年間休日は求人情報をチェックする上で、重視する人が多いものですが、意外とその日数の判断があいまいな人もいるようです。年間休日105日と書かれていた場合、多いと感じるでしょうか?それとも少なすぎる?働き方や企業の福利厚生を考える上で大切な年間休日の日数について、正しく理解しておきましょう。
年間休日105日って少ない?
年間休日とは、求人情報などで提示されている採用条件の1つです。年間休日は最低でもお休みできると会社が決めた休日であり、その日数が多いとお休みが多くて優良企業だと思われる傾向が強くなっています。
法的に定められた日数を下回ることは認められておらず、それ以上の休日を設定するように企業は指導されています。105日は特に法的に問題がある日数ではありませんが、特に多いというわけではありません。
年間休日の内訳
法的に認められている年間休日数として、105日のルールが生まれました。105日は法定日数として必要最低限の休日数です。労働基準法がベースとなっており、労基法では週に1回あるいは4週を通じて4日の最低基準の休日が必要とされています。
ただし、1日8時間労働、週40時間という労働時間の制限もあり、それをベースに考えると週に1回ごとの休日では足りず、週40時間を超えてしまいます。つまり、8時間労働の会社では最低でも休日は週2回必要なのです。
105日は法定日数のギリギリ
105日という日数は、週休2日ギリギリで計算された休日数です。原則として週2回は休めますが、祝日や夏季休暇、正月休みなどはカウントされていない計算になっています。法で定められた条件は満たしていますが、あまり余裕がない印象です。求人情報などで掲載されていても魅力的とは思われにくく、場合によっては「ブラックなの?」と疑われることもあるようです。
■繁忙期に休みなしの可能性も
年間休日105日の企業では、中には実際に週2日をしっかりと休めていないこともあるようです。業種によって繁忙期や閑散期の仕事量の差が大きい場合、繁忙期と閑散期で休日をやりくりしているかも知れません。その場合、週休2日と書かれていても、実際には繁忙期は休み返上で働き、休日を閑散期に回すスタイルを取っている可能性もあります。
- 使用者は、原則として、1日に8時間、1週間に40時間を超えて労働させてはいけません。
- 使用者は、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を与えなければいけません。
- 使用者は、少なくとも毎週1日の休日か、4週間を通じて4日以上の休日を与えなければなりません。
年間休日は何日がベスト?
年間休日105日は適法ですが、最近の傾向としては少なく感じる人も多くなっています。休日に予定を入れたくても疲れた体を休めるだけで終わってしまい、友人・恋人とのコミュニケーションや、家族サービスも難しい人もいるようです。では、一体何日くらいを理想と考えているのでしょうか?
120日はゆとりが持てそう…
年間休日120日ならば、週休2日ギリギリということもなく、ゆとりが持てそうと感じる人も多くなります。毎週の週2日プラス祝日、さらに夏季休暇やGW、年末年始も休みになる計算です。年間数回の長期休暇があるおかげで、家族サービスや旅行などもゆっくりと楽しめるでしょう。比較的多くの企業で採用されている年間休日数で、「完全週休2日、祝日、年末休暇」と求人情報に書かれているものが大体これに当たります。
130日休日の企業も
最近では、130日の年間休日数を設けている企業もあるようです。週休2日、祝日はもちろんのこと、夏季休暇や年末年始の休暇を5、6日と長期間取ることができます。オンオフを使い分けてプライベートを充実させたい人も働きやすい待遇です。まだ、130日休日を採用している企業は多くありません。
有給休暇や残業次第で105日でもOK
年間休日105日は確かに少なめですが、一概に「大変」「きつい」と決めつけることはできません。休日数が少なくても、日ごろから残業がなく、有給休暇を取りやすい環境ならば決まった休みは少なくても快適に働けることもあります。
やりがいや給料システム次第で105日でもOK
年間休日105日でも、仕事が好きで、働く日が多くても苦にならないという場合にも悪くはありません。実際にギリギリながらも法は守っていますし、本人が納得しているならば休みが少なくても「良い会社」ということになります。
また、日給月給の場合には給料は出勤数に比例するため、休日数が少ないほど稼げます。ただし、加齢とともに心身ともに疲れやすくなるため、これから転職を考えるならば、今のやる気やお金だけでなく数年後、数十年後まで考えることも大切です。
年間休日105日がきついなら転職も視野に
年間休日105日はどちらかと言えば、あまり多い休日数ではありません。もしも、お休みが少ないことで辛いと感じるならば、より良い条件の転職先を探すことも必要です。忙しい毎日の中で効率良く転職活動をするなら、便利な転職サービスを使ってみましょう。
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上司
年間休日数は総合的な働きやすさで判断を
年間休日105日はどちらかと言えば少なめな休日数です。ただし、年間休日が多くても残業が多いのは辛いし、反対に快適な環境で残業なしなら特に問題ないかも知れません。トータルで判断して働く環境が辛ければ転職を考えるなど、対策しましょう。