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ダイレクトリクルーティングの意味は?導入の背景とメリット、デメリット

ダイレクトリクルーティングとは『企業から働きかける人材採用』

新人

昨日、大学の後輩から電話で「ダイレクトリクルーティングされたんですけど、どうしたらいいですかね?」って、アドバイスを求められたんですよ。でも言葉の意味がわからなくて、「今忙しいから、明日答えるよ」ってごまかしちゃいました。
ダイレクトリクルーティングも知らないの?まあ君には一生縁のない言葉かもね。企業も優秀な人間にしか声をかけないだろうし。

先輩

新人

それ、どういう意味ですか?というか、その前にダイレクトリクルーティングの意味を教えてくださいよ。

最近、耳にする機会が増えたダイレクトリクルーティングは、企業の人材採用における攻めの姿勢を表す言葉です。具体的にどんな人材採用の仕方なのか、どんな時に使われるのか、くわしく説明していきます。

ダイレクトリクルーティングの意味をチェック

ダイレクトリクルーティングとは、企業側から直接アプローチする人材採用の方法です。就職や転職を希望している人たちが登録している人材データベースを調べて、企業側からめぼしい人材に直接連絡を取り、人材を採用するやり方を指しています。近年、この方式が増えてきているのですが、その要因や背景について説明しましょう。

ダイレクトリクルーティングが広まった背景

少子高齢化による人材不足がダイレクトリクルーティングが広まった最大の要因であるのは間違いないでしょう。就職は売り手市場が続いています。これまでは人材を募集して、応募者の中から選抜するのが一般的なやり方だったのですが、いまや企業側は待っているだけでは、よい人材を確保できない時代になったのです。

ネット環境が整い、人材データベースなどのサービスがたくさん登場したこともダイレクトリクルーティングの広がりを後押ししています。

ダイレクトリクルーティングのメリット

ダイレクトリクルーティングが盛んになってきたのはメリットがたくさんあるからです。大きく分けて、3つのメリットがあります

1.採用コストを削減できる

これまでのように求人広告を出して募集し、試験や面接によって応募者の中から選抜していくとなると、費用がたくさんかかります。ダイレクトリクルーティングならば、ピンポイントでほしい人材にアプローチするので、余分なコストがかかりません。これは大きなメリットです。

2.幅広い層、たくさんの人数の中から選べる

求人広告の場合は応募してきた人の中からしか選べません。人材紹介会社から紹介してもらう場合も、ある程度、限られた範囲の中から選ぶことになります。しかし人材データベースを活用すれば、たくさんの人たち、そして幅広い層の中から選ぶことができるのです。

3.外部からの企業の評価がわかる

ダイレクトリクルーティングによって、求めている人材から自社がどう見えているのかがはっきりわかります。採用に至らなかった場合でもその結果が会社の魅力を高めることにつながる可能性もあります。積極的に自らが動くからこそ、見えてくることがたくさんあるのです。

ダイレクトリクルーティングのデメリット

もちろんメリットだけではなく、デメリットもあります。考えられるデメリットは大きく分けて、以下の2つです。

1.人事担当者に大きく左右される

よい人材を見つけて入社させられるかどうかは、採用担当者に大きく依存しています。会社が求めている人材とマッチした人材を獲得できるかどうかが採用担当者の手腕次第となってしまうと、不確定要素が増えてしまいます。毎年継続して人材を採用することを考えると、これは大きなマイナスになりかねません。

2.採用業務の負担の増大

ダイレクトリクルーティングを採用すると、まずアプローチすべき人材の選別、スカウト、会社の魅力の紹介など、これまでにはなかった新たな業務が増えます。マニュアルのないところからのスタートとなるので、採用担当者の心理的な負担も大きくなってしまいます。

ダイレクトリクルーティングの英語は『direct sourcing』

ダイレクトリクルーティングをそのまま英語にすると『direct recruiting』ですが、これは和製英語なので、実際の英語表現は違ったものになります。

英語では『direct sourcing』が正しい表現です。『direct sourcing』を直訳すると、直接的なスカウティング。さてこの言葉、実際に英語ではどう使われているのか、見てみましょう。

例文1
Do you know the definition of direct sourcing?
ダイレクトリクルーティングの定義を知っていますか?
例文2
What are the benefits of direct sourcing?
ダイレクトリクルーティングの利点はどういうところですか?

ダイレクトリクルーティングとヘッドハンティングの違い

ダイレクトリクルーティングとヘッドハンティングはいずれも積極的に人材を求めているという点では共通した言葉です。しかし大きな違いがあります。ダイレクトリクルーティングは社内の人事担当者が採用の作業にあたりますが、ヘッドハンティングは外部に採用の業務を委託するものです。

ダイレクトリクルーティングはここ数年で始まったものであり、企業側が採用のノウハウを確立できていないことも少なくありません。ヘッドハンティングを併用し、ダイレクトリクルーティングのノウハウを蓄積していく選択肢も考えるべきでしょう。

ダイレクトリクルーティングの使い方・例文

ダイレクトリクルーティングという言葉は、ビジネスのどんな場面で使われているのでしょうか?例文を見ていきましょう

例文

先輩

ダイレクトリクルーティングの意味はわかったかしら?
わかりました。オレのような優秀な人材を求めて、どこかの企業が声をかけてこないとも限らないから、心の準備だけはしておきますね。

新人

先輩

そんな準備よりもまずは溜まっている仕事、しっかりやってね。終わるまで残業よ。
えー!今日はカンベンしてくださいよ。誰か~!ダイレクトリクルーティング、声をかけてくれませんか~!

新人

ダイレクトリクルーティングを活用しよう

ダイレクトリクルーティングは人材採用のやり方として注目されています。これから先、さらに認知が広まっていくと思われるので、日常会話でこの言葉が出てくることもあるでしょう。意味を理解して正しい使い方をしてください。