を紹介します。また、うらやむだけでなく自分で年収800万円を目指す方法も見てみましょう。
年収800万円の手取り額はどれくらい?
年収800万円は、給与所得者全体のたった2.8%といわれています。役員クラスになったり、仕事でかなりの成功を収めたりしないとなかなか得られる収入ではなく、年収800万円あればゆとりを持った生活ができそうです。
年収800万円の手取りは600万円台に
年収800万円は、実際の手取りにすると600万円台となります。控除後の金額は約600万円~640万円前後で、月額にすると50万円です。今後増税の対象となるなど、逆風もありますが、基本的には比較的良い暮らしができそうなレベルといえます。
ゆとりを持てる年収レベル
年収800万円の世帯では、収入が安定していればマイホームや車、趣味にもある程度お金をかけられるようになります。持ち家率も高く、この年収世帯では84.1%となっています。
参考:家計調査報告(貯蓄・負債編)平成28年(2016年)平均結果速報(二人以上の世帯)
年収800万円の手取り額と税額は?独身・子持ち・子なしで詳しく比較!
年収800万円の人の手取り金額や税金について詳しく紹介します。独身者や家族持ちなどで差があるため、比較してみましょう。ここでは、年齢40代後半、ボーナスを考慮せず800万円を月額にして計算してみました。
- 参考(計算には以下のサイトを利用しています。)
- 平成30年4月分(5月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表
- 平成30年度の雇用保険料率について
- 給与所得の源泉徴収税額表
- 住民税の自動計算サイト
独身者の手取り月収はいくら?
月額 | 年額 | |
収入 | 66.6万円 | ¥8,000,000 |
厚生年金(-) | 56,730円 | ¥680,760 |
健康保険料(-) | 38,998円 | ¥467,976 |
雇用保険(-) | 1,980円 | ¥23,760 |
税引き前 | 57万円 | ¥6,827,504 |
所得税(-) | 41,590円 | ¥499,080 |
住民税(-) | 38,292円 | ¥459,504 |
手取り金額 | 48.9万円 | ¥5,868,920 |
年収800万円の手取り金額は、独身者で約586万円となりました。この計算では手当などを一切考慮していないため、実際には600万円を下回らないかも知れません。ただし、独身者の場合には引かれる金額が高めになります。
■年金・健保の金額
厚生年金や健康保険などの控除です。社会保険全部で月額10万円近い金額を引かれます。
■税金と手取り額
年収800万円では、税金も比較的高めです。月額で合わせて8万円くらい、年額にしたら100万円近い金額になります。
子持ち世帯の手取り月収はいくら?
月額 | 年額 | |
収入 | 66.6万円 | ¥8,000,000 |
厚生年金(-) | 56,730円 | ¥680,760 |
健康保険料(-) | 38,998円 | ¥467,976 |
雇用保険(-) | 1,980円 | ¥23,760 |
税引き前 | 57万円 | ¥6,827,504 |
所得税(-) | 28,650円 | ¥343,800 |
住民税(-) | 32,791円 | ¥393,492 |
手取り金額 | 50.7万円 | ¥6,090,212 |
子持ち家庭では、独身者よりかなり税金額が抑えられています。子どものいる家庭でも、手取り月額50万円と比較的楽な暮らしができそうです。
■年金・健保の金額
年金額と健康保険料は独身者と変わりません。
■税金と手取り額
ここでは、16歳以上の子と妻がいる設定で計算しています。2人分の扶養控除が受けられ、大きく税金を減らせました。トータルで見れば16万円引かれ、月収50万円台をキープできそうです。
子なし世帯の手取り月収はいくら?
月額 | 年額 | |
収入 | 66.6万円 | ¥8,000,000 |
厚生年金(-) | 56,730円 | 680,760.00 |
健康保険料(-) | 38,998円 | ¥467,976 |
雇用保険(-) | 1,980円 | ¥23,760 |
税引き前 | 57万円 | ¥6,827,504 |
所得税(-) | 35,120円 | ¥421,440 |
住民税(-) | 35,541円 | ¥426,492 |
手取り金額 | 49.8万円 | ¥5,979,572 |
子なしの夫婦という設定で計算しています。50万円は若干切ったものの、やや引かれる金額は抑えられています。また、今回考慮していない手当がつく可能性があり、実際の収入としては月収50万円を超えそうです。
■年金・健保の金額
年金額と健康保険料は独身者と変わりません。
■税金と手取り額
配偶者控除と扶養1名という計算で、独身者よりも引かれる金額を抑えられました。税金月額はトータルで7万円ほどとなっています。
ファミリーでも余裕のある手取り金額
月額控除前 | 月額手取り | 年収手取り | |
独身 | 66.6万円 | 48.9万円 | ¥5,868,920 |
子なし夫婦 | 66.6万円 | 49.8万円 | ¥5,979,572 |
子あり (16歳未満・16歳以上) |
66.6万円 | 50.7万円 | ¥6,090,212 |
年収800万円という世帯では、独身者もファミリーも基本的に余裕のある手取り額となっています。確かに引かれる金額も大きいのですが、収入額も大きいため手元に余裕のある金額が残ります。手取り額の中から預貯金やローンなども捻出できる収入レベルです。
年収800万円はどうしたら稼げる?
年収800万円のレベルは、新人のビジネスマンが稼げる収入ではありません。それなりの企業や役職、実力が必要です。また、誰でも達成できる年収ではありません。キャリアの積み方次第でチャンスもめぐってきやすくなるため、若いうちから準備をしておきましょう。
大企業の管理職を目指す
年収800万円レベルは、中小企業など、規模の小さい企業では目指すのが難しくなります。年収800万円以上を目指すなら、大企業を目指すと良いでしょう。国税庁の調査結果でも、以下のように企業規模の大きさに準じて高額の年収を稼いでいる人の割合が高くなっています。中小企業でも不可能ではありませんが、確率的にいえば大企業の方が可能性はあります。
能力給や歩合給アップを目指す
年収800万円は、自分の実力次第で若い世代でも稼げる可能性があります。能力給や歩合給で収入が決まる仕事であれば、年齢に限らず高収入を得て、年収800万円を目指せることもあります。ただし、歩合給が良くても成果が出ず、給料が下がることもあるため、注意が必要です。
専門的な職業を目指す
弁護士や公認会計士などの専門的な職業を目指して資格を取得し、将来年収をアップさせる方法もあります。ただし、年収800万円を目指せる職業は難易度が高く、資格取得のための条件も厳しめです。年収だけでなく、夢ややる気など高い志がある人は目指してみても良いかも知れません。
転職でキャリアアップを目指す
年収800万円を目指すためには、企業規模や業績なども重要です。今いる会社の年収レベルが低い、業績が悪くて頑張っても上を目指せないといった場合には、本気で転職を考えてみましょう。転職をするなら、これまでのキャリアをいかしてハイクラス求人にチャレンジを!高年収求人を扱うサイトを探してみましょう。
年収800万円なら余裕のある生活ができるかも
年収800万円あれば、手取りでも余裕のある金額となり、独身でもファミリーでもゆとりのある生活ができそうです。趣味や車にもお金をかけられて、マイホームも手に入れることができます。年収800万円への道のりは決して楽ではありませんが、いくつかのチャンスはあります。若いうちから戦略を練って高年収を目指してみましょう。