「留意点」とは「心に留めておくべき点」という意味
留意点を考慮するように
業務引継ぎの資料に「A社の担当者はお酒が入ると仕事の話ができなくなります」とあったら、お酒に誘うのは仕事が片付いてからにしようと思いますよね。
「留意点(りゅういてん)」とは「心に留めておくべき点」という意味。ビジネスシーンで使われることも多い表現なので、これを機に使いこなせるようになりましょう。
「留意」とは
「留意」は文字通り、「意(心)に留める」という意味です。「留意点」や「留意事項」といった使い方の他、「留意します」「留意してください」という使い方も。
「留意点」と「注意点」の違い
「留意点」と似た意味の言葉に「注意点」があります。
・使用の前に留意点をよく読んでください ・使用の前に注意点をよく読んでください
どちらも同じ意味に思えるかもしれません。
しかし、「留意点」と「注意点」は忠告の深刻度が違います。「留意点」を「頭の隅にでも入れておいてください」という基準にすると、「注意点」は「絶対に忘れないでください」というレベルになります。
気を付けるのを怠ると危険がある、深刻な問題に発展する可能性があるものに対して「注意点」は使われます。
しかしながら、「留意点」よりも「注意点」の方が一般的なワードなので、「留意点」の事象に対しても「注意点」は広く使われています。
「留意点」の例
「留意点」と言えるのは具体的にどういったことなのでしょうか。いくつか例を挙げてみます。
・運動不足にならないように適度な運動を心がけてください。 ・このソフトは起動が遅いことがあります。
「注意点」と言うまでもないけど一応頭に入れておいてほしいという事柄に対して「留意点」を使用することが多いです。仮にその忠告を見落としたとしてもそれほど問題になることがありません。
・心当たりのないメールは無視して削除しましょう。 ・AとBのソフトを一緒に起動すると不具合が生じます。
一方で上記のような場合は忠告を見落としたり、聞き入れなかったりすれば重大な問題が起こります。これらの場合は言うまでもなく「注意点」です。
「注意点」でも「留意点」が使われる場合も
本来、「注意点」とすべき事柄でも「留意点」が使われることも。
「注意点」よりも「留意点」の方が言葉として柔らかな印象があるため、あえて「留意点」を使うこともあります。
そのため、「注意点」だから、「留意点」だからと区別を付けることなく、基本的にはどちらも「注意」するようにしましょう。
「留意点」の類語
・注意 ・警告 ・用心
これらが「留意」の類語として挙げられます。「注意点」のように「警告点」「用心点」とすることはできませんが、同様に気を付けてほしいことに対して使用されます。
「注意・注意点」同様、「留意・留意点」よりも注意喚起するレベルは高めです。
「留意点」の使い方・例文
・業務を行う上での留意点を説明します ・顧客情報取扱いに関する留意点を押さえておく ・3つの留意点を考慮して作業してください
警告レベルが違うだけで「注意点」と使い方は同じ。文中の「留意点」を「注意点」に置き換えても意味は通ります。
「留意点」を英語で
Focal Points related to the Administration ⇒事務処理上の留意点
「focal point」で「留意点」を表しています。他にも「fundamental point」「following point」で表現可能。
「points of attention」は「留意点」とも「注意点」とも訳すことができます。
「留意点」も「注意点」も
「留意点」と「注意点」は警告度合いに差があるものの、区別されていないこともあります。どちらにせよ、言及や記載がある場合は気を付けるようにしてください。