ブラッシュアップとは「さらに磨きをかけること」
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新人
上司
本来であれば、この会話では「ブラッシュアップしたほうがいいな」と言われたら「そうですね」とカッコよく応えたかったですよね。しかし、意味がわかっていなければこの新人くんのように会話の流れを止めてしまいます。
また、カタカナ用語は英語がもとになっているものが多く、英語を訳した意味合いでとらえても話が通じる場合もあります。しかし、ブラッシュアップというカタカナ語は、英語と意味合いが異なるので注意が必要です。
ここでは言葉の意味だけでなく、正しい使い方や類語についても併せて学んでいってください。
ブラッシュアップの意味をチェック
日本語(カタカナ用語)でのブラッシュアップには2つの意味合いがあり、文脈によって解釈をしなければ会話が成り立ちません。また、英語の意味しか知らない人に『ブラッシュアップ』と使うとまったく話がかみ合わない場合もあります。
そこで、日本人とも外国人とも正しい意味で会話ができるよう、まずは日本語、英語の意味をチェックしておきましょう。
ブラッシュアップの英語は「brush up」
ブラッシュアップは『brush』+『up』から成る熟語で、次のような意味合いで使われます。
■身なりを整える
■ブラシをかけて起毛させる
■(ブラシで)きれいにする
■(技術などを)磨きなおす
■勉強し直す など
日本語のブラッシュアップの言い換え・類語は?
日本語(カタカナ用語)でのブラッシュアップは、『さらに磨きをかけること』の意味合いで使われます。ほかにも類語としてこんな表現方法があるので覚えておいてください。
・改善する
・改革する
・練り上げる
・向上させる など
ビジネス・プライベートでブラッシュアップする対象の例
ブラッシュアップは、『現状よりもさらに磨きをかける』という意味です。しかし、物や自分の見た目をよくするために磨くなど、物理的に磨く意味だけではありません。スキル、技術、事案など、抽象的なものを磨くときに使う言葉です。
ビジネス・仕事におけるブラッシュアップ
ビジネスシーンや仕事では、個人のスキルや能力を向上させるときはもちろんのこと、資料の質、企画内容、デザインに磨きをかけるといった場合にブラッシュアップを使います。現状よりもさらによくするときに使う言葉だと覚えておくと簡単ですね。
日常生活におけるブラッシュアップ
ブラッシュアップはビジネスシーンだけではなく、日常生活でも使いやすい言葉です。たとえば『家事の能力を向上させる』『英語力をUPする』『人間性を向上させる』『体力をつける』『運転能力を向上させる』など、何らかの能力を今よりも高めたいときに使います。
ブラッシュアップの使い方・例文
意味はわかっても使い方を間違うとちょっと恥ずかしいですよね。あなたが今後自信をもって『ブラッシュアップ』を使えるよう、いくつか例文をあげてみました。
「ブラッシュアップする」
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「ブラッシュアップを図る」
「~を図る」とは、ある行動が実現するように努力したり、計画を立てたりすることを表現する言葉です。ほかにも『くわだてる』という表現ができますね。
「ブラッシュアップが必要」
ブラッシュアップとスキルアップの違い
英語力や仕事スキルを向上させる場合などにも『ブラッシュアップ』を使いますが、「それじゃスキルアップでもいいんじゃないの?」と思う人がいるかもしれません。そこで、ブラッシュアップとスキルアップにはどんな違いがあるのかを見ていきましょう。
スキルアップはどんな意味?
まず、スキルとは、主に『訓練したり学んだりして身につけた能力』を指し、スキルアップは『能力を向上させる』ことを指します。また、知識や技術を向上させるだけでなく、新たに資格を取得することも含まれます。
能力を向上させるということに関しては『~の能力のブラッシュアップ』と同じ意味合いでとらえることができますが、スキルアップは和製英語で外国人には通じません。
英語で「自分の能力を磨き直す」と言う場合には、「brush up one’s skills」となりますので覚えておきましょう。
ビジネスシーンではどんどんブラッシュアップしていこう!
ビジネスシーンにおいては、ルーチンワークの単純作業でも、『ミスをゼロにする』『処理スピードをあげる』など、さまざまなところでブラッシュアップが必要です。従業員一人ひとりの能力が向上すれば、それは会社の業績アップにもつながります。新人でも、ベテランでも、日々ブラッシュアップを心がけていくようにしましょう。