インフラとは『下部構造』のこと
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『インフラ』という言葉は、よく見聞きする言葉ですよね?
正式名称は『インフラストラクチャー』といい、インフラは略語です。
この言葉を日本語にすると『下部構造』ですが、もっと簡単にいえば、何かの『基盤』となるものを指します。
ここでは、インフラの意味を解説するとともに、わかりやすい具体例も紹介していきます。これを機にしっかりと学んでいってください。
インフラの意味をチェック
インフラとは、生活や経済を形成する基盤となるものを指します。
しかし、分野ごとに基盤は異なるため、『〇〇インフラ』というように、さまざまな種類のインフラが存在します。ここでは代表的な各種インフラを簡単に解説していきます。
社内インフラ
社内インフラとは、企業が事業を行っていくうえで必要な基盤を指します。電気、ガス、水道はもちろんですが、電話などの通信機器、サーバーやパソコン、ソフトウェアなどのIT関連商品も含まれます。
しかし、多くの場合、社内インフラ整備というと『サーバー容量をアップさせる』『OSを入れ替える』『社内ネットワークを強化する』など、IT関係設備の強化を指します。
経済インフラ
経済を支えていくうえで必要な、産業活動の基盤となるものを指しており、『産業インフラ』とも呼ばれています。主に、次のようなものがあげられます。
■鉄道
■道路
■通信設備
■発電所
■上下水道
■港湾
■ダム
社会インフラ
人が生活をしていくうえでの基盤となるものを指しており、『生活インフラ』と呼ばれることもあります。
経済インフラに含まれる水道、電気、ガスといったライフラインのほか、学校、公園、病院、福祉施設なども含まれます。
新しい駅ができると交通の便が良くなり、道路が整備されると徒歩での移動も快適になりますよね。
社会インフラ整備が実施されると、私たちの生活環境が良くなるといったメリットもあります。そのため、特に注目しておきたいインフラといえるでしょう。
交通インフラ
交通インフラとは、経済インフラや社会インフラの中に含まれる道路や鉄道のほか、次のようなものが含まれます。
■信号機
■バス
■橋
■トンネル
■空港 など
通信インフラ
電話やインターネットをするために必要な、通信の基盤のなるものを通信インフラといいます。主な施設や設備は次のとおりです。
■携帯電話回線
■固定電話通信設備
■ブロードバンド*回線
■電波の中継施設 など
(ブロードバンド*:大容量で高速のデータ通信が可能な回線のこと。ADSL、光ファイバーなど。)
ITインフラ
コンピューターを取り扱ううえで必要になる基盤をITインフラといいます。ハソコンやサーバーなどのハードウェアも、OSやアプリケーションなどのソフトウェアもすべて含まれます。
たとえば、Eメールを使える環境を作る、新しいソフトウェアをインストールしてパソコンでの作業を快適にする、これらすべてがITインフラ整備をしたことになります。コンピューター作業に必要なことすべてが含まれると考えれば簡単ですね。
サービスインフラ
サービスインフラとは、顧客に対し、サービスを実施するための基礎となるもの。具体例をあげてみましょう。
■通販サイトにおいて、24時間体制で顧客サポートができるようにする。
■商品が故障した際に、受付・修理・納品まで簡単に進めていけるシステムを整える。
■顧客からの質問を24時間受付できる体制を整える。
インフラの英語表現
日本語としてのインフラは当たり前のように浸透しています。それでは、英語圏でも同じような表現をするのでしょうか?
インフラの英語
英語では略語ではなく、infrastructureと表記する正式名称で使われており、主な意味は次のとおりです。
■下部構造
■基礎構造
■基盤
■基本施設 など
「インフラ整備」を英語で表現すると?
日本語の中でよく使う『インフラ整備』の英語表現は『Infrastructure improvement』や『infrastructure development』が一般的です。英語の『improvement』や『development』にはこんな意味があります。
■改善
■変更箇所
■価値向上 など
■発展
■進歩
■開拓
■変化 など
インフラ事業の具体例
インフラの意味はわかりましたが、いまいちイメージがわかない人もいるでしょう。そこで、ここではわかりやすい具体例をあげてみました。
具体例①:駐車場
お店が密集している地域や駅の近くでは、路上駐車が増える傾向にありますよね。
また、それにより交通渋滞を引き起こすことも多いです。
その対策として、空いた土地を利用し、駐車場を作りました。これは生活環境の整備にあたるため、社会インフラ(生活インフラ)整備といえます。
具体例②:携帯電話基地局の増設
スマートフォン、タブレットなどを当たり前に携帯するようになった現代において、通信設備の充実は重要ですよね。また、山の中で携帯電話が通じないという状況も、昔よりは改善されてきました。
これは、各キャリアにおいて、携帯電話基地局をどんどん増やしているおかげです。この対策は通信設備の整備になるため、通信インフラといえます。
インフラの関連語
カタカナ用語には、セットで覚えると理解が深まる関連用語が存在する場合があります。ここではインフラの関連語を2つ紹介しておきます。
インフラエンジニア
インフラエンジニアは、主にIT業界で使われる言葉で、ITインフラの整備に携わる人を指します。代表的な業務は次のとおりです。
■ネットワークの設計
■設計したネットワークを効率よく使えるように調整
■ネットワークの管理・運用
■サーバー管理 など
インフラファンド
東京証券取引所では、太陽光発電施設などのインフラ施設を投資対象とした市場が設立されており、これをインフラファンド市場といいます[efn_note]参考:インフラファンド|JPX 日本取引所グループ[/efn_note] 。
投資者から資金を集め、インフラの保有者が生じる収益などを投資者に分配する仕組みとなっています。
[ビジネス版]インフラの使い方・例文
幅広い分野で使われるインフラですが、実際の会話ではどのように登場するのでしょうか。例文を3つ用意したので、場面を想像しながら読んでみてください。
インフラの意味を正しく理解し、仕事に取り組もう
どんな業界にいても、業務にインフラが関係してくることがあるでしょう。ここでしっかり意味を理解し、「これは基盤なのだな」と認識しながら仕事に取り組んでくださいね。