アサーションとはどんな意味?生まれた背景と特徴も解説

アサーションとは『適切な自己表現のためのスキル』

新人

さっきの会議で、同期の反論にうまく言い返せなかったのが悔しいんです……。
君は『アサーション』を身に付ける必要があるようね。

先輩

『アサーション』とは『ひとつのコミュニケーションスキル』です。前提として、『人は誰でも意思や要求を表明する権利を持っているという立場にもとづいた、適切な自己表現のこと』です。

といってもすぐにはピンとこないでしょう。ここではアサーションの意味や生まれた背景、特徴なども含めてできるだけわかりやすく解説するので、しっかり理解して使いこなしてください。

アサーションの意味をチェック

ビジネスにおいてコミュニケーションは必要不可欠です。上司やクライアント、同僚や部下などコミュニケーションスキルが試される機会は多いものです。こういう場で役に立つスキルがアサーションです。

アサーションは、『誰も傷つけないコミュニケーションの取り方』です。自分も相手もともに大切にして、主張自体はしっかり行うものです。このスキルが生まれた背景を解説します。

アサーションが生まれた背景

アサーションのコンセプトやスキルとして磨く方法は、50年代のアメリカで生まれました。行動療法という心理療法のひとつです。

やがて、対人関係に問題を抱える人のためのカウンセリングに導入され、差別撤廃の運動において、言動を抑圧されてきた人達に勇気を与えました。

特徴は「磨けるスキル」であること

アサーションの効果を表すエピソードがあります。60年代アメリカのレストランでの出来事です。ある黒人がチキンを食べているところを、白人たちが彼を取り囲んでいいました。

「おまえの来るところじゃない。出ていかなければ、おまえがチキンにすることをおまえにもしてやる」

「おまえがチキンにすること」とは、ナイフで切り刻むことを意味します。

黒人は何をしたと思いますか?

なんと彼は、チキンにキスをしました。それを見た白人たちは、一言もなく、立ち去ったという話です。

脅しに屈せず、理不尽な相手の言動を逆手に取って、自らの主張を示した彼のふるまいは、語り草となっています

アサーションは、差別をなくす運動の中から生まれたので、弱い立場の者が上位者に対してどんな切り口で意見を主張すべきかのヒントにあふれています。自己主張が苦手な人にも、磨いていけるスキルなのです。

アサーションの英語は『assertion』

アサーションは英語で『assertion』と表記します。使い方は英語と同じです。

以下のように使われます。

例文
Let’s talk more and more at the meeting with assertions.
アサーションによって、会議もどんどん発言していこう。

アサーションとアファメーションの違い

アファメーションとは、自分に対する肯定的な宣言を意味します。スポーツ選手などが試合前に「おれは勝てる!」「おれならできる!」などと自分に向けて唱えるのもアファメーションです。

自己啓発のセミナーなどでもアファメーションは重視されています。いわばポジティブな口癖のようなものです。アサーションは論理的に冷静に主張することなので、自己暗示的なアファメーションとは別物です。

上司

アファメーションは誰でも無意識にやっているかもしれないね。

アサーションの使い方・例文

普段の生活はあまり登場しないアサーションですが、ビジネスシーンではいったいどんな使い方があるのでしょうか。例文で見てみましょう

例文1

上司

君もアサーションを磨いて、クライアントの要求が理に敵っていないときは、主張すべきことは主張しなければいけないよ。
例文2
彼は一見寡黙に見えるけど、主張ははっきりと伝えられるアサーションの能力が高い青年です。

先輩

[おまけ]アサーション理論の3つの自己主張

自己主張のパターンは以下の3つに分かれます

アグレッシブ(攻撃的な主張)
ノン・アサーティブ(控えめな主張)
アサーティブ(攻撃的主張と控えめな主張の最適なブレンド)

3つめのアサーティブが理想形です。相手の認めるべきところは認め、自分の主張をするべきところは主張する、冷静で理に敵ったふるまいは議論において優勢になりがちです。

人との付き合い方をよりよくする方法と知って使おう

アサーションはそれを意識して言動に取り入れることで、人間関係やコミュニケーションを良好に保てるスキルです。そういう意義を認識してアサーションという言葉を使いましょう。