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非正規雇用のメリットとデメリットは?労働者側と企業側の視点でチェック

パートは子育てと両立しやすくて助かるわ!

でも、不安定さが気になるんだよなぁ…。メリットよりデメリットが多そうじゃない?

非正規雇用はメリットがある?

非正規雇用はニュースなどでも不利益な面を強調され、デメリットが多いようなイメージがあります。しかし、デメリットばかりではなくメリットもあり、快適に働けている人もいます。

非正規雇用とは

非正規雇用とは、契約社員や派遣社員、パート・アルバイトなどの働き方を指します。正規雇用は正社員なので、正社員ではない働き方ということになります。

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デメリットが多いようにみえる

デメリットが多くみえるのは、非正規雇用の働き方が不安定な面をもち、収入も低い水準になることが多いためです。また、新型コロナウイルスの問題によって、非正規雇用労働者の生活への不安感が浮き彫りとなり、「非正規雇用=問題多い」の考えが一層高まりました。

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非正規雇用労働者のメリット・デメリット

非正規雇用で働く労働者側のメリット・デメリットを紹介します。その人の状況によっては非正規雇用のほうが便利ということもありますし、反対に不利益を被っている人もいます

非正規雇用のメリット

■ ライフスタイルに合わせて働ける

非正規雇用のメリットは、自分のライフスタイルに合わせた働き方ができることです。時短勤務や曜日限定、残業なしなど、契約内容をみて仕事を探すことで無理なく働けます。子育て中や介護中、将来の夢に向かって勉強中など、仕事より優先度の高いものがある人におすすめです。

また、大体の非正規雇用は、副業も禁止されていません。そのため、勤務時間以外にほかの仕事を持つこともできますし、開業準備などに充てることもできるでしょう。反対に、副業として非正規で働くことも可能です。

■ 職務範囲が明確

非正規雇用の職務範囲は、明確で限定的なことが多くなります。また、異動も基本的にありません。そのため、自分のスキルや好みの仕事を選んで働きやすくなります。また、正社員なら押し付けられがちな雑用や他部署の応援などもありません。

■ 仕事の責任が軽い

非正規雇用の仕事の責任は、正社員よりも軽いことが多いものです。仕事に張り合いややりがいを求める人にはもの足りないですが、気楽にお金を稼げるという点がメリットに感じる人もいます。

子育てや介護、自分のための勉強などに重きを置いている場合、仕事はお金が稼げればいいと思うこともあるでしょう。難しい仕事に頭を悩ませるくらいなら、自分の生活を優先したいという人に非正規雇用は便利です。

非正規雇用のデメリット

■ 収入が低い・不安定

非正規雇用は、自由度が高く責任が軽い分、収入や雇用が不安定です。正社員のような安定の月給制、ボーナス・充実の福利厚生、退職金などがなく、正社員より仕事を失うリスクが高くなっています。また、正社員よりも収入が低く、手当なども限られていることがあります。

■ 職場での地位が低い

非正規雇用は、職場での地位が低くみられ、正社員と差を付けられることが多いものです。時には、正社員からマウントされて嫌な思いをすることもあるようです。正社員からの接し方は職場によりますが、職責や仕事の内容などが軽く、正社員の補佐的な存在として位置づけられることは珍しくありません。

■ キャリアアップしにくい

責任が軽い仕事や単純作業が多い非正規雇用は、キャリアアップもしにくくなります。昇給や昇進もないので、収入や地位が上がることもありません。同年代の正社員が昇進していくのを横目で見ながら同じ仕事を続けるのは辛いかもしれません。

非正規雇用って労働者側ばかり損しているのかしら? それじゃ、納得できないわ。企業側のメリットとデメリットもじっくりみてみましょう。

企業側の非正規雇用のメリット・デメリット

労働者側だけでなく、企業にとっても非正規労働者を雇用することにはメリットもデメリットもあります。非正規雇用労働者は、企業側にメリットしかないようにみえますが、実は意外と不利益につながることもあるようです。企業側と労働者側がお互いのメリットデメリットに目を向け、歩み寄ることで、昨今の非正規雇用問題の解決に近づけるかもしれません。

非正規雇用のメリット

■ 賃金を抑制できる

企業が非正規労働者を雇用する一番の理由として挙げられるのは、賃金についてです。非正規労働者は正社員より低い賃金で雇うこができ、さらに昇給しにくく、ボーナスも退職金もありません。そのため、労働力を安く賄おうと考える企業にとって一部の経験と実績がないとできない責任の重い仕事以外は非正規労働者を使いたいのです。

■ 繁閑に対応できる

非正規雇用労働者の勤務時間や日数を調整することで、企業は繁閑に柔軟な対応をすることも可能となります。忙しい時期には多数雇用、もしくはシフトを増やし、反対に暇な時期には雇用を制限し、勤務日数などを減らします。繁忙期や閑散期のある企業には便利な使い方ですが、労働者にとっては雇い止めやシフトを減らされるなど企業に振り回されるリスクでしかありません。

■ 即戦力を導入できる

非正規労働者は、即戦力として経験と実績ある労働者をピンポイントに配置するのに向いています。正社員であれば採用後、一から育てることが多いものですが、非正規であれば育成の手間なく人材を確保できます。労働者にとっても自分のスキルを生かして活躍できるチャンスではありますが、教育のチャンスは得ることができません。

非正規雇用のデメリット

■ 社員を育てられない

企業側にとっての非正規雇用労働者を使うデメリットには、育成しにくい点があります。短時間労働や期間の限られた契約のため、十分に時間をかけて人材を育成することができません。労働者側も一生働く会社とは思っていないため、企業が育成の努力をしても簡単に辞められる恐れがあります。

特に、回転の速い非正規雇用ばかりを雇っている企業は、経験豊富で優秀な労働者がいずれいなくなってしまい、経営にも悪影響を及ぼすかもしれません。

■ 責任ある仕事を任せられない

非正規雇用労働者を育成するのは難しいため、任せられる仕事も限られてしまいます。経験者や即戦力としてスキルや実績は生かせますが、育成の難しさやすぐに辞められるリスクがあるため、長期プロジェクトや責任のある仕事は任せにくくなります。

■ 会社に対する思いがドライ

非正規雇用労働者は、正社員と違って、会社への思いがさほど強くありません。お金のためなど、割り切って働いており、愛社精神やモチベーションも低いことが多くなります。その結果、仕事への意識が低く、作業効率も低下するかもしれません

非正規雇用にはメリットもデメリットもある

非正規雇用は労働者側にも企業側にも、それぞれメリットとデメリットがあります。労働者は自由な働き方ができる反面、収入や待遇に問題が、企業側は給料や雇用をコントロールできる反面、労働の質に問題が生じる可能性が考えられます。

労働者も企業も非正規雇用のメリットだけを享受するのは、非常に難しいことでしょう。どちらもデメリットを慎重に見極めつつ、自分たちに適した働き方・雇用方法であるかどうか考えることが大切になります。また、双方が歩み寄るために話し合いや雇用方法の説明の機会をもつことも必要となるでしょう。