「フリーランス」という言葉聞いたことがあるでしょうか?フリーランスならではの自分のスキルや空き時間を活かして、時間や場所にとらわれずに仕事をしてみたい!と思っている人、実は結構いるんです。2018年のランサーズの調査では、副業としてフリーランスをしてみたいと考えている人は働いている人の約7割と紹介しています。
この記事ではそもそものフリーランスという働き方に触れながら、実際に働くとしたらどれくらいの年収を得られるのか?という部分まで掘り下げて紹介していきたいと思います。
これから副業や、独立して専業でフリーランスを始めてみようかな?と考えている方必見ですよ!
フリーランスの平均年収を検証
早速、年収の平均値を検証していきましょう!もちろんですが、フリーランスという働き方上、年収の値は個人ごとに差が大きくなっています。しかし業界の年収平均値を知っておくことで、独立を考えている方にはいい指標になります。
フリーランスの働き方は多岐に渡るため、年収を考える準備として、フリーランスという働き方の定義や働き方のタイプをおさえておきましょう。
フリーランスの定義と種類を確認しておく
はじめに、「フリーランス」という言葉からチェックしておきましょう。
フリーランスは法的に定まった言葉ではありません。使われ方も使われる場所や場面によってさまざまです。そこでCHEWYでの定義・分類を先にご紹介します。
フリーランスとは
働き方を指す言葉。雇用されずに案件ごとの契約を結び、仕事をする働き方を指す。
メモ
これまでの「1つの企業で定年まで働く」という考え方を覆すもので、世の中の動きや自分のライフスタイルの変化などに柔軟に対応できる働き方として注目されています。主婦や学生、社会人の副業、定年後のシニア世代などのフリーランスも多くなっています。
由来や使われ方などが気になる方は以下の記事へ
フリーランスってどんな意味?人気の理由や多い職種まで最新事情をご紹介
フリーランスの4つの種類
フリーランスは、業種や働く時間などが人によって異なります。クラウドソーシングサービスの大手であるランサーズでは、その働き方を以下の4つのタイプに分類していますので、チェックしてみてください。あなたの目指すフリーランスはどのタイプでしょうか。
雇用関係を持ちながらのフリーランス→副業系フリーランス
①副業系すきまワーカー
常時雇用されているが、副業としてフリーランスの仕事をしている。若年層が増加傾向。2017年以降の企業での副業解禁の流れもあり、今後の増加予想。
② 複業系パラレルワーカー
2社以上の企業と契約ベースで仕事をしている。常時・一時雇用関係あり。男性が増加傾向。
※雇用関係がある状態でフリーランスとして活動する①+②で約7割の人口比率になっています。
雇用関係なし→独立系フリーランス
③ 自由業系フリーワーカー
雇用関係無し!独立したプロフェッショナル。個人事業主。主婦や大学生の隙間時間でのフリーランスも含まれる。
④ 自営業系独立オーナー
個人事業主または法人経営を1人でしている。男性のシニアが多い。年齢では50代~60代以上で6割を占めるのが特徴。スキルを活かして独立するIT関連のエンジニアも多い。弁護士などの士業も含まれる。
フリーランスの年収分布
これまで紹介してきたように、さまざまな職種・業種、労働時間にも差異が大きいフリーランス。当然年収も一口に説明ができるものではありません。
そこで「働き方のタイプ」や「職種別」に平均の年収をチェックしていきたいと思います。あなたの気になる働き方や職種はどこに当てはまるのかを見てください。
働き方タイプ別の年収分布
先に紹介している、4つの働き方のタイプ別の平均年収は上の図のようになっています。
平成28年度民間給与実態統計調査(国税庁)によると、給与所得者の平均給与は422万円なので、フリーランスの平均年収をくらべると少し低いかな?とも感じますね。しかし、注目したいのがフリーランス年収比率です。
・自由業系で6割
・自営業系独立オーナーでも8割
このことからフリーランス以外での収入もある方が多いということがわかります。
フルタイムフリーランスの年収分布
フリーランサーに聞いた平均年収は以下のようになっています。働き方も労働時間もさまざまなので年収もかなりバラツキがあることがわかります。
参考:フリーランス白書 2018[Q2]現在の収入をお知らせください。(n=1141)
その中でも、フルタイムに近い働き方をしている人を抽出しての平均年収を出した図が以下になります。フルタイムに近い働き方とは、月の平均勤務時間が140時間以上の人を指します。
参考:フリーランス白書 2018[すきまワーカーを除いたフルタイムフリーランスの年収(Q1 月の平均勤務時間が 140 時間以上の人×Q2 年収)(n=593)
このグラフを見てみると、フルタイムフリーランサーの年収は300万円~500万円の人が多いということがわかります。前の見出しでも紹介している給与所得者の平均給与は422万円なので、給与所得者とフルタイムフリーランサーでは年収に大差ないということがわかりました。
職種別の年収
では職種別に平均年収を見てみるとどうでしょうか?フリーランス協会の調査で職種別の年収調査があったので見ていきます。
引用:フリーランス白書2018 フリーランス協会
ビジネス系や、IT・クリエイティブ系のフリーランスは、企業同士の取引と同様にクライアントが仕事を振ってくれる場合が多いため、高収入な場合が多くなっています。
さらに、IT・クリエイティブ系の中の「エンジニア」や「WEBデザイナー」は昨今需要が高く安定して仕事もあり、報酬も高くなっています。
専門・士業系のフリーランスやビジネス系、コンサルタント・カウンセラー系のフリーランスでは年収1000万円以上の割合が1割~2割と大きくなっているのも特徴的ですね。
会社員の場合との違い
現在会社員でフリーランスに転向したいと考えている方に知っておいてほしいのが、フリーランスと会社員との違いです。
「会社員時代と同じ年収になれた」、「年収が上がった」といっても安心するのは危険なんです!
欲しい年収額の考え方を知っておこう
実際に、「年収○○万円は欲しい」という考えを持っておられる方も多いと思います。その時に会社員時代と同じ感覚でフリーランスの年収を考えてはいけない理由が以下にあります。
・生涯年収で考えると「退職金」が無い
・残業手当やその他手当が無い、有休休暇も無い
・仕事上、避けられないリスクも多い
こうやってお金に関係する部分で見てみても、会社員とフリーランスの違いは結構あるものです。どのような違いになっているかを詳しくみていきましょう。
税金・保険について
税金や保険について会社員とフリーランスの違いをまとめています。以下で確認してみてください。
・所得税…会社員なら源泉徴収されますが、フリーランスは確定申告で所得を申告して納税します。
・住民税(市町村民税+道府県民税)…会社員なら天引きされていますが、フリーランスは送付されてくる納付書に基づいて納付しなければいけません。
・個人事業税…個人事業主が納付する税金。ただし、年間所得合計額が290万円を超えない場合は納付の必要はありません。
・国民年金保険料…20才以上60才未満の人が納付対象。会社員の場合は厚生年金でフリーランスは国民年金になります。国民年金だけでは支給金額が少なくなってしまうので、プラス国民年金基金やiDeCoなどに加入しておきたいところ。結果支出は増える。
・国民健康保険料…会社員の場合は社会保険料ですが、フリーランスでは国民健康保険料を支払います。扶養という概念がないため、扶養親族が多い場合は保険料が高くなることも。
会社員では年金と、健康保険・雇用保険・労災保険などを会社が数割負担をしてくれていたものが、フリーランスでは全額自己負担になります。その他の税金なども増えるため支出が増えることは間違いありません。
会社員時代の手当やリスクも考える
会社員をしていると法律で定められた手当(残業手当など)やその他の役職手当などが給与にプラスされています。しかしフリーランスではそのような手当はありません。
またリスクも考えなければいけません。仕事の案件が突然途切れてしまう、体調を崩して働けない期間ができるなど無収入になってしまうリスクはどうしてもあります。その分も考えて年収を計算する必要があります。
まとめ
フリーランスでは、支払う税金や保険料が高くなってしまう。手当やリスクも考えると、
会社員時代の年収×1.5が最低ラインで欲しい額
リスクなどもしっかり考えると欲しい年収は
会社員時代の年収×2!という意識でいることが必要だということがわかります。
参考
フリーランスの相場:給料の2倍もらってトントン!あまねしく
日本のフリーランスのことについて紹介してきましたが、海外フリーランスはどのような状況なのでしょうか?気になる方には下記で簡単にご紹介します。
フリーランス先進国アメリカの経済規模は150兆円越え
フリーランス先進国であるアメリカのフリーランスをチェックしてみます。日本のフリーランスより進んでいるアメリカのフリーランスを知ることで、日本のフリーランスが辿るかもしれない道筋を見ていきましょう。
アメリカのフリーランスを数字で見てみると以下のようになっています。
・労働人口比率でみると約35%がフリーランスで働いている(日本は約17%)
・人数にすると5,730万人(日本は1,119万人)
・経済規模は約154兆円(日本は20.1兆円)
・フリーランスのインターネット利用は59%!しかも1年間での伸び率は14%(日本の利用率は15%)
参考:【ランサーズ】フリーランス実態調査2018年版
労働人口の3割を超える人がフリーランスという形態で働いていて、経済規模が150兆円をこえているということは、働き方としてフリーランスが会社員と同等の選択肢であり年収を得られているということが想像できます。
またフリーランサーズユニオン(The Freelancers Union)によると、2020年には労働人口の約50%がフリーランス として働くという予想があるくらいフリーランスが当たり前の働き方になっています。インターネットを利用して受注・納品している人の伸び率は日本よりも高く、すでに約6割に達している利用率が今後さらに増えていくことが予想されます。
これからのフリーランスの年収は?
アメリカのフリーランスの歩みを見ていると、日本のフリーランスという働き方がもっと身近な選択肢になり、フリーランスの個人年収が上がっていくことを期待したいですよね。
「インターネットを利用して仕事をする」という部分に関しては、増加するでしょうがもう少し時間がかかるのかもしれません。しかし、場所を選ばずネット環境下で仕事をする形態は数年後や10年後にはより身近になっていることは安易に予想できます。そのため、フリーランスとして働くことに興味があるのなら、将来の高収入を狙い、維持できるように「今から」フリーランスの活動を始めておくことがおすすめです。
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