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保育士試験とは?
保育園などの施設で子どもを保育するためには、「保育士」の資格を取得しなければいけません。保育士は、児童福祉法で定められている国家資格。資格を取得することで初めて「保育士」と名乗ることが出来るのです。
保育士資格の取得方法は、2つのパターンがあります。
- 厚生労働大臣の指定する保育士養成学校(大学や専門学校)を卒業する
- 保育士試験に合格する
①厚生労働大臣の指定する保育士養成学校(大学や専門学校)を卒業する
学校に通いながら保育の知識・技術を学び、単位取得後卒業と同時に保育士資格が取得できる「保育士養成学校」は、全国の大学や専門学校の中で厚生労働大臣から指定された特定の学校です。
多くの人が高校卒業と同時に保育士や幼稚園教諭を目指して大学の児童教育科や保育科、保育士専門学校などの養成校に入学しますが、専門学校や夜間学校などでは社会人や年配の方も多く通学しています。
②保育士試験に合格する
保育士試験は保育士資格学校の養成過程を終了しなくても、保育士試験に合格すれば保育士の資格を取得することができます。
仕事や子育てをしながらでも資格取得が可能な上、自分のペースで勉強や受験までのスケジュールが組み立てられるといくメリットもあります。大学は保育科じゃなかったけれど、保育士資格を取得したい!という人も保育士試験に合格すれば資格をとることができるのです。
しかし、保育士試験は誰でも受験できるといったわけではなく、いくつかの受験資格が設けられています。
せっかく勉強を頑張っても受験資格がなかったなんてことになったら元も子もないですよね。今回は、保育士試験を受けたい人が確認しておきたい受験資格について分かりやすくまとめてみました!
先輩
保育士試験の受験資格~最終学歴別~
①大学・短大卒
学校教育法に基づいた大学や短大を卒業していれば、保育士とは関係ない学科・学部でも受験資格あり。
②専門卒
Ⓐ学校教育法に基づいた専門学校で、且つⒷ2年以上の専修課程の科を卒業した者は保育士とは関係ない学部・学科でも受験OK。
上記のⒶⒷどちらかの条件のみクリアしている場合➡高校卒業の年が平成3年3月31日以前なら受験資格あり
※高等学校保育科卒業の場合は、平成8年3月31日以前なら受験資格あり
③高卒
・平成3年(1991年)の3月31日以前に高校卒業した者
・平成8年(1996年)の3月31日以前に保育科の高校を卒業した者
・平成3年~8年の間に保育科以外の高校を卒業した者、又は平成8年以降に保育科を卒業した者は、2年以上かつ2880時間以上児童福祉施設で働いた実務経験があればOK
実務経験が受験資格として認めれている施設
次の施設で2年以上かつ2880時間以上働いた経験があれば受験資格が認められます。
・ 児童厚生施設・ 児童養護施設・ 助産施設
・ 乳児院・ 母子生活支援施設・ 障害児入所施設・ 児童発達支援センター
・ 児童心理治療施設・ 児童自立支援施設・ 児童家庭支援センター
受験資格認定基準に該当する施設(知事の認定手続きが別途必要)
次の施設で2年以上かつ2880時間以上働いた経験がある人は、受験手続とは別に、まず受験を希望する都道府県に受験資格認定の申請をする必要があります。
受験を希望する都道府県知事からの認定がもらえたら受験資格を得ることができます。
・幼稚園
・家庭的保育事業(保育ママ等)
・小規模保育事業
・居宅訪問型保育事業
・事業所内保育事業
・放課後児童健全育成事業(学童クラブ等)
・一時預かり事業
・離島その他の地域において特例保育を実施する施設
・小規模住居型児童養育事業
・障害児通所支援事業(保育所訪問支援事業を除く)
・一時保護施設
・障害者支援施設(内18歳未満の者が半数以上入所する施設のみ)
・指定障害福祉サービス事業所( 内18歳未満の者が半数以上入所する施設のみ)
④中卒
児童福祉施設で5年以上かつ7200時間以上の児童等の保護又は援護に従事した実務経験のある方
受験資格認定に必要な書類
児童福祉法第7条に基づく児童福祉施設での実務経験がある者は保育士試験の受験資格が認められますが、それ以外の「受験資格認定基準に該当する施設」での実務経験がある方は、事前に受験資格認定申請をする必要があります。
申請する際に必要な書類も最終学歴によって異なります。
対象者 | 必要書類 |
受験者全員 | ・受験資格認定申請書
※返信用封筒(必要の有無、必要な切手)・手数料(金額、納入方法)等の |
高卒+受験資格認定の実務経験がある方 | ・受験資格認定申請書
・高等学校の卒業証明書 ・勤務証明書(2年以上かつ2,880時間以上のもの) |
中卒+受験資格認定の実務経験がある方 | ・受験資格認定申請書
・勤務証明書(5年以上かつ7,200時間以上のもの) |
受験資格認定の申請方法
新人
保育士試験には年齢制限はあるの?
保育士試験に年齢制限はありません。受験資格に当てはまる人なら何歳でも何度でもチャレンジが出来るのです!だから、30代、40代の人や年配の方の受験者もたくさんいます。
海外の学校を卒業した人はどうなる?
海外の学校を卒業した方で受験を希望する方は、海外の学校は日本と教育制度が異なるため、受験申請の有無を事前に確認する必要があります。確認方法は、保育士試験事務センターに受験資格事前確認依頼書・在学期間の記載がある証明書の写し・学位を証明する書類の写しを提出します。
事前確認には、2週間ほど時間がかかるので、早めに準備をしておくとよいでしょう。
保育士試験のスケジュール~申請から保育士登録まで~
保育士試験は前期試験・後期試験と一年に2回実施されています。
前期、後期どちらも書類申請から試験までは下記のような流れで行われます。
前期筆記試験:4月
後期筆記試験:10月
前期実技試験:6月
後期実技試験:12月
令和2年度保育士試験日程
来年度の保育士試験の日程です。自分がいつのタイミングで試験を受けようか、勉強の進み具合や仕事との兼ね合いなどを考慮しながらスケジュールを組み立てましょう。
試験内容 | 前期試験 | 後期試験 |
筆記試験 | 令和2年4月18日(土)、19日(日) | 令和2年10月24日(土)、25日(日) |
実技試験 | 令和2年6月28日(日) | 令和2年12月13日(日) |
受験資格や流れを把握し試験に臨もう!
保育士試験を受けるまでには、書類を準備したり、受験資格認定申請が必要だったりと意外と時間も手間もかかります。自分は受験資格がスムーズにクリアしているか?試験申請はいつするのか?などをきちんと確認して万全な体制で試験に臨みましょう。
保育士試験は一度にすべての科目が合格しなくても、合格した科目は3年間有効です。自分に合った勉強の仕方を見つけて保育士への道を開いてくださいね!