チートは「ズル」!
チートはゲーム好きな人であれば見聞きしたことはあるでしょう。ゲーム以外の話題でも、ネットスラング(ネット上で使用されている俗語)として使われることもありますよね。また、英語ではもっと広い意味で使われる言葉でもあります。チートは「ズル」。今回はチートについて詳しく解説していきたいと思います。
チートの意味
チートの意味は「ズル」ですが、ズルはズルでもコンピュータゲームで使われる言葉。ゲームでのズルというと「1日1時間までを守らない」、「順番を無視する」などを思い浮かべる人もいるかもしれませんが、そんな可愛らしいズルではありません。不正改造を行ってゲームを有利に進めるようにデータを変えてしまうことをチートと言います。改造ツールやアプリなどを使って行われます。
ゲーム用語で使われるチートの種類
チートはゲームプログラムを改変することであると解説しましたが、チートにもいくつか種類があります。公式に認められているチートとは似て非なるものもあれば、訴えられる可能性があるものまで。それらを一つ一つ見ていきましょう。
MOD
MOD(モッド、モド)はModification(部分的な修正、変更の意味)の略。有志が開発したデータや公式で拡張のために配布するデータのことを指します。ゲームのデータやプログラムを変更するという点ではチートと似ていますが、MODは公式に認められているものが多いのが特徴。例えば、メーカーのサポートのない外国のゲームを日本語化するMODや、バグを修正するMODなどはメーカー側もプレイヤー側もwin-winですよね。
オフラインゲームでのチート
ひと昔前まではコンピュータゲームと言えばオフラインのものが一般的でしたよね。自分で買ったゲームソフトのデータを変えてチートで遊ぶことは推奨されていませんが、人に売ったりあげたりしない限りはそれほど問題視されていません。
気を付けなければいけないのは、エミュレータの問題。コンピュータゲーム(ファミコンやプレイステーションなど)をパソコン上で動かせるようにするエミュレータというものがあります。これを使えばゲームソフトのデータを簡単にコピーしたり改造したりすることが可能。コピーしたソフトをやり取りすることは著作権違反になります。
オンラインゲームでのチート
オンラインゲームというと、ゲーム機で行うものからパソコンやスマホでできるものまで幅広くあります。特にスマホゲームは無料でできるものや隙間時間にサクッとできるものが多いので、人気がありますよね。『荒野行動』や『Pokémon GO』も人気のスマホゲーム。
オンラインゲームでチートを行うとどうなるでしょうか。オフラインと違い、他のプレイヤーにも影響を及ぼします。例えばチートプレイヤー(チーター)のせいで、他のプレイヤーが勝負で不利になったり、本来ゲットできるはずだったアイテムや経験値を得られなったりします。また、本来購入すべきアイテムをチートでゲットしたらメーカー側にも不利益を与えてしまいますよね。
チーターがいたらプレイするのが楽しくなくなるので、プレイヤーが減ってしまうことにもつながります。ゲームのアカウントを停止されるだけではなく、損害賠償を請求される可能性もあり。
その他
ゲームデータに意図して組み込まれているチートプログラムもあります。コンピュータと対戦するゲームで問答無用に強すぎるものやコンピュータ側に有利に設定されているものなど。
ネット用語としての意味
ネット用語、ネットスラングでもチートは使われます。ゲームの話題ではなくても「チートすぎる」、「チート級」などと言われることがあります。ズル(チート)していると思えるほど強い、能力が高いという意味。
チートすぎる強さを持つキャラクター
ゲームだけではなく、アニメや漫画などで世界観を壊すほど強いキャラクターをこう言います。
チート級の女子力を持つ
現実世界の人に言われることもあります。
英語では?
チートは英語の「cheat」から。ゲームに限らず、「ズルをする」「騙す」などを意味し、頻繁に使用される動詞です。カンニングや浮気をするという意味も。「cheater」は浮気者という意味を持ちます。
チートの関連語
チートについて詳しくなったところで、チートとの関係性が近い他の言葉も見ていきましょう。
チートデイ
ダイエット・減量中に設ける好きなだけ食べてもいい日のこと。体重が落ちなくなる停滞期を打破する効果があるとされます。身体をだますという意味では「ズル」していると言えるかも。
ラノベ
日本小説「ライトノベル(ラノベ)」の世界では、チート級(強すぎる)主人公が活躍する物語が人気。「チート系」や「俺TUEEE系(俺つえー系)」と呼ばれています。例えば『チート魔術で運命をねじ伏せる』はタイトルにチートを持ってきていますね。
チートはダメ
チートはゲームのズルのこと。ゲームのズルはいけませんが、現実世界で「チート級」と言われるほどのビジネスパーソンを目指すのはOKです。