インスピレーションとは「ひらめき」のこと!
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こんな感じで気軽に使われるインスピレーション。しかし、この会話での使い方は合っているのでしょうか?きっと、なんとなく雰囲気はわかっていても意味をきちんと理解して説明できる人は少ないはず。今「そのとおりです…」と思ったあなたのために、インスピレーション正しく使うための情報を集めたのでしっかり学んでいってください。
インスピレーションの意味をチェック
まずはじめに『インスピレーション』がどんな意味をもつ言葉なのかを解明しましょう。日本語と英語の意味の違いについてもここでしっかり確認しながら読んでくださいね。
日本語のインスピレーションって?
インスピレーションを日本語にすると『ひらめき』になりますが、じっくり考えたのちに思いつくよりも、天から降ってきたように瞬間的に頭に浮かぶような状況を表現する言葉です。そのほか『ひらめき』以外にもこんな意味合いで使われます。
・霊感
また、類語としては日本語で『直観』という言葉があります。インスピレーションと直感は、頭の中に瞬時に浮かぶ点では同じなので、『インスピレーション=直感』と解釈する人もいるでしょう。
しかし、直感は『感覚的に物事をとらえる』ことを指します。『直感』は、何もないところから降ってくるような思いつきではなく、過去に起こったことをもとに新しいアイデアが浮かぶ様子を表すというところがインスピレーションとは違います。
インスピレーションの英語は「inspiration」
インスピレーションの語源はラテン語で『呼吸する』との意味がある『spirare』とされており、英語のインスピレーション(inspiration)も、もとは『息を吹き込まれること』の意味合いで使われていました。
inspirationは名詞形の英単語で、動詞形はinspire(インスパイア)となりますが、この解説は後述するとして、まずはinspirationの意味を確認しておきましょう。
・ひらめき
・(急にわいた)うまい思いつき
・刺激
・激励
・吸気
・霊感 など
そして、熟語としてはこのような使い方をします。
■artistic inspiration(芸術的ひらめき)
■during inspiration(吸気時に)
■seek inspiration from others(他人から刺激を求める)
これらのほか、日本語でも使う「インスピレーションを受ける」ですが、英語では次の2通りがあります。
■draw inspiration from~(~からインスピレーションを受ける)
■get inspiration(インスピレーションを受ける)
[ビジネス版]インスピレーションの使い方・例文
ビジネスシーンでは、「インスピレーションを~」や「インスピレーションに~」など、ある程度決まった形式で使われることが多いです。ここではよく登場する形式をいくつかピックアップしました。
インスピレーションが湧く(湧き上がる)
ある瞬間にフッと頭の中にひらめきが浮かんだときに使います。
インスピレーションを感じる
霊感があるなど、実在しないものごとや人の存在を感じるときに使います。
インスピレーションを高める
『ひらめき』は一種の能力であり、その力を高めるときに使う言葉です。
インスピレーションを与える
相手にひらめきの材料となる物や情報などを与える場合に使います。
インスピレーションを得る
ある特定の物や場所、または人の存在からひらめきや刺激を得るときに使います。
インスピレーションに従う
ひらめいた事柄に従って行動を起こす場合に使います。
インスピレーションとインスパイアの違いって?
インスピレーションは名詞形の英単語で、動詞形がインスパイアだということはここまでの項目でチラッと紹介しましたよね?
カタカナ語としてのインスパイアは『影響を受けること』の意味で使われ、会話の中では「インスパイアする」「インスパイアされる」という形で登場するのが一般的です。
インスパイアの詳しい意味や使い方などは次の記事でわかりやすく解説していますので、そちらもぜひ読んでみてください。
インスパイアの意味は?インスパイアされるって何?日立のCMやラーメン店の使い方とともに解説
インスピレーションに関する雑学・豆知識
日常的に使いやすいインスピレーションですので、何かの名前に使われることも多く、あなたも見聞きしたことがあるかと思います。今回調査した中でこんなインスピレーションを見つけましたので紹介しておきますね。
モーニング娘。の楽曲「インスピレーション」
モーニング娘。が2000年に発売したシングル『恋愛レボリューション』のカップリングに『インスピレーション』という楽曲があります。
「この人が好き!」とひらめきを感じた女の子の気持ちを歌った曲で、歌詞の中に「大恋愛が始まるようなインスピレーション」とあります。
『恋心に刺激を受けた』という意味もあり、このネーミングになったんでしょうね。
ブルーハーツの楽曲「インスピレーション」
1993年にリリース、2010年にリマスタリングで再発売された『STICK OUT』のアルバムに収録されている楽曲に『インスピレーション』があります。
この楽曲の作詞・作曲はベースの川口純之助さんが担当していますが、「神様ならばきっときっと僕の答えと同じはずだね」が、川口さんが信仰していた宗教に関連付けられた歌詞だということが話題となりました。
この背景からも、インスピレーションという楽曲には『霊感』的な要素があるのではないでしょうか。
ロサンゼルスで開催される祭典「インスピレーション」
アメリカのロサンゼルスでは、年に一回『インスピレーション』と名付けられた祭典が開催されています。
規模は小さく手作り感に溢れており、ヴィンテージ品のファッションやアートが一同に集まります。一般的に販売されていないような商品に出会えるだけでなく、販売者やほかの客との交流ができるのも魅力のこのイベント。日本人の中にもインスピレーションを受ける商品に出会うことを毎年楽しみにしている人も多いようです。
何かひらめいたら「インスピレーション」を使ってみよう!
天から舞い降りたようなひらめきがあったときにはぜひ使ってもらいたい『インスピレーション』。しかし、手軽に使いやすい言葉だけに、あまり使いすぎるとしつこさを感じることもあります。そのため、『場面を選んでほどほどに』との注意事項を頭の片隅に置いたうえで、上手に使いこなしてください。