保育士になる為には、国家資格である保育士資格を取得する必要があります。保育士資格を取るためには、大きく分けて2つの方法があるのをご存知でしょうか?
- 厚生労働省指定の保育士養成学校を卒業
- 保育士試験に合格する
一つ目の「保育士養成学校」とは、卒業と同時に保育士資格を取得することが出来る四年制大学・短期大学・専門学校のことを指しています。本記事では、この中でも保育の専門学校に焦点をあてて専門学校のメリットやデメリット・大学との違いなどについてご紹介します。
保育の専門学校ってどんなところ?
保育の専門学校は、保育士や幼稚園教諭などの資格を取得するための学校。座学や実習で知識と技術を身に着け、保育現場での即戦力となれるように2年、または3年かけて学んでいく学校です。
保育専門学校の特徴
保育の専門学校には以下のような特徴があります。
・2年または3年間で実践的な力を身に着ける
・学校によっては幼稚園教諭の資格取得も可能
先輩
メリット
■実習や実技指導が多く、知識だけでなく技術も身に着く
専門学校は授業数やカリキュラムが充実しており、実習や実技演習にも熱心な学校が多い。母体が保育園や幼稚園を運営しているところもあり、子供と触れ合う機会を多く作れ、現場力を高められるのも人気。
■夜間課程のある学校では、仕事をしながら通学できる
専門学校によっては、夜間コースを設けている学校もある。日中は保育施設で仕事をしながら夜間に通学したり、社会人やママさん学生でも学べる制度が整っている。
■4年制大学に比べて費用が安い
専門学校のコースは、主に2年コース。幼稚園教諭を目指すコースや、夜間コースの場合は3年間の学校もあるが、学費を比べると4年制大学よりは費用が安い。
■男性保育士を目指す人も通いやすい
保育科の大学は女子大や女子短大も多いが、専門学校は男子生徒を受け入れているところも多い。男子生徒も同じ志の仲間と共に楽しく学べる。
デメリット
■カリキュラムが多い分、授業数も多く学生は忙しい
専門学校は座学、実習共にカリキュラムは充実しており、2年間という短期間で資格取得を目指さなくてはならないので、一日のコマ数も多い。実習中はもちろん、アルバイトなどをする時間もなかなかとれないという学生もいるでしょう。
■保育士になる為の学校のため保育以外のことは学びにくい
保育士の専門学校は、保育士を目指す人たちの為の学校なので学ぶ授業も保育関連のものばかり。コンピューター授業などもあるが、他業種や一般的な大学で学ぶような学問は学びにくい環境であります。
■卒業後の進路はほぼ児童福祉施設なので一般企業への就職は難しい
就職率100%の専門学校も多々あるが、その多くは保育園や幼稚園などの児童施設。求人票もほとんどが保育関係のものなので、在学中に他業種で働きたいと思うようになっても就職先を探すのはなかなか困難な状況です。
大学や短大との違い
専門学校と同じく、厚生労働省指定の保育士養成である大学や短大も日本には沢山あります。通学して保育士を目指すことを考えている方は、まず大学か短大か専門学校どこを選ぶで迷ってしまうでしょう。専門学校と大学との違いを確認しながら自分はどこが合っているのかチェックしてみてください。
4年制大学との違い
4年制大学で保育士を目指す方は、大学の中の児童学科や教育学部を専攻する必要があります。4年間と通学の期間は長いのですが、ゆっくりじっくり学ぶことができるという特徴があります。大学在学中には留学などの経験もできるでしょう。
また、保育のことだけでなくさまざまなカリキュラムを専攻して学ぶことができるので、大学によっては、保育士や幼稚園教諭だけでなく小学校教諭の資格が取れる学部もあります。保育士以外の進路も考えている人、在学中に沢山のことを学んでゆっくり過ごしたいという人は4年制大学がおすすめです。
短期大学との違い
短期大学は、専門学校と似ている部分もあり、進学先を専門か短大かで悩む人も多いです。保育士養成校の中では短大が一番多く、首都圏だけでなく地方にも沢山あります。
短期大学と専門学校の一番の違いは、カリキュラム内容や実習先です。専門学校とにかく保育士になる為の授業をとことん詰め込んでいて専門性は抜群。短期大学も期間は2年間と専門学校とおなじなので専門的なカリキュラムは多いですが、実習や技術演習の時間は専門学校より少ない傾向にあります。
学費の差はあまりなく、学校によっては短期大学の方が安い場合もあるでしょう。卒業後の進路をみてみると、保育専門学校の方が保育関係に進む人が多いですが、短大の場合は一般企業へ就職する人います。
東京で人気の専門学校
保育の専門学校とひとくくりにしても、学校によって特色やおすすめポイントは異なります。ここでは東京にある保育の専門学校をいくつかピックアップしてみました!学費や特徴などを比べてみてみましょう。
学校名 | 学科 | 学費 | 取得できる資格 | 特徴 | 夜間コース |
東京保育専門学校 | 保育科(昼間/夜間) | 2年間合計:1,920,000円
(夜間部合計:1,820,000円) |
・保育士
・幼稚園教諭2種 |
・就職率100%の歴史ある専門学校
・2019年度から男子生徒の受け入れ開始 ・音楽に力を入れている
|
あり |
日本児童教育専門学校 | ・総合子ども学科
・保育福祉科(昼間/夜間) |
総合子ども学科合計:3,770,000円
保育福祉科合計:2,050,000円 |
・保育士
・幼稚園教諭2種 ・社会福祉主事任用資格 |
・通学コースが豊富なので自分の勉強スタイルに合わせてやらびやすい
・契約社員雇用制度があり、保育園で働きながら学べる ・最寄り駅徒歩2分アクセス◎ |
あり |
東京YMCA社会体育・保育専門学校 | 保育科 | 2年間合計:1,770,000円
(幼児教育コース:2,320,000円) |
・保育士
・幼稚園教諭二種免許 |
・母体が保育施設を数多く運営しており、実習や授業で現場力を高められる
・充実したカリキュラム |
なし |
玉成保育専門学校 | 保育科 | 2年合計:約1,880,000円 | ・保育士
・幼稚園教諭2種 |
・専門学校と同敷地内に保育園、幼稚園がある
・キリスト教の思想に基づいた教育 ・モンテッソーリ教育やフレーベル教育などの教具の授業もあり |
なし |
聖徳大学幼児教育専門学校 | 保育科1部(2年)
保育科2部(夜間3年) |
1部合計:2,514,610円
2部合計:2,084,060円 |
・保育士
・幼稚園教諭2種 ・ピアヘルパー資格 |
・校舎の中に幼稚園が併設。現場力が高まる
・求人数が多く、就職率も100% |
あり |
保育の専門学校はこんな人におすすめ!
上司
短期間で保育士資格をとりたい人
多少忙しくても、短期間で集中して学びたい人は2年制の専門学校がおすすめ!仕事をしながら通学したい人は夜間コースを選択するなど、ライフスタイルに合わせてコース選びも可能。遊ぶ時間より学ぶ時間を大切にしたいのなら専門学校がピッタリ!
あまり費用をかけたくない人
学費にあまりお金をかけたくない人も専門学校はおすすめです。各専門学校では、独自の奨学金制度を設けているところも多く、金銭的な問題で悩んでいたら一度学校に相談してみるのも良いでしょう。
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独学で保育士試験に合格するためのおすすめ勉強法は?
実習や実技講習で現場力を高めたい人
資格取得のためのカリキュラムが充実している専門学校。より実践的な力を身につけたい!子ども達と沢山関わる機会を作りたい!という人にとって多くのことを得られるのが専門学校です。「絶対に保育士になるんだ」という強い志があれば実りの多い学生生活が送れるでしょう。仲間たちと一緒に素敵な保育士さん目指して頑張ってくださいね!