ワンマンとは「ひとりの」のこと!
上司
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「ワンマン」は「ひとりの」という意味のほかに、もうひとつ別の意味ももっている言葉。ビジネスではこのもうひとつの意味の方がよく用いられます。「ワンマン」の意味や使用法をしっかり身につけ、周囲に差をつけましょう。
ワンマンの意味を確認
「ワンマン」の使い方をより深く理解できるように、まずは言葉の意味を詳しく確認してみましょう。
英語のワンマン(one‐man)ってどんな意味?
「ワンマン」は英語表記すると「one‐man」。「one‐man」には次のような意味があります。
・(一生に)ひとりの男性だけを愛する
カタカナ語のワンマンって?
カタカナ語の「ワンマン」は次のような意味をもつ言葉。
・独裁者。自分の思うがままにふるまう人
ビジネスシーンでのワンマンの意味
特にビジネスシーンでの「ワンマン」は、「独裁者」の意味で用いられることが多いです。たとえば、企業を独断で動かす経営者は「独裁者」という意味で「ワンマン」といわれます。これは日本語特有の使用法で、英語の「one‐man」にはない意味合いです。
「独裁者」に近い意味の「ワンマン」には、次のような類語もあります。
・高飛車
・権威的
・高姿勢
・独裁的
・傲慢
・腰高
ビジネス会話で登場するワンマン〇〇
「ワンマン」=「独裁者」は「ワンマン〇〇」という熟語の形で使われることもあります。ビジネス会話に登場する機会も多い言葉なので、しっかり覚えておきましょう。
ワンマン社長
ワンマン社長は会社内での物事の決定権のすべて、または大半が社長ひとりに集中しているときに、その社長に対して使われる言葉です。
「ワンマン」には「独裁者」という意味があるため、ワンマン社長もあまりいいイメージの単語ではありません。
ワンマン社長とイエスマン
ワンマン社長が独裁風を吹かせている企業は、イエスマンが大量発生していることが多いです。
イエスマンはワンマン社長の決定になんでもかんでも「イエス」と従ってしまう人のこと。イエスマンの部下になるのは無駄に振り回されて苦労しそうだから、ごめん被りたいですね。
ワンマン経営
ワンマン経営はワンマン社長が部下の意見には耳を傾けずに、自分の考えのみで経営方針を決定し、経営を進めることをいいます。ワンマン経営というと、ブラック企業というイメージがつきやすく、あまりいい意味では使用しない言葉です。
ワンマン経営のメリット・デメリット
「ワンマン経営」=「悪」かというとそうとも限らず、いい点もあります。ワンマン経営を毛嫌いするばかりでなく、メリット・デメリットについてちゃんと知っておきましょう。
②責任明確
②ナンバー2が育たない
③不正行為を防げない
さらに、ワンマン経営は社長の公私混同がまかり通ってしまうため、不正行為ができる環境になってしまうこともあります。
ビジネスにおけるワンマンの使い方・例文
「ワンマン」の意味がわかったら、次はビジネスシーンでの「ワンマン」の使い方を例文で考えてみましょう。シチュエーションをイメージしながら読んでみてください。
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身の回りにこんなにあるワンマンの使用シーン
ビジネスでの「ワンマン」のほかに、身の回りには「ワンマン〇〇」がたくさんあります。どのような言葉がどんな意味で使われているのか、どんな点が「ワンマン」につながるのか学習し、社会人としての知識を深めましょう。
ワンマンバス
ワンマンバスは運転手ひとりでバス運行に必要な業務をこなしているバスのこと。運転手ひとりだから「ワンマン」の名前がついています。現代の路線バスのほとんどは、運転手ひとりのワンマンバスですね。
しかし、ワンマンバスが日本に初めて登場したのは昭和26年の大阪で、それ以前の路線バスは1台のバスにつき運転手と車掌さんで運行されていました。車掌さんはドアの開け閉めやお客さんへの案内、安全確認を担当。
ジブリ映画「トトロ」でさつきとメイのお父さんが乗っていたバスが車掌さんつきのバスですね。
ワンマン列車
ワンマン列車は運転手ひとりで運行している列車のこと。運転手ひとりでの運行だから「ワンマン」です。
ワンマン列車に乗車するときには乗車する駅で切符を購入。または、列車の乗り口に設置されている発券機から整理券をとって列車に乗り込みます。降車するときには運転手に切符を手渡す(運賃を支払う)か、ドアのところにある運賃箱に切符または運賃を入れて降車します。
ワンマン電車
ワンマン電車は運転手ひとりで運行している電車。こちらも運転手ひとりだから「ワンマン」。電車は電気で走っている列車のことです。
電車と列車はダイヤ構成の違いによっても呼び方が区別されることがあります。時刻表の各停車駅すべてに発着時刻が記されているのが列車。主要駅以外は発着時刻が記されていないのが電車になります。
ワンマンズドリーム
ワンマンズドリームは東京ディズニーランドのショーの名前。正式名称は「ワンマンズ・ドリームII -ザ・マジック・リブズ・オン-(One Man’s Dream II – The Magic Lives On -)」。
ミッキーマウスの生みの親である、ウォルト・ディズニーの夢と魔法を題材にしています。「ひとりの男」で「ワンマン」。ここまで紹介してきた「ワンマン」とは少し意味が異なりますね。
根強い人気があり、「ミッキーがかっこいい」「歌詞がすばらしい」という口コミのあるショーですが、残念ながら2019年12月13日(金)をもって終了することが決まっています。
ワンマンライブ
ワンマンライブは1組のバンド、またはひとりのアーティストが単独で行うライブのこと。主役が1組、ひとりなら、バックバンドやサポートミュージシャンが参加していてもワンマンライブになります。
厳密にはひとりで行うわけではないので「ワンマン」ではないですが、主役が1組、ひとりだから「ワンマン」の名前がついています。
ワンマンはうかつに使わないように気をつけて!
あるときはトップダウンの強みを活かしたワンマン経営で手腕を発揮。またあるときは社員の裁量に任せる度量をみせてくれるバランス感覚に優れたワンマン社長だったら、部下になってみたいですよね。
このようにワンマンはいい意味合いで使われることもありますが、基本的には「独裁」など悪いイメージがつきまとう言葉でもあります。
誰かをワンマンと評するのは、陰口ととられかねないので注意が必要。ワンマンを使用するときには気をつけましょう!