プリンシパルとは「最も重要な人」という意味
新人
上司
新人
プリンシパルは「最も重要な人」という意味のカタカナ語です。
プリンシパルは、バレエ業界で用いられる機会の多いワード。日常生活ではほぼ使わない言葉ですが、ビジネスだと役職名やIT分野などで登場することがあります。
プリンシパルについて学び、社会人としてレベルアップしましょう!
プリンシパルの英語スペルは?意味は?
プリンシパルは英語表記すると「principal」。一番という意味をもつラテン語の「prīmus」から生まれた言葉です。
「principal」は、次のような意味をもっています。
・第一の
・最も重要な
・先頭に立つ
・元金の
・主席の
・支配者
・社長
・主任
・契約当事者本人
・主役
・校長
どの意味にも一番というニュアンスにつながるところがありますね。
英語には「principal」に似たスペルでまったく意味の違う「principle:原理、法則、信条」という単語もあるので注意してください。「principle」の語源も「principal」と同じくラテン語の「prīmus」。
共通の語源をもつこの2つの単語は、スペルが似ているだけでなく発音も同じなので厄介です。リスニングの場合、単語だけではどちらの意味になるのか判別できません。前後の文脈をしっかり聞き取って、意味を判断してください。
プリンシパルの一般的な意味はバレエの「トップ階級のダンサー」
一般的にカタカナ語でプリンシパルといった場合、バレエ業界でのプリンシパルを意味するケースがほとんどです。
バレエ業界のプリンシパルは「バレエ団に所属するダンサーの中での最高位ダンサー」を意味する言葉。
プリンシパルは、男女の区別なく与えられる名誉ある階級です。主役を任せられる実力があり、華やかさと美貌を兼ね備えたダンサーだけがプリンシパルになることができます。
一般的に、プリンシパルは主役しか演じません。しかし、 別の実力あるダンサーが主役に抜擢される場合もあります。必ずしも、プリンシパルが主役を演じるわけではありません。
企業の役職としてのプリンシパル
プリンシパルは、企業で偉い人の役職名として用いられています。
コンサルタントのプリンシパル:最上位クラスのコンサルタントであり、共同経営者でもある役職
エンジニアのプリンシパル:上級エンジニア。チーフエンジニアなどさらに上の階級もあるため最上位というわけではない
デザイナーのプリンシパル:その企業の中での最重要デザイナー
プリンシパルがつく役職にどんな仕事や権限が与えられていて、どのくらい偉いのかは、企業によって変わってきます。
役職としてプリンシパルを名乗る人がいたら、とりあえず偉い人なんだなと判断し、偉い人向けの対応をとるようにしましょう。
依頼人という意味ももつプリンシパル
ビジネスでのプリンシパルは、仕事を委託する依頼人という意味でも使う言葉です。プリンシパルが依頼する仕事を契約によって引き受ける人は、エージェントと呼ばれます。
・雇用者がプリンシパルで、被雇用者がエージェント
プリンシパルとエージェントの関連語もおさえておきましょう。
プリンシパルとエージェントのゲーム
プリンシパルとエージェントの関係は、ゲームにたとえられる場合がよくあります。
プリンシパルは、エージェントになるべく低コストで自分の利益が最大限になる結果を出してほしいと希望します。
それに対してエージェントは、なるべく手間をかけずに自分にとって不利にならない結果を出して、プリンシパルにはその結果で納得してもらいたいと思っています。
このプリンシパルとエージェントの駆け引きが、ゲームプレイヤー同士のやり取りみたいにみえますね。
プリンシパル・エージェント問題
プリンシパル・エージェント問題とは、エージェントが自分の利益を優先してプリンシパルの利益に反する行動をしてしまうこと。
プリンシパルとエージェントの利害が一致しないときに起こってしまいます。
プリンシパル・エージェント理論
プリンシパル・エージェント理論は、プリンシパル・エージェント問題を防ぐためにはどうしたらいいかを分析したもの。
エージェントにプリンシパルの利益を守った行動をとらせるための、ベストな契約形態や最適なシステムをみつけるための理論です。
ITでのプリンシパルの意味
IT関係でのプリンシパルは、システムのアクセス許可を割り当てて、データベースが認証できるようにする対象(ユーザーやサーバー、アプリケーションなど)を意味します。
AWSでのプリンシパルの意味
AWSは、さまざまな企業が利用している世界的なクラウドコンピューティングサービスのひとつ。
AWSでのプリンシパルは、AWSに認証されたユーザーやサービス、 アカウントのことです。AWSに特定のアクションの実行をリクエストできます。
プリンシパルの使い方・例文
ビジネスでのプリンシパルには、偉い人の役職と依頼人という2つの意味がありましたね。
ビジネス会話でどのようにプリンシパルを使うのか、例文でイメージしてみましょう。
先輩コンサルタント
新人アナリスト
部下
上司
ビジネスでのプリンシパルはいろいろな意味をもつ言葉
一般的な意味でのプリンシパルは、バレエ団の「トップ階級のダンサー」を意味します。しかし、ビジネスでは、この意味でプリンシパルを使用しません。
ビジネスでのプリンシパルは、役職名に使う場合もあれば依頼人を意味するケースもあります。IT分野では、システムにアクセスする許可を割り当てる対象を意味することも。
複数の意味をもつプリンシパルを習得し、使いこなせるようになりましょう!