ターゲティングとは『狙う顧客層を決めること』
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ターゲティングは『狙う顧客層を決めること』という意味の言葉です。マーケティングのポイントとなるこの言葉、くわしく説明していきます。
ターゲティングの意味をチェック
ターゲティングは、マーケティングにおける重要な用語で『狙う顧客層を決めること』という意味があります。つまり販売する商品やサービスのターゲットとなる層を絞ることです。
どんな層にアピールするかを決定することは商品開発にも大きな影響を与えます。いかに顧客層を具体的にイメージできるかが大きなポイントとなるのです。
ターゲティングはなぜ必要か
ではターゲティングによって顧客層を定めると、どんなメリットがあるのでしょうか?ポイントとなるのは選択と集中という言葉です。顧客層を限定することで、その層に集中して資本を投入することができます。
商品開発も充実し、広告や宣伝も集中的かつ効果的に打つことが可能に。たとえば雑誌などの媒体に広告を出す場合、顧客層が限定できると、出稿すべき媒体はおのずと決まります。効率的に資本を投入できることが、ターゲティングの大きな役割なのです。
ターゲティングの具体例
ターゲティングが成功した具体例をいくつかみていきましよう。
一つめは和風定食屋のチェーン店の例です。かつてはさまざまな大学のある学生街には、おふくろの味と呼ばれるような定食屋がたくさんありましたが、時代の流れとともにすっかり減りました。定食屋チェーン店の潜在的なニーズがあるのではないかという仮説に基づいて、飲食業界のある企業が和風定食屋チェーンを展開したのです。イメージは学生街の和食屋。ボリュームがあって、スタミナのつくメニューを揃えました。店舗によっては好調だったのですが、郊外の店舗での売り上げがおもわしくありません。
そこでターゲティングを入念におこない、学生ではなくて主婦層や女性会社員層に絞ることにしました。メニューも大幅に変更。ボリュームを抑えて、肉よりもサラダ重視。ご飯の量も自由に選択できて、ヘルシーな雑穀米などを選択できるようにしました。
店内の内装も清潔感があり、シックでスタイリッシュな方向に変え、女性客がひとりで入りやすい雰囲気作りを心がけました。その後、ターゲティングが見事にあたって、定食屋の業績は大幅に伸びたのです。
もう一つ例をあげましょう。ある家電メーカーの電動歯ブラシのケースです。高齢の男性向けの商品を開発して販売展開していたのですが、年々業績が下がり、思い切ってターゲティングを変更しました。
高齢の男性から20代~40代の女性社員層へと大胆にチェンジ。会社で昼休みに使用することを想定し、ポーチなどに入るコンパクトサイズに変更。使用時の音量も下げ、デザインもスタイリッシュなものにしました。その結果、売り上げは前年比8倍で、大当たりになったのです。
ターゲティングの英語は『targeting』
ターゲティングの英語は『targeting』です。もともとは『target』からきています。
targetはスポーツにおける的、標的、目標物、目標、対象などの意味です。
targetingを使った例文を紹介しましょう。
働く男性を対象としたターゲティングは成功した。
子ども向けの広告のアイディアを考えてください。
ターゲティングとセグメントの違い
ターゲティングとセグメントはセットで使われることの多い言葉です。意味が混同されることもある二つの言葉の違いを確認しておきましょう。
マーケティングでは一般的にまずセグメントがおこなわれたのちにターゲティングがおこなわれます。
セグメントとは市場における消費者を年齢、性別、職業、住んでいる地域などによって、細かく区分けすること。通常のマーケティングではまずセグメントによって顧客を区分けして、そののち、ターゲティングによって、さらに顧客の属性をしぼりこんでいきます。
ターゲティングの使い方・例文
ターゲティングはマーケティングでおもに使われる言葉です。しかし日常会話の中で登場しないとも限りません。例文を見てみましょう。
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ターゲティングの意味を理解して使おう
マーケティングにおける重要な言葉、ターゲティング。ビジネスで活用も増えそうです。意味を理解して、正しく使いましょう。