シェアードサービスの意味とは?メリットとデメリットや導入例も解説

シェアードサービスとは『複数組織の業務共有』

先輩

来月からうちの会社でもシェアードサービスが導入されるらしいわよ。
あ、そうなんですか。えーと、ところでシェアードサービスって、どんなサービスなんですか?

新人

先輩

知らないの?しょうがないわね。これからは自分でしっかり勉強してよ。シェアードサービスが始まったら、私も異動になるかもしれないから。

シェアードサービスという言葉、知っていましたか?

シェアードサービスとは『複数組織の業務共有』という意味の言葉です。その内容や仕組みについてくわしく解説していきます。

シェアードサービスの意味をチェック

シェアードサービスとは、グループ企業や一つの企業において『複数の組織が行う業務を共有、つまりシェアすること』です。グループ企業、企業の中にはたくさんの事業部が存在します。それぞれの事業部に人事部、経理部、総務部、法務部などがあります。

たとえば人事部のように、ひとつの部門をひとまとめにして、すべての事業部、すべてのグループ会社における共通の人事部として機能させることをシェアードサービスといいます。

シェアードサービスのメリット

大きくわけると、メリットは次の3つです。

1.コスト削減と作業の効率化

シェアードサービスの大きなメリットとなるのは、コストが削減できることと効率化が進むことです。それぞれの部署にある経費部をひとつにすると、スケールメリットが生まれるので、別々の部署として機能しているときよりも少ない人数での業務運営が期待できます。

2.品質改善

機能がひとつの部署に集約されることにより、ひとりひとりの処理能力とスキルが向上し、トータルでの品質改善にもつながるでしょう。

3.心理的な抵抗が少ない

大きな組織の変更になりますが、同じ会社内、もしくはグループ内でのシェアなので、社員の心理的な抵抗が少なくてすむというメリットもあります。

シェアードサービスのデメリット

メリットがたくさんあるシェアードサービスですが、デメリットもないわけではありません。大きくわけると、次の2つです。

1.初期投資として多大なコストと時間がかかる

軌道に乗りさえすれば、大幅なコストの削減が期待できるのですが、導入の最初の段階では多大なコストと時間がかかります。システムを導入し直したり、部署の配置をし直したりとかなりの労力を費やしなければなりません。

2.社員のモチベーション低下の危険性がある

業務を集約することによって、ひとりひとりの社員が同じような作業をより大量に、こなさなければならなくなることが予想されます。単調かつ大量な作業は社員のモチベーションの低下をもたらす危険性があるのです。

シェアードサービスの具体的な導入例

近年、シェアードサービスを導入する企業が増えています。その具体例をみていきましょう

家庭用品、衛生用品などを扱っている世界的な大企業P&G社のケース。P&Gは世界約80か国で事業を展開していたところ、シェアードサービスによって80社の財務を一括で管理し、統合するシステムを作りました。その結果、大幅な経費の削減が実現して、コストが約10億円減となり、利益率が大幅にアップしました。

日本国内の住宅設備などを扱っているLIXILグループも大胆なシェアードサービスを行っています。100社以上ある子会社のすべての会計システムを統合したのです。売り上げ、仕入れ、在庫管理、給与体系など、各社のデータをすべてまとめ、共通するフォーマットによる管理システムを構築しました。導入には多大なコストと時間がかかったものの、コスト削減、スピードアップ、ノウハウの共有など、メリットは大きく、今後さらなる成果が期待できます。

シェアードサービスの英語は『shared services』

シェアードサービスの英語は『shared services』です。『shared』は『share』の過去形もしくは過去分詞で、共有の、共通のといった意味があり、『services』はサービスという意味があります。この2つの言葉の合成語が『shared services』。企業組織で使われる言葉として普及しました。英文ではどのように使われるか、みてみましょう。

例文1
Shared services setting is selected.
シェアードサービスの設定が選択されています。
例文2
Shared services center was established.
シェアードサービスセンターが開設されました。

シェアードサービスとBPOの違い

シェアードサービスと並んで、使われることが多いのがBPOです。BPOは『Business Process Outsourcing』という言葉の略語で、効率化を図るために企業グループ内もしくは企業内のある部門の業務を一括してアウトソーシング、つまり『外部に委託する』という意味があります。

シェアードサービスがあくまでも企業内、企業グループ内での業務共有であるのに対して、BPOは外部である点が大きく異なるのです。

シェアードサービスの使い方・例文

シェアードサービスはビジネスのさまざまな場面で使われる可能性のある言葉です。具体的にどんな使い方をされているのか、例文を見てみましょう

例文

新人

シェアードサービスが実施されて、組織が大きく変わったとしても、また先輩と同じ職場になる可能性もあるわけですよね。
それはどうかしら。シェアードサービスをきっかけにして、ダメ社員は人員整理されちゃうかもしれないわよ。

先輩

新人

そ、そんな!

シェアードサービスで業務の効率化を図ろう

作業の効率化を図る有効な手段として、シェアードサービスを取り入れる企業が増えてきました。突然のシェアードサービスにも対応できるように、自分の実力を磨きましょう。