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おもしろいと思う仕事がしたい。ある行動をとったらやりたいことを実現できた。

こんにちは。私は新卒で入社した大手玩具メーカーを8年ほど勤めた後に出版社に転職をしました。
自分のやりたいことを追及しながら視野を広げることもできたので、踏み出してみてよかったと心から感じています。

今回はそんな私の転職の体験談をご紹介します。今転職を考えている方に何か伝えられるものがあればうれしいです。

「楽しく働く」を追求して玩具メーカーに就職

私は大学を卒業後、大手玩具メーカーに就職をしました。

主にPRの仕事で、CMの作成に関わったり、おもちゃ屋さんなどに出すPOPを作ったりしていました。それだけでなく、おもちゃのトーナメントや展示会などのイベント企画にも携わったりと幅広い業務を担当していました。

なぜ玩具メーカーに就職したかというと、「自分がおもしろいと思う仕事」をしたかったからです。1日の1/3の時間を仕事に費やすので、それなら自分自身が楽しめるコンテンツを扱いたいと思っていました。

就職活動ではエンタメ系の会社や旅行・飲食業界を中心に探していたのですが、その中でふと見つけたのが玩具メーカーの求人です。有名な会社だったので名前も聞いたことがあり、そのメーカーが販売していたおもちゃで小さい頃によく遊んでいたことを思い出し、興味を持ちました。

もともと子供が好きで高校生までは教師を目指していたこともあり、子供をターゲットに仕事ができるという点にも魅力を感じました。

さらに、当時は圧迫面接をしている企業が多かったのですが、この会社は和やかな雰囲気で面接を進めてくれたのでとても印象に残り入社を決めました。

入社5年目を過ぎた頃にアニメーション関係の部署に異動

扱う商品がおもちゃからカードゲームに変わるといった変化はありましたが、入社してから5年ほどはずっとPR系の仕事をしていました。

やがて、コンテンツ制作をする部署に異動することに。

コンテンツ制作の主な仕事内容はおもちゃを題材としたアニメーションを製作することです。アニメ制作の流れや、製作委員会から構成や権利のことも学びました。もともとアニメは好きでよく見ていたのですが、新しいアニメを見たり漫画を読んだりすることも仕事の一つとなっていました。まさに好きなことを仕事にしているといった感じです(笑)

いかに早くいい作品を見つけて、コンテンツに携わるための権利を取りにいくかが勝負。権利を取った作品の中で、どうおもちゃをうまく見せて売れるようにするかが私の重要な役割でした。

仕事も楽しく、人間関係にも恵まれていたので充実した日々を送ってはいたのですが、今の部署に異動してから、少しずつ仕事内容にもどかしさを感じるようになります。

仕事を楽しむ一方で感じたもどかしさ

アニメーションの世界ではどこでどのキャラがどんなことを喋るかという、細かい部分まで会議の中で話し合うことがあります。

私はアニメーションの世界観やストーリーに惹かれるものがあるため、そのようなアニメの制作をしていきたいと思っていたのですが、扱っているのは子供向けのおもちゃが題材のアニメでした。

子供は変身シーンなどをアニメに求めていて、ドラマ仕立てのストーリーには興味がないことが多いです。変身シーンを多めに取り入れれば、関連する商品は売れますし子供も会社も喜びます。

当時の立場を考えおもちゃが売れることを優先し発言をしていたのですが、自分のしたいことと提案している内容のギャップにモヤモヤするようになったのです。

初めての転職活動開始

会議に出席するにつれてそのもどかしさはどんどん大きくなっていきます。

アニメの企画を出せるポジションにいたため、漫画や小説を読んで「この作品をアニメ化するのはどうですか」と提案することもできたのですが、最終的にはおもちゃにつなげないといけません。

ロボットを題材にしているとか、魔法少女になれるステッキを使っているなど、おもちゃにして売れそうな要素がないと企画を出すことができず、制限がかかってしまう点もありました。

これは自分がしたい提案ではないと思いつつも、おもちゃの売り上げを伸ばすための提案を続けていたのですが、「自分が望んだ提案をしたい」「おもちゃとは関係のない分野でこだわりたい」と強く思うようになってきました。

そういった思いが積み重なっていった結果、おもちゃにとらわれずに自分がいいと思った作品をアニメなどのコンテンツとして世に出していける仕事がしたいと考えるようになり、転職を決意します。

もちろん、前職で経験したことや携わった作品には今でも感謝していますが、隣の芝生は青くみえたのです(笑)

的を絞った転職活動ですぐに転職先が決まる

転職しようと決めた後、ビズリーチという転職サイトに登録しました。

他のサイトもチラッとは見たのですが、ビズリーチが載せている求人が一番自分に合っていると感じたのと、いろんなサイトをみるよりは1つに絞った方がいいと思い、ビズリーチだけを使って転職活動をすることに。

エージェントの方と面談し、方針を固めるお手伝いをしてもらいました。

アニメ関係の仕事に転職するにあたって、原作側にいたいという気持ちが強くあったので、小説やコミックなどの原作を自社で持ちながらもアニメに力を入れている出版社に的を絞ることにしました。

もともとそのような会社は日本で限られているので数は少ないのですが、1社だけ匿名ではあるものの自分のいきたいと思える会社の求人を見つけました。

その求人は、自社が持っている作品のアニメプロデューサーという仕事です。まさに私がやりたいと願っていた仕事でした。

転職するならこの会社がいいと思った私はすぐに応募をして、3度の面接を経て無事に内定をもらえました。

初めての転職活動でしたが、運命的に出会った1社だけ受けて無事終えることができました。

転職をしてより自由に仕事ができるようになった

現在の会社は2018年頃から働き始めたのですが、前職よりも仕事へのモチベーションが高くなっていることを実感しています。

アニメの制作にもしっかりとコミットできるようになりました。

以前よりもアニメのストーリーの部分から携わることができるようになり、アフレコ現場に同席したり、完成映像を見ながら監督と打ち合わせをしたりと刺激的な毎日を送っています。

日本のアニメは世界的に誇れるものだと思っているので、今は自分が出したアニメ企画を世界に売り出していくことが目標です。

また職場環境にも恵まれ圧倒的に働きやすくなりました

現在コロナウイルスの影響でリモートワークを導入している企業も多いと思うのですが、今の会社はコロナ前から導入すると宣言されていました。自宅で仕事をするのはもちろん、カフェやコワーキングスペースで仕事をしてもよく自由です。

社内システムも整っており、新しいデジタルツールを積極的に使っているので、作業効率もよく仕事がしやすいのでその点も助かっています。

またテレワークによって時間に余裕が持てるようになったので、読書を積極的にしています。読書からインプットしたことを、アニメの企画につなげられることもあるので、自分にとって有意義だなと感じています。

ネガティブな転職よりポジティブな転職を

転職する前から「変化した方がいい」と周りの方がいっているのを聞いていたのですが、実際に自分が変化して確かにいいことだなと感じています。

ずっと同じ場所にいるとどうしても考えが凝り固まってしまうので転職という「変化」をすることで自分の知見も広げられて成長につながるのかなと思います

もちろん前の会社の方がよかった部分もありますが、今の会社でいいところをどんどん吸収して自分をさらにアップデートしていきたいと思っています。

転職を失敗してしまったらどうしよう…という不安もあるとは思いますが、失敗しないための大事なポイントは、なるべく「ネガティブな転職をしないこと」だと自分自身の経験や周りを見て思います。

今の仕事が辛いから逃げたいという気持ちで焦って仕事を変えてしまうと、また同じような状況になりかねません。転職に失敗したと話す知人を見ていても、ネガティブな要素が強い転職をしていました。

そのため自己分析をしっかりして改めて5年後、10年後に自分はどうなっていたいかを考えて転職先を選ぶことが、大事なことだと感じています。

取材・執筆:渡辺健太郎(けんわた)(けんわた@美容とジェンダー
編集:chewy編集部 はら